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Microsoft 365 Copilot Chatとは?機能概要やCopilotとの違い、料金を解説

この記事のポイント

  • Microsoft 365環境でAIチャットを試すなら、追加コスト不要のCopilot Chatが第一候補。セキュリティ要件の厳しい企業でもEDP標準適用で導入障壁が低い
  • 社内データ連携(メール・会議・ファイル横断検索)が必要になった時点でMicrosoft 365 Copilot(月額30ドル/ユーザー)へのアップグレードを検討すべき判断ライン
  • Microsoftのパートナー向け案内によると、2026年4月15日から2,000席以上の組織ではWord・Excel・PowerPoint内のCopilot機能が制限される見込み。大企業は事前にライセンス戦略の見直しが必要
  • GPT-5系最新LLMの「クイック応答」「より深く考える」モデル切替で、簡易な質問から複雑な分析まで1つのチャットで対応可能
  • まず無料のCopilot Chatで社内のAI活用ニーズを可視化し、ROIを見極めてからCopilotライセンスに段階移行するのが最適な導入戦略
坂本 将磨

監修者プロフィール

坂本 将磨

XでフォローフォローするMicrosoftMVP

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。


Microsoft 365 Copilot Chat(コパイロットチャット)は、Microsoft 365ユーザーが追加コストなしで使えるエンタープライズ向けAIチャットサービスです。エンタープライズデータ保護(EDP)が標準適用され、プロンプトや応答がMicrosoftのモデル学習に使われることはありません。


2026年3月時点ではGPT-5系の最新モデルを自動ルーティングし、「クイック応答」「より深く考える」のモデル切替が可能になり、ファイル分析・画像生成・エージェント連携など機能が大幅に拡充されています。一方で、Microsoftのパートナー向け案内によると、2026年4月15日からは組織規模によるアクセス制限の変更が予定されており、導入計画への影響も見逃せません。


本記事では、Copilot Chatの基本機能からMicrosoft 365 Copilotとの違い、料金体系、セキュリティ、そして導入判断のポイントまでを体系的に解説します。

Microsoft 365 Copilot Chatとは?

Microsoft 365 Copilot Chatとは

Microsoft 365 Copilot Chat(コパイロットチャット)は、Microsoft 365 Copilotの一部として提供される、エンタープライズレベルのセキュリティとプライバシー保護を備えたAIチャットサービスです。

対象となるMicrosoft 365サブスクリプションを持つMicrosoft Entra IDアカウントのユーザーであれば、追加料金なしで利用できます。AIエンジンにはGPT-5系の最新モデルが採用されており、プロンプトに応じて最適なモデルへ自動ルーティングされます。Web上の公開情報を検索・要約しながら、自然な日本語で回答を生成します。

以下のテーブルに、Copilot Chatの基本情報を整理しました。

項目 内容
サービス名 Microsoft 365 Copilot Chat
旧称 Bing Chat Enterprise → 商用データ保護を備えたCopilot
提供元 Microsoft
対象ユーザー Microsoft Entra IDアカウント(対象M365サブスクリプション)
基本料金 追加コストなし(対象ライセンス保有者)
AIモデル GPT-5系最新LLM(自動ルーティング、クイック応答 / より深く考える選択可)
データソース Webデータ(公開情報)+アップロードファイル
データ保護 エンタープライズデータ保護(EDP)標準適用


このテーブルで注目すべきは、データソースが「Webデータ+アップロードファイル」に限定されている点です。社内のメール・会議・チャット・SharePointなどの組織データには自動的にはアクセスしません。この制約がCopilot ChatとMicrosoft 365 Copilotを分ける最大のポイントであり、次のセクションで詳しく比較します。

https://www.youtube.com/watch?v=rc-fc7pT9nw

AI Agent Hub1

Copilot Chatの名称変遷

Copilot Chatの名称変遷

Copilot Chatは過去に何度か名称が変更されており、混乱しやすいポイントです。

  • Bing Chat Enterprise
    2023年7月に登場した初期の名称で、Bing検索と連携したエンタープライズ向けAIチャットとして提供されました。

  • 商用データ保護を備えたCopilot(Microsoft Copilot with commercial data protection)
    2024年にBingブランドからCopilotブランドへ移行する際に改称されました。

  • Microsoft 365 Copilot Chat
    2025年1月に現在の名称に変更されました。Microsoft 365ファミリーの中での位置づけを明確にするための変更です。


名称は変わっていますが、コア機能である「エンタープライズデータ保護付きのAIチャット」という性格は一貫しています。


Microsoft 365 Copilot ChatとMicrosoft 365 Copilotの違い

Copilot ChatとMicrosoft 365 Copilotは名前が似ていますが、データソース・機能範囲・料金が大きく異なります。導入検討時に最も混乱しやすいポイントなので、ここで整理します。

Copilot ChatとCopilotの違い

比較項目 Microsoft 365 Copilot Chat Microsoft 365 Copilot
料金 追加コストなし 月額30ドル/ユーザー(年間契約)
データソース Webデータ(公開情報) Webデータ + 組織データ(メール・会議・チャット・ファイル)
AIモデルアクセス Standard Access(ピーク時制限あり) Priority Access(優先利用)
M365アプリ統合 サイドバイサイド(開いているファイルの文脈対応) 完全統合(Teams・Outlook・Word・Excel・PowerPoint内で直接操作)
エージェント 従量課金制の宣言型エージェント 無制限(Researcher・Analyst・カスタムエージェント含む)
Copilot Studioアクセス 別途サブスクリプション要 追加費用なしで利用可
分析・管理ツール 基本的なIT管理 SharePoint Advanced Management・Copilot Analytics


実務で押さえるべき違いは「データソース」と「アクセスレベル」の2点です。

Copilot Chatのデータソース制約

Copilot Chatのデータソース制約

Copilot Chatは通常、Webの公開情報に基づいて回答を生成します。ただし、OutlookではメールアカウントのOutlook メール・予定表・会議に、Word・Excel・PowerPointでは開いているファイルの内容にアクセスできます。一方で、SharePoint・OneDrive・Teamsを横断した全面的な組織データ検索は、Microsoft 365 Copilotライセンスで強化される機能です。

組織データを使いたい場合は、3つの方法があります。

  • ファイルアップロード
    チャット画面からファイルを直接アップロードし、その内容に基づいた質問や要約が可能です。

  • ContextIQメニュー
    チャット内で「/」を入力すると、ファイルや人物を参照してプロンプトに含めることができます。対応範囲はライセンスやアプリによって異なります。

  • 従量課金制エージェント
    SharePointやGraph Connectorコンテンツにアクセスするエージェントを利用する方法です。この場合はメッセージ単位の課金が発生します。


Copilot Chatでも、Outlook内のメールや開いているファイルの内容など限定的な組織データは利用できます。しかし、メール・Teams・SharePointを横断した全面的な社内情報検索を日常的に必要とする場合は、Microsoft 365 Copilotへのアップグレードが次のステップです。

Standard AccessとPriority Accessの違い

Standard AccessとPriority Accessの違い

Copilot Chatのユーザーには「Standard Access」が適用されます。これは、ファイルアップロード・画像生成・GPT-5系モデルなどの機能を利用できるものの、サービス容量の影響を受ける可能性がある利用形態です。

ピーク時(多くのユーザーが同時利用する時間帯)には、応答速度の低下や一部機能の一時的な制限が発生することがあります。Microsoft 365 Copilotライセンスを持つユーザーは「Priority Access」が適用され、これらの制限を受けません。

社内で数名がAIチャットを試す段階ではStandard Accessで十分ですが、部門単位で日常業務に組み込む段階になると、ピーク時の安定性が業務に影響し始めます。その時点がアップグレードを検討するタイミングです。


Microsoft 365 Copilot Chatの主要機能

Copilot Chatの主要機能

Copilot Chatは単純なチャットボットではなく、複数の機能を組み合わせた業務支援プラットフォームとして設計されています。ここでは主要な6つの機能を解説します。

AIチャット(Web検索連携)

AIチャット(Web検索連携)

Copilot Chatの基本機能は、Bing検索と連携したAIチャットです。ユーザーの質問に対して、Web上の最新情報を検索・要約し、出典を示しながら自然な文章で回答を生成します。

業界動向の調査、競合情報の収集、技術トピックのリサーチなど、ブラウザで複数タブを開いて手作業で調べていた作業を、1つのチャット画面で完結させることができます。

Web検索ベースの回答
Web検索結果をもとに出典付きで回答が生成されている画面

ファイルアップロードと分析

チャット画面にファイルをアップロードし、その内容に基づいた質問・要約・分析が可能です。長いレポートやスプレッドシートの要約、PDF資料からの情報抽出など、ドキュメント処理の効率化に直結します。

チャット入力欄の「+」をクリックしてファイルをアップロードします。

ファイル添付
入力欄からファイルを選択しPDFが添付されている画面

添付したファイルに対して質問を行うと、内容をもとに要約や分析結果が返されます。

ファイル分析の応答
添付したファイルをもとに要点が整理されて回答されている画面

AIによる画像生成

テキストプロンプトから画像を生成する機能です。プレゼンテーション資料のビジュアル素材やSNS投稿用の画像作成など、デザインツールを使わずに視覚コンテンツを用意したい場面で活用できます。画像生成モデルは継続的に改善が進められており、今後さらなる品質向上が予定されています。

画像生成プロンプトと結果
プロンプトを入力してAIが画像を生成している画面

Copilot Pages

Copilot Pagesは、Copilot Chatでのやり取りをページとして保存・編集・共有できる機能です。チャットで生成したコンテンツを、チームメンバーと共同編集可能なドキュメントに変換できます。

利用にはSharePointまたはOneDriveの保存先が必要です。

エージェント機能

エージェント機能

Copilot Chatでは、特定のタスクに特化したエージェントを利用できます。エージェントには無料で使えるものと、従量課金が発生するものがあります。

以下のテーブルに、エージェントの種類と課金の違いを整理しました。

エージェント種別 データソース 課金
手順ベースのエージェント 指定された手順・プロセス 無料
Webサイトベースのエージェント パブリックWebサイト 無料
アップロードファイルベースのエージェント ユーザーがアップロードしたファイル 無料
テナントデータアクセスのエージェント SharePoint・Graph Connector 従量課金(メッセージ単位)


テナントデータにアクセスするエージェントはデフォルトでオフになっており、管理者がPower Platform管理センターから有効化する必要があります。料金体系の詳細は後述の「料金体系」セクションで解説します。

【関連記事】
Microsoft 365 Copilotエージェントの作り方!種類別にステップで解説

モデル選択

モデル選択

2026年3月時点で、Copilot Chatは複数のAIモデルを切り替えて利用できます。チャット画面右上のモデルセレクターから選択可能です。

  • Quick Response(クイック応答)
    日常的な質問や簡単な調べものに最適化された高速モデルです。即座に簡潔な回答を返します。

  • Think Deeper(より深く考える)
    複雑な分析や多段階の推論が必要な質問に対応する高度な推論モデルです。計画を作成し、関連するコンテキストを収集・検証してから回答を生成するため、応答には時間がかかりますが、正確性と網羅性が向上します。

  • 自動(デフォルト)
    質問の性質に応じて、Copilotが自動的に最適なモデルを選択します。

まず、右上の「自動」を選択しタブを展開します。

モデルセレクターを開く
モデル切替のドロップダウンを開き各モードを選択できる画面

「Think Deeper」を選択すると、複雑なタスクに対して推論を行いながら回答を生成します。

「Think Deeper」選択後の応答
「Think Deeper」で質問し回答が生成されている画面


GPT-5系の最新LLMをベースに、プロンプトに応じて最適なモデルへ自動ルーティングされます。簡単な質問に高性能モデルを使うとコスト効率が下がるため、デフォルトの「自動」モードで運用し、精度が必要な場面だけ「より深く考える」に切り替えるのが実用的です。


Microsoft 365 Copilot Chatの使い方・アクセス方法

Copilot Chatの使い方・アクセス方法

Copilot Chatを利用するための条件と、具体的なアクセス方法を解説します。

Copilot Chatの利用条件

Copilot Chatは、Microsoft Entra ID(旧Azure Active Directory)アカウントを持ち、対象となるMicrosoft 365サブスクリプションに加入しているユーザーであれば、追加ライセンスなしで利用できます。

対象サブスクリプションには、Microsoft 365 Business Basic/Standard/Premium、Microsoft 365 E3/E5、Office 365 E1/E3/E5などが含まれます。

Copilot Chatにアクセスできる場所

Copilot Chatは、以下のテーブルに示す複数の場所からアクセスできます。普段使っているアプリからシームレスにAIチャットを利用できる設計です。

アクセス場所 プラットフォーム 特徴
Microsoft 365 Copilotアプリ Web・Windows・Mac・モバイル フルチャット機能
Microsoft Teams Web・Windows・Mac・モバイル フルチャットアプリとして利用可
Outlook Web・Windows・Mac・モバイル フルチャット+サイドウィンドウ
Word・PowerPoint Web・Windows・Mac・モバイル サイドペインで開いているファイルの文脈対応
Excel Web・Windows・Mac サイドペインで開いているファイルの文脈対応
OneNote Web・Windows・Mac サイドペインで利用可
Microsoft Edge Webブラウザー サイドペインで利用可
モバイルウィジェット iOS・Android ワンタップでチャット・音声・カメラ起動

Microsoft TeamsではサイドバーからCopilot Chatを開いて利用できます。

Teams内のCopilot
TeamsのサイドバーからCopilot Chatを開いている画面

Outlookでは、メールの内容をもとにした要約や分析を行うことができます。

OutlookのCopilot
メール画面からCopilot Chatを開いている画面

Wordでは、開いているドキュメントの内容を理解した上で回答が生成されます。

WordのCopilot
WordのサイドペインでCopilot Chatがドキュメントをもとに回答している画面


Word・Excel・PowerPointでCopilot Chatを使う場合、開いているドキュメントの内容を認識した上で回答を生成します。ファイルをわざわざアップロードする必要がないため、「今開いている資料について質問したい」という場面で便利です。

Copilot Chatの始め方

Copilot Chatの始め方

Copilot Chatの導入に特別なセットアップは不要です。以下の3ステップで利用を開始できます。

  1. Microsoft Entra IDアカウントでm365copilot.comにアクセスする
    m365copilot.comへアクセス
    m365copilot.comにサインインしたCopilot Chatの初期画面

  2. 画面右上の緑色のシールドアイコンでエンタープライズデータ保護が有効になっていることを確認する
    緑シールドアイコンの確認
    右上のシールドアイコンにカーソルを当てて保護状態を確認している画面

  3. チャット入力欄に質問を入力して送信する
    最初のチャット送信
    入力欄に質問を入力しCopilotが回答を返している画面

Microsoft TeamsやOutlookからアクセスする場合も、Copilot Chatアプリがピン留めされていれば同様にすぐ利用できます。ピン留めされていない場合でも、WebやApp Store経由で利用できる場合があります。組織としてCopilot Chatの利用を制御するには、管理者がMicrosoft 365管理センターから設定を行います。


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Microsoft 365 Copilot Chatの活用事例

Copilot Chatの活用事例

Copilot Chatを含むMicrosoft 365 Copilotエコシステムは、すでに多くの日本企業で導入が進んでいます。ここでは、Microsoftの公式カスタマーストーリーから定量的な成果が確認できる事例を紹介します。

以下のテーブルに、主要な導入企業の成果を整理しました。

企業名 導入規模 主な成果
九州電力グループ 従業員約1万人 全社展開、ワークショップによる活用ノウハウの組織浸透
日本製鉄 段階的拡大 導入1ヶ月でTeams AIメモ約2万件・メール要約4,500件・チャット検索5万回超
デンソー 設計部門中心 月あたり12時間の業務削減と設計品質の向上


これらの事例に共通するのは、「まず限定的に導入し、効果を確認してから全社展開に進めている」というアプローチです。九州電力は活用ワークショップとプロンプト例の社内共有を先行させ、日本製鉄は利用データの定量把握を重視しています。

Copilot Chatはこの「限定的な導入」の入り口として最適です。追加コストなしでAIチャットの有用性を社内で実証し、利用データを蓄積した上で、Microsoft 365 Copilotライセンスへの段階的な移行を判断できます。

社内で「AIチャットを導入したいが、いきなりライセンスコストをかけるのはリスクが高い」という声がある場合、まずCopilot Chatで2〜4週間のパイロットを実施し、利用頻度と業務効率化の効果を定量的に把握するところから始めるのが現実的です。

部門別のユースケース

部門別のユースケース

Copilot Chatは、部門を問わず幅広い業務で活用できます。

  • 営業
    競合製品の最新情報をWeb検索で収集し、提案書の下書きを生成する。アップロードしたRFPの要約や、回答案のドラフト作成にも活用できます。

  • マーケティング
    キャンペーンのコピー案やSNS投稿文のアイデア出し、市場動向の調査レポート作成を支援します。画像生成機能を使えば、ビジュアル素材も同時に用意できます。

  • カスタマーサポート
    顧客からの問い合わせに対して、公開情報やナレッジベースを検索して回答案を生成します。FAQ対応の標準化と応答時間の短縮に効果があります。

  • 人事・総務
    社内規程の要約、採用メールの下書き作成、研修資料のドラフト生成など、ドキュメント作成業務全般を効率化します。


Microsoft 365 Copilot Chatの料金体系

Copilot Chatの料金体系

Copilot Chatの料金構成は、「基本チャットは無料」「エージェントは従量課金」「アプリ内Copilotは組織規模で条件が異なる」という3層構造です。

Copilot Chatの基本料金

対象となるMicrosoft 365サブスクリプションを持つユーザーは、Copilot Chatの基本チャット機能を追加料金なしで利用できます。Web検索ベースのAIチャット、ファイルアップロード、画像生成、Copilot Pagesなどが含まれます。

ただし、これらの機能にはStandard Accessが適用され、サービス容量の可用性によって品質やパフォーマンスが変動する場合があります。

エージェント従量課金の料金体系

テナントデータ(SharePoint・Graph Connectorコンテンツ)にアクセスするエージェントを利用する場合、以下の3つの支払い方法から選択できます。

支払い方法 料金 特徴
従量課金(Pay-as-you-go) 1メッセージあたり0.01ドル 初期投資不要。Azureサブスクリプション経由で請求
Copilot Studio容量パック 200ドル/パック/月(25,000 Copilot Credits) まとまった利用量がある場合に割安
Pre-Purchase Plan(P3) 年間一括購入(段階割引あり) 1年間のコミットメントで最も低単価


少量から始める場合は従量課金が適しています。利用量が安定してきた段階で容量パックへの移行を検討するのがコスト最適化の定石です。

管理者はPower Platform管理センターで従量課金の設定を行い、Azureサブスクリプションに紐づけます。予算上限の設定やアラート通知も設定できるため、想定外のコスト増を防ぐことが可能です。

2026年4月15日からのアクセス制限変更

アクセス制限変更

2026年3月17日、MicrosoftはCopilot Chatのアクセス範囲を変更することをパートナー向けに発表しました。以下はパートナー向け案内に基づく情報であり、一般向け公開資料では詳細が未確認の部分があります。2026年4月15日以降、組織規模によって以下のルールが適用される見込みです。

  • 2,000席以上の組織
    Microsoft 365 Copilotライセンスを持たないユーザーは、Word・Excel・PowerPoint・OneNote内のCopilot機能が利用不可になります。Outlookでのメール連携やCopilot Chatアプリでのチャット機能は引き続き利用できます。

  • 2,000席未満の組織
    ライセンスなしユーザーも引き続きWord・Excel・PowerPoint内のCopilotを利用可能ですが、Standard Accessの範囲内に制限されます。ピーク時にはアクセスが一時的に制限される場合があります。


大企業(2,000席以上)で現在ライセンスなしユーザーがアプリ内Copilotを活用している場合は、4月15日までにMicrosoft 365 Copilotライセンスの追加購入を検討する必要があります。

変更の詳細・組織規模別の影響・管理者の対応策はCopilot Chat無料利用が制限へ|組織規模別の影響と対応策で詳しく解説しています。

Microsoft 365 Copilotへのアップグレード

Copilot Chatの利用を通じて「社内データとの連携が必要」「ピーク時の安定性が業務に影響する」と感じた場合、Microsoft 365 Copilotへのアップグレードが次のステップです。

Microsoft 365 Copilotは月額30ドル/ユーザー(年間契約)で、Copilot Chatの全機能に加え、組織データへのフルアクセス、Priority Access、Researcher・Analystなどの高度なエージェント、Copilot Studioのアクセス権が含まれます。

2026年3月時点のキャンペーン価格は月額2,698円からとなっており、2026年6月30日まで適用されます。最新の価格はMicrosoft公式の料金ページで確認してください。


Microsoft 365 Copilot Chatのセキュリティとガバナンス

セキュリティとガバナンス

企業がAIチャットを導入する際に最も懸念されるのが、データセキュリティです。Copilot Chatはこの点において、エンタープライズ向けに設計された保護機能を備えています。

エンタープライズデータ保護(EDP)

エンタープライズデータ保護(EDP)

Copilot Chatにはエンタープライズデータ保護(EDP)が標準適用されます。EDPによって保証される内容は以下のとおりです。

  • プロンプトと応答の保護
    ユーザーが入力したプロンプトとCopilotが生成した応答はEDPの下で保護されます。これらのデータはログ記録され、管理者による監査やeDiscoveryの対象になります。

  • モデル学習への非使用
    ユーザーデータがAIモデルのトレーニングに使用されることはありません。

  • 組織データの保護
    組織データはMicrosoft 365のセキュリティ境界内で保護されます。ただし、Web検索機能を有効にしている場合、生成された検索クエリはBing検索サービスに送信され、Microsoft 365本体とは別の取り扱いになります。Web検索の有効/無効は管理者が制御できます。

  • 責任あるAI原則への準拠
    Microsoftの責任あるAI原則に基づいて設計されています。


チャット画面右上の緑色のシールドアイコンが表示されていれば、EDPが有効であることを確認できます。

EDP有効の詳細表示
右上のシールドアイコンにカーソルを当ててエンタープライズデータ保護の状態を確認している画面

機密情報を扱う部門(法務・財務・人事など)でもCopilot Chatを利用できるのは、このEDPが標準で有効になっているためです。個人向けのCopilotや他社のAIチャットサービスでは、このレベルのデータ保護が標準提供されていないケースが多く、エンタープライズ利用におけるCopilot Chatの差別化ポイントになっています。

管理者向けのIT管理機能

管理者向けのIT管理機能

Copilot Chatの管理者は、Microsoft 365管理センターから以下の設定を制御できます。

  • Web検索機能の有効/無効化
    組織のポリシーに応じて、Copilot ChatのWeb検索連携をオフにできます。

  • 特定ユーザーのアクセス制限・削除
    ユーザー単位またはグループ単位で、Copilot Chatへのアクセスを制限できます。

  • エージェント管理
    従量課金制エージェントの有効化・無効化、課金設定を管理者が一元管理します。

  • Microsoft Edgeでの動作制御
    Edgeサイドバーでの Copilot Chat表示を組織ポリシーで制御できます。


GDPRやEUデータ境界(EUDB)への準拠も確保されており、グローバル展開する企業でも規制要件を満たした形でCopilot Chatを導入できます。


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AIチャットから業務自動化へステップアップ

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Copilotの先にあるAIエージェント活用

Copilot Chatで体感したAI活用の価値を、業務プロセスの自動化へ発展。Copilot Studioで構築したAIエージェントをTeams上で実行し、定型業務を自律的に処理します。

AIチャットの次に来る「業務を任せるAI」を始めるなら

Copilot ChatでAIチャットの有用性を確認したら、次の段階は「チャットで聞く」から「業務そのものをAIに任せる」への移行です。

AI Agent Hubは、Copilot Studioを構築基盤の1つとしてAIエージェントを開発し、Copilot Chatでの調査・要約の先にある業務プロセスの自動実行を実現するエンタープライズAI基盤です。

  • 「調べる」で終わらず、次のアクションまでAIが実行
    Copilot Chatで調査・要約した内容を起点に、報告書のドラフト作成→承認申請→フォローアップ通知まで一気通貫で自動化。チャットの回答を手作業でコピペ転記する工程が不要になります。

  • エージェント従量課金に振り回されない固定基盤
    Copilot Chatのエージェント従量課金(メッセージ単位0.01ドル)とは別に、自社テナント内で安定稼働するAIエージェント基盤を保有。利用量の急増でもコスト予測が立てやすく、PoCから本番運用への移行がスムーズです。

  • 使い慣れたMicrosoft環境をそのまま活用
    Teams・Excel・Outlookなど既存ツールの延長でAIエージェントが動作。Copilot Chatと同じTeams上で話しかけるだけなので、新しいツールの学習コストはゼロです。

  • データは100%自社テナント内に保持
    AIの学習対象から完全除外。Azure Managed Applicationsとして自社テナント内で動作が完了する設計です。



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Copilotの先にあるAIエージェント活用

Copilot Chatで体感したAI活用の価値を、業務プロセスの自動化へ発展。Copilot Studioで構築したAIエージェントをTeams上で実行し、定型業務を自律的に処理します。

まとめ

Microsoft 365 Copilot Chatは、追加コストなしでエンタープライズレベルのAIチャットを利用できる、企業のAI活用の入り口として設計されたサービスです。

GPT-5系のモデル選択機能、ファイル分析、画像生成、エージェント連携など、無料の範囲でも実務に使える機能が揃っています。一方で、社内データへの自動アクセスやPriority AccessはMicrosoft 365 Copilotライセンスが必要であり、この境界線を理解した上で導入判断を行うことが重要です。

導入判断で詰まる論点

Copilot Chatの導入・アップグレードを検討する際に、判断が分かれやすいポイントが2つあります。

Copilot Chatのままで十分か、Microsoft 365 Copilotに移行すべきか

判断基準は「社内データとの連携頻度と範囲」です。Web検索ベースの調べものやファイルアップロードでの文書処理が中心であれば、Copilot Chatで十分に業務効率化が実現できます。Outlookのメールや開いているファイルへのアクセスもCopilot Chatで利用可能です。一方で、メール・Teams・SharePointを横断した全面的な社内情報検索を日常的に必要とする場合は、月額30ドル/ユーザーのコストをかけてもMicrosoft 365 Copilotに移行する価値があります。

目安として、「社内のナレッジ検索やメール整理に1日30分以上かけている」ユーザーが10名以上いる部門であれば、Copilotライセンスの投資対効果が見合うケースが多いです。

アプリ内Copilot機能の制限変更にどう備えるか

Microsoftのパートナー向け案内によると、大規模組織ではWord・Excel・PowerPoint内のCopilot機能に制限が入る見込みです(公開一次ソースでは日付・席数閾値の詳細は未確認)。アプリ内Copilotを引き続き利用したいユーザーに対しては、Microsoft 365 Copilotライセンスの追加購入を検討する必要があります。全ユーザーに一律で付与するのではなく、Copilot ChatアプリとTeams内チャットの利用データを分析し、アプリ内Copilotを頻繁に利用しているユーザーを特定した上で、そのユーザーから優先的にライセンスを割り当てるのがコスト効率の良いアプローチです。

まずは今日からm365copilot.comにアクセスし、日常業務の1つをCopilot Chatに任せてみてください。2〜4週間の利用データが集まれば、アップグレードの要否を客観的に判断できる材料が揃います。

最新のアップデート情報はMicrosoft 365 Copilotのアップデートまとめで随時更新しています。

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監修者
坂本 将磨

坂本 将磨

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。

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