この記事のポイント
E5以上を利用中の大企業は、2026年5月GA予定のE7(Frontier Suite・$99/月)へのバンドル移行が最もコスパが高い。Copilot+Agent 365+Entra Suiteを個別購入するより大幅に割安
2026年7月のベースライセンス値上げ前に年間契約を締結すべき。値上げ後の導入は総コストが数十万円単位で増加するため、意思決定を急ぐべき局面
一般法人(300名以下)はBusiness Standard+Copilot(¥3,148/月)の組み合わせが第一候補。E3/E5は中小規模ではオーバースペックになりやすい
組織内データの横断活用が目的ならMicrosoft Graph連携のある法人版Copilotが必須。無料版・個人版(Copilot Pro)では代替できないため、ここは投資すべき領域
Copilot Coworkは3月30日からFrontierプログラムで利用可能に。バックグラウンドでの長時間マルチステップ作業が可能になり、業務自動化の幅が大きく広がるため、早期に検証を開始すべき

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。
「Microsoft 365 Copilotの料金はいくら?」「新しいE7プランとは?」「2026年7月の値上げで自社の負担はどう変わる?」
Microsoft 365 Copilotの料金体系は、2026年に入り大きく動いています。E7(Frontier Suite)の新設、Copilot Coworkの登場、4月15日のCopilot Chat利用範囲の変更、ベースライセンスの価格改定と、把握すべき変更が相次いでいます。
本記事では、Microsoft 365 Copilotの最新料金(一般法人向け・大企業向け)から、E7バンドルプランの詳細、2026年7月の値上げ情報、個人向けサービスとの比較まで、法人の意思決定者に必要な情報を網羅的に解説します。
✅Copilotの最新エージェント機能「Copilot Cowork」については、以下の記事をご覧ください。
Copilot Coworkとは?機能や料金、Claude Coworkとの違いを解説
目次
【重要】2026年4月15日からの無料版Copilot利用範囲の変更
Microsoft 365 E7(Frontier Suite)の料金と概要
Microsoft 365 Copilotと他のCopilotサービスとの比較
Copilot Coworkによるマルチステップ作業の自動化
Copilot Studioによる独自のAIエージェント構築
業務特化型の機能(ロールベースのエージェント、データコネクタ)
Microsoft 365 Copilotのセキュリティとデータプライバシー
Microsoft 365 Copilot導入前に必要な準備
Microsoft 365 Copilotに関するよくある質問(FAQ)
Microsoft 365 Copilotの料金プラン

Microsoft 365 Copilotは、単体で契約する製品ではなく、対象となるMicrosoft 365のプランに追加するアドオンとして提供されます。
そのため、料金を理解する上で、Copilot自体のライセンス料金と、その前提となるベースライセンスの両方を把握する必要があります。2026年はE7の新設やベースライセンスの値上げなど変化が多いため、最新のアップデート情報と合わせて確認することを推奨します。
【重要】2026年4月15日からの無料版Copilot利用範囲の変更

2026年3月17日、MicrosoftはCopilot Chatの利用範囲を変更することをパートナー向けに通知しました。2026年4月15日以降、上記の無料Copilot Chat機能に以下の変更が予定されています。なお、以下の内容はパートナー向け通知および第三者報道に基づくものであり、公開一次ドキュメントでは席数閾値やラベル名称の詳細が正式文書化されていない部分があります。
-
大規模組織(パートナー通知では席数2,000以上とされる組織)
有料Copilotライセンスを持たないユーザーは、Word・Excel・PowerPoint内のCopilot機能が制限される見込みです。一部の第三者報道ではOneNoteも対象に含まれるとされていますが、公式サポートページではWord・Excel・PowerPoint・OneNote・Outlookでの利用を案内しており、制限対象アプリの最終的な範囲は公式発表で確認してください。
-
上記より小規模な組織
引き続きライセンスなしでもOfficeアプリ内のCopilotは利用可能ですが、高需要時にはアクセス制限がかかる場合があるとされています。
Copilot Chatアプリ自体のチャット機能やOutlookのCopilotは、対象のMicrosoft 365サブスクリプションを持つMicrosoft Entraアカウントユーザーが引き続き利用可能です。
大規模組織で現在ライセンスなしユーザーがOfficeアプリ内のCopilotを利用している場合は、有料のMicrosoft 365 Copilotライセンスの追加購入を4月15日までに検討する必要があります。
変更の詳細・組織規模別の影響・管理者の対応策はCopilot Chat無料利用が制限へ|組織規模別の影響と対応策をご参照ください。
Copilotアドオンの料金と契約条件

2026年4月時点で、Microsoft 365 Copilotの料金は**一般法人向け(Business)と大企業向け(Enterprise)で異なります。**以下の表で、それぞれの価格と条件を整理しました。
| 項目 | 一般法人向け(Business) | 大企業向け(Enterprise) |
|---|---|---|
| 料金(年払い) | ¥3,148 / ユーザー / 月(税抜) | ¥4,497 / ユーザー / 月(税抜) |
| 料金(月払い) | ¥3,778 / ユーザー / 月(税抜) | ー(年払いのみ) |
| 契約形態 | 年間契約 | 年間契約 |
| 最低購入数 | 1ライセンスから | 1ライセンスから |
ここで注目すべきは、一般法人向け(Business)プランの登場により、中小企業でもCopilotを導入しやすくなった点です。Business向けは月額¥3,148(税抜・年払い)で、Enterprise向けの¥4,497(税抜)より約30%手頃な価格設定になっています。Business向けの対象は、Microsoft 365 Business Basic / Standard / PremiumおよびMicrosoft 365 Apps for businessを利用している法人です。
なお、2025年12月1日〜2026年6月30日の期間限定で、Copilot Businessに割引キャンペーンが適用されています。対象は大きく2つあります。
-
新規顧客向け(convenience SKU)
Microsoft 365 Business Standard/PremiumとCopilotをセットで新規契約する場合、初年度キャンペーン価格として**¥2,698/ユーザー/月(税抜・年払い)**程度が適用されます。通常価格(¥3,148)から約14%の割引です。
-
既存顧客向け(add-on)
すでに対象のMicrosoft 365 Businessプランを利用中の顧客がCopilotをアドオンで追加購入する場合も、割引が適用される場合があります。
いずれも初年度のみの適用で、割引額は購入形態(直販・CSP等)によって異なります。具体的な価格は公式の料金ページまたは購入画面でご確認ください。
前提条件となるMicrosoft 365ライセンス

上記のCopilotライセンスを購入・利用するには、以下のいずれかのMicrosoft 365ライセンスを別途保有している必要があります。
一般法人・大企業向けの対象プラン一覧
Microsoft 365 プラン
-
Microsoft 365 Business Basic / Standard / Premium
-
Microsoft 365 E5 / E3 / F1 / F3
-
Microsoft 365 Apps for business / enterprise
Office 365 プラン
- Office 365 E5 / E3 / E1 / F3
その他
- Microsoft Teams プラン
- Microsoft Teams Essentials / Enterprise / Teams EEA
- Microsoft Teams Essentials / Enterprise / Teams EEA
- 単体プラン
- Exchange Plan 1 / 2
- Exchange Online Kiosk
- SharePoint Plan 1 / 2
- SharePoint Online Kiosk
- OneDrive for Business Plan 1 / 2
- Microsoft Planner Plan 1
- Microsoft Project Online Essentials / Plan 3 / 5
- Visio Plan 1 / 2
- Microsoft Clipchamp
教育機関向けの対象プラン一覧
教育機関向けには、教職員および一部の学生が対象となる以下のプランが用意されています。
- Microsoft 365 A1 / A3 / A5
- Office 365 A1 / A3 / A5
これらの多岐にわたるプランが対象となっていることから、既にMicrosoft 365を利用している多くの企業がCopilot導入の対象となります。
2026年7月のベースライセンス値上げ

Copilotの導入コストを検討する際に見逃せないのが、2026年7月1日から適用されるMicrosoft 365ベースライセンスの価格改定です。Microsoftは2025年12月の公式ブログでこの値上げを発表しました。以下の表で、主要プランの改定前後の価格を比較します。
| プラン | 現行価格 | 改定後(7月〜) | 増額 |
|---|---|---|---|
| Microsoft 365 Business Basic | $6 | $7 | +$1 |
| Microsoft 365 Business Standard | $12.50 | $14 | +$1.50 |
| Microsoft 365 Business Premium | $22 | $22 | 変更なし |
| Office 365 E3 | $23 | $26 | +$3 |
| Microsoft 365 E3 | $36 | $39 | +$3 |
| Microsoft 365 E5 | $57 | $60 | +$3 |
| Microsoft 365 F1 | $2.25 | $3 | +$0.75 |
| Microsoft 365 F3 | $8 | $10 | +$2 |
この値上げにはいくつかの新機能の組み込みが伴います。E3・E5プランにはMicrosoft Defender for Office 365 Plan 1やIntuneの拡張機能(Remote Help、Advanced Analytics等)が標準搭載されるほか、E5プランにはSecurity Copilotエージェントも追加されます。つまり、値上げ分はセキュリティ・管理機能の強化分という位置づけです。
既存の契約は次の更新日まで現行価格が維持されるため、更新タイミングでの予算計画を早めに確認しておくことを推奨します。
Microsoft 365 E7(Frontier Suite)の料金と概要
2026年3月9日、MicrosoftはMicrosoft 365の最上位プランとなる**Microsoft 365 E7(通称:Frontier Suite)**を発表しました。E7は、Copilotを含む複数の製品を一つのバンドルとして提供する新しいライセンス体系です。

E7に含まれる機能とバンドル価格

E7は、以下の4つの主要製品を統合した包括的なバンドルです。
-
Microsoft 365 E5
現行の大企業向け最上位プラン。高度なセキュリティ・コンプライアンス機能を含む
-
Microsoft 365 Copilot
本記事で解説しているAIアドオン。組織データ連携やアプリ統合を提供
-
Agent 365
AIエージェントを組織全体で監視・管理・統制するための新しいコントロールプレーン
-
Microsoft Entra Suite
ID管理・アクセス制御の高度なセキュリティ機能群
以下の表で、E7バンドルと個別購入(アラカルト)のコスト比較を示します。
| 購入方法 | 内訳 | 合計コスト |
|---|---|---|
| E7バンドル | E5 + Copilot + Agent 365 + Entra Suite | $99 / ユーザー / 月 |
| 個別購入(7月以降) | E5 ($60) + Copilot ($30) + Agent 365 ($15) | $105〜 / ユーザー / 月 |
E7を選択することで、個別に購入するより少なくとも月額$6/ユーザーのコスト削減になります。さらに、Entra Suiteも含まれるため、IDセキュリティを別途契約している場合はさらに大きなコストメリットがあります。
E7の一般提供(GA)は2026年5月1日を予定しています。大規模なCopilot導入を計画している企業にとっては、E7を待ってバンドル契約に移行するのも有力な選択肢です。
Agent 365の料金と機能

Agent 365は、組織内で稼働するAIエージェントを一元的に監視・管理・統制・保護するためのコントロールプレーンです。E7に含まれるほか、単独でも**$15/ユーザー/月**で利用できます。一般提供は2026年5月1日を予定しています。
Agent 365が解決する課題は、AIエージェントの増加に伴う「ガバナンスの複雑化」です。Copilot Studioやサードパーティ製のAIエージェントが組織内に増えるにつれ、「どのエージェントが何にアクセスしているか」「誰が承認したか」を一元管理する仕組みが不可欠になります。Agent 365は、人の管理に使ってきたMicrosoft 365のインフラをそのままエージェントの管理にも適用するという設計思想を持っています。
Microsoft 365 Copilotと他のCopilotサービスとの比較
Microsoft 365 Copilotの独自の価値を理解するには、名称が似ている無料版や個人向けサービスとの違いを明確に区別することが極めて重要です。なお、個人向けの「Copilot Pro」は2025年10月に新規販売を終了し、新プラン「Microsoft 365 Premium」に統合されています。

Copilotの各サービス比較表

以下の表で、無料版・個人向け・法人向けの3つのサービスの主な違いを整理しました。
| 比較項目 | 無料版(Copilot Chat) | 個人向け(M365 Premium) | 法人向け(M365 Copilot) |
|---|---|---|---|
| 対象ユーザー | 個人/法人 | 個人/家族向け(最大6人、AI機能は所有者のみ) | 法人 |
| 月額 | 無料 | ¥3,200 | ¥3,148〜¥4,497(税抜) |
| Microsoft Graph連携 | × | × | ◎(核心機能) |
| M365アプリ内での利用 | △(一部アプリで利用可。組織データ連携・優先アクセスは不可) | ○ | ◎ |
| データ保護レベル | 標準 | 標準 | エンタープライズ |
| Copilot Studio | × | × | ◎ |
| Copilot Cowork | × | × | ◎ |
この表の中でも最も注目すべき違いは、「Microsoft Graph連携」と「データ保護レベル」の2点です。個人向けのMicrosoft 365 Premium(旧Copilot Pro)は¥3,200/月(税抜)でOfficeアプリ内のAI機能やResearcher / Analystエージェントにアクセスできます(Microsoft 365 Copilotアプリでは利用可能で、Word・PowerPoint・Excelへの展開は順次進行中)。ただし、組織データへのアクセスやエンタープライズレベルのデータ保護は含まれません。
Microsoft Graphによる組織データ連携の有無

両者の価値を決定的に分けるのが、Microsoft Graph連携の有無です。
Microsoft Graphとは、組織内のMicrosoft 365データ(メール、予定、チャット、ファイル等)の関係性を繋ぎ合わせ、一つの巨大な知識グラフとして利用可能にするAPI群です。Microsoft 365 Copilotは、このGraphを通じて組織の文脈(コンテキスト)を深く理解します。
これにより、他のCopilotサービスでは不可能な、以下のような指示を実行できます。
「先週のAプロジェクトのTeams会議の録画を基に要約を作成し、B社との過去のメール履歴を踏まえて、フォローアップのメール案を作成してください」
このように、組織内に閉じた複数の非公開情報を横断的に活用し、あたかも業務内容を熟知したアシスタントのように振る舞えることこそが、Microsoft 365 Copilotの本質的な価値であり、無料版や個人版との決定的な違いです。
Microsoft 365 Copilotの購入方法
前提条件を満たしている場合、ライセンスは主に以下の2つの経路で購入できます。

Microsoft 365 管理センターからの購入
Microsoft 365の管理者が、管理センターの「ライセンスの購入」セクションから直接アドオンとして追加購入する方法です。
CSP(クラウドソリューションプロバイダー)経由での購入
契約しているリセラー(販売代理店)を通じて購入する方法です。請求の一本化や、導入コンサルティングを併せて受けたい場合に適しています。
Microsoft 365 Copilotの主要機能
Microsoft 365 Copilotの価値は、日常業務の効率化だけに留まりません。ビジネスプロセスそのものを変革する、より戦略的な機能が提供されます。

Microsoft 365 アプリケーションとの統合

Wordでの文章作成支援、Excelでのデータ分析と可視化、PowerPointでのプレゼンテーション自動生成、Outlookでのメール作成補助、Teamsでの会議のリアルタイム要約とタスク抽出など、日常的に使用するアプリケーションの体験を根本から向上させます。
2026年3月のWave 3アップデートにより、Copilot機能が組織の文脈を理解する知性レイヤー**Work IQ**と統合されました。Word・Excelでは既に一般提供(GA)されており、PowerPoint・Outlookについては今後数か月かけて順次展開される予定です。Work IQとは、組織内の人間関係・コラボレーション・コンテンツの文脈を理解するインテリジェンス基盤であり、Copilotが「誰と仕事をしているか」「どのファイルで作業しているか」を踏まえた、より的確な支援を行えるようになります。
Copilot Coworkによるマルチステップ作業の自動化

2026年3月に発表されたCopilot Coworkは、Microsoft 365 Copilotの実行レイヤーとして位置づけられる新機能です。従来のCopilotが「聞かれたことに答える」チャット型だったのに対し、Coworkはバックグラウンドで長時間のマルチステップ作業を自律的に実行します。
Copilot Coworkの動作は以下の流れで進みます。
-
タスクの指示
ユーザーが達成したい成果を自然言語で伝える
-
計画の自動生成
Coworkがメール・会議・ファイルなどの組織データをWork IQで参照し、実行計画を作成する
-
バックグラウンド実行と確認
計画はバックグラウンドで進行し、要所でユーザーに確認を求める。承認・修正・一時停止をいつでも行える
たとえば、「来週のスケジュールを見直して、優先度の低い会議をリスケし、集中作業の時間を確保して」といった複雑な指示を、Copilot Coworkが一連の作業として処理します。セキュリティ面では、Microsoft 365のID管理・権限設定・コンプライアンスポリシーがそのまま適用され、操作ログも監査可能です。
Copilot Coworkは2026年3月30日からFrontierプログラムで提供開始されています。一般提供(GA)の日程は未発表ですが、E7ライセンスまたはMicrosoft 365 Copilotライセンスを持つ組織がFrontierプログラムを通じて利用できます。
Copilot Studioによる独自のAIエージェント構築

Copilot Studioは、プログラミング知識がなくても、自社の特定の業務プロセスやナレッジに特化した独自のAIエージェント(カスタムCopilot)を構築できるローコードプラットフォームです。
これにより、例えば「社内の経費精算規定について回答し、申請システムのURLを案内するAI」といった、定型的な社内問い合わせ対応などを自動化できます。Copilot Studioの料金体系については、Copilot Studioの料金解説記事をご参照ください。
業務特化型の機能(ロールベースのエージェント、データコネクタ)

さらに、特定の職種や外部システムとの連携を強化する、以下の機能も提供されます。
-
ロールベースのエージェント
営業向けの「Copilot for Sales」など、特定の職種に最適化された機能が提供されます。CRMデータと連携し、商談の準備を自動化するなど、より専門的な業務を支援します。
-
データコネクタ
100以上のコネクタを通じて、SalesforceやServiceNowといったサードパーティのSaaSや、社内の基幹システムとも連携可能です。
これらの機能により、CopilotはMicrosoft 365の枠を超え、組織全体の業務に深く統合されたAIアシスタントへと拡張することが可能です。Microsoft 365 Copilotを使った業務効率化の具体例については、関連記事で詳しく解説しています。
利用状況とROIを測定する分析機能
SharePointの高度な管理機能と連携し、組織内でのCopilotの利用状況や導入効果(ROI)を測定・可視化するダッシュボードが提供されます。
Microsoft 365 Copilotのセキュリティとデータプライバシー
法人利用において最も重要視されるセキュリティとデータプライバシーに関して、Microsoft 365 Copilotは明確なアーキテクチャで安全性を担保しています。

エンタープライズデータ保護(EDP)の仕組み

ユーザーが入力したプロンプトやAIの応答、参照された組織のデータはすべて、組織が契約するMicrosoft 365のサービス境界内で処理が完結します。これにより、機密情報が意図せず外部に送信されるリスクを防ぎます。
組織データとAIモデル学習に関するポリシー

Microsoftは、組織のデータが、基盤となる大規模言語モデル(LLM)のトレーニングには一切使用されないことを契約上保証しています。これにより、自社の情報が競合他社のためのモデル改善などに使われる懸念はありません。また、GDPR(一般データ保護規則)やISOといった国際的なデータ保護基準にも準拠しています。
Microsoft 365 Copilot導入前に必要な準備
Copilotは強力なツールですが、その効果と安全性を最大限に引き出すためには、導入前の技術的な準備が不可欠です。

データガバナンスの整備(アクセス権限の棚卸し)の重要性

Copilotは、操作しているユーザーが元々持っているアクセス権限を厳格に継承します。これは、ユーザーが閲覧できない情報にCopilotがアクセスすることはなく、セキュリティの基盤となる重要な仕様です。
しかし、これは同時に、もし組織のデータアクセス権が適切に管理されていなければ、Copilotがその設定ミスを増幅させてしまうリスクがあることを意味します。例えば、本来は一部の役員しかアクセスできないはずのファイルが、誤って全社公開設定になっていた場合、Copilotは一般社員からの関連質問に対しても、そのファイルの内容を要約して回答してしまいます。
したがって、導入前にSharePointやTeamsの権限設定を棚卸し、「誰が、どの情報に、アクセスできるべきか」というデータガバナンスを整備することは、情報漏洩リスクを防ぎ、Copilotの価値を最大化するための最も重要な準備作業と言えます。
導入判断で詰まる3つの論点

料金体系を把握した後でも、実際に稟議を通す段階で判断が止まるケースは少なくありません。AI総研がCopilot導入支援で特に相談が多い3つの論点を整理します。
-
全社一括導入 vs 部門限定のパイロット
「全社導入の方がスケールメリットがある」と考える一方で、ROIが不透明なまま数千ライセンスを契約するリスクも大きい。まずは情報検索やメール要約の効果が出やすい部門(営業・法務・経営企画など)に50〜100席で3か月のパイロットを実施し、部門別の活用法と削減時間を定量化してから全社展開を判断するのが堅実です。実際に東芝は400人のトライアルで1人あたり月5.6時間の削減効果を確認した上で本格展開に進んでいます。
-
7月値上げ前に契約すべきか
2026年7月のベースライセンス値上げによ��、E3は月額$3/ユーザーの増額($36→$39)が発生します。年間に換算すると$36/ユーザーの増額で、たとえば300席の組織ならベースライセンスだけで年間約$10,800のコスト増です。Copilotアドオン自体の価格は変わりませんが、総コスト(ベース+Copilot)で見れば7月前の年間契約締結が有利です。更新タイミングが7月以降にあたる場合は、前倒し契約の交渉をCSPに打診してください。
-
E7バンドル vs 現行プランのアラカルト
E5を利用中でCopilotとAgent 365の両方を検討しているなら、5月GA予定のE7($99/月)は個別購入より少なくとも$6/ユーザー/月の節約になります。ただし、E3以下のプランからE7に移行する場合はベースライセンスのアップグレード分が加わるため、単純比較では判断できません。現行の契約構成と利用実態を管理センターで確認し、ライセンス別の総コスト比較表を作成してからCSPに見積もりを依頼するのが最短ルートです。
これらの論点に共通するのは、「Copilot単体の料金」だけでなく「ベースライセンス+Copilot+Agent系の総コスト」で判断すべきという点です。部門ごとのROI試算と総コストシミュレーションを揃えた上で稟議に臨むことで、意思決定のスピードは大きく変わります。
Microsoft 365 Copilotに関するよくある質問(FAQ)
Microsoft 365 Copilotの導入検討時によく寄せられる質問とその回答を以下にまとめます。

Q. 無料トライアルはありますか?
A. 公式FAQではMicrosoft 365 Copilot本体の試用版は提供されていないとされています。ただし、販売チャネルや購入画面によっては「無料で試す」の導線が表示される場合があるため、検討時は購入画面で最新の提供状況をご確認ください。なお、対象のMicrosoft 365ライセンスをお持ちであれば、組織データを連携しないCopilot Chatを無料で利用し、基本的なAIの応答品質を確かめることは可能です。
Q. 年の途中で解約できますか?
A. 解約の可否は契約種別によって異なります。MCA(Microsoft Customer Agreement)の場合、契約開始日または更新日から7日以内であればキャンセルが可能ですが、それ以降は契約期間満了まで継続となります。MOSA(Microsoft Online Subscription Agreement)など他の契約形態では条件が異なるため、ご利用の契約種別を管理センターまたは販売代理店にご確認ください。
Q. 部署単位など、一部のユーザーだけで契約できますか?
A. はい、可能です。1ライセンスから必要な人数分だけライセンスを割り当てることができます。
Q. E7にアップグレードすべきですか?
A. E7(Frontier Suite)は、E5+Copilot+Agent 365+Entra Suiteを個別購入するより安価です。特に、既にE5とCopilotの両方を利用しているか、Agent 365の導入を検討中の場合は、2026年5月のGA後にE7への移行を検討する価値があります。
Q. 2026年7月の値上げはCopilotの料金にも影響しますか?
A. Copilotアドオン自体の価格(¥3,148〜¥4,497/月・税抜)に変更はありません。値上げの対象は、E3やE5などのベースライセンスです。ただし、Copilotはベースライセンスに上乗せするアドオンのため、総コストとしては増加します。
Copilotのライセンスコストを抑えながらAI活用範囲を広げるなら
「全ユーザーにM365 Copilotを配る」以外にも、AI活用の投資効率を上げる方法があります。情報整理が必要な部門にはCopilotライセンス、定型業務の自動化にはAIエージェントと、役割を分けることでライセンスコストを抑えつつ全社のAI活用範囲を拡張できます。
AI Agent Hubは、Copilot Studioを構築基盤の1つとして、Copilotライセンスの追加なしでも定型業務の自動化を実現するエンタープライズAI基盤です。
- Copilotライセンス追加なしでAI活用範囲を拡張
全ユーザーにM365 Copilotを配る代わりに、承認フロー判定・社内規定チェック・データ入力はAI Agent HubのAIエージェントが自動実行。Copilotライセンスは情報整理が必要な部門に集中配分し、全社のAI投資効率を最大化します。
- ライセンス投資のROIを定量可視化
AIエージェントの実行ログ・承認履歴・削減工数がFabric OneLakeに蓄積され、Copilot投資の効果を定量的に把握。E7への移行や追加ライセンスの意思決定を数字で裏付けます。
- 使い慣れたMicrosoft環境をそのまま活用
Teamsなど既存のMicrosoftツールの延長でAIエージェントが動作。新しいツールの学習コストはゼロです。
- データは100%自社テナント内に保持
AIの学習対象から完全除外。Azure Managed Applicationsとして自社テナント内で動作が完了する設計です。
AI総合研究所の専任チームが、設計から運用まで伴走支援します。まずは無料の資料で、自社の業務にどう活用できるかご確認ください。
Copilotの投資対効果をAgent連携で最大化
ライセンスコスト最適化×AIエージェント業務自動化
全員にM365 Copilotを配る以外の選択肢。情報整理はCopilot、定型業務自動化はAIエージェントと役割分担し、全社のAI投資効率を引き上げます。
まとめ
本記事で解説したMicrosoft 365 Copilotの料金に関する要点を以下にまとめます。
- Copilot単体の料金は、一般法人向けで¥3,148/ユーザー/月(税抜)、大企業向けで¥4,497/ユーザー/月(税抜)(いずれも年払い・年間契約必須)
- 購入には対象のMicrosoft 365法人向け・教育機関向けプランが別途必要
- 2026年5月に一般提供されるE7(Frontier Suite)は、E5+Copilot+Agent 365+Entra Suiteを$99/ユーザー/月でバンドルした最上位プラン
- 2026年7月にベースライセンス(E3: $36→$39、E5: $57→$60等)の値上げが予定されており、総コストへの影響を事前に試算すべき
- 無料版や個人向け(M365 Premium)との最大の違いは、Microsoft Graphを介して組織内データを安全に活用できるかどうか
- 新機能Copilot Coworkにより、バックグラウンドでのマルチステップ作業が可能に
2026年はCopilotの料金体系が大きく動いている年です。判断を先送りにすると7月の値上げで総コストが膨らむ一方、情報が出揃わないまま契約すると過剰投資になりかねません。まずは以下の3ステップで動き出すことを推奨します。
- 管理センターで現状を確認する 現在のライセンス構成、Copilotの利用状況、契約更新日をMicrosoft 365管理センターで洗い出す
- 総コストシミュレーションを作成する ベースライセンス(7月以降の新価格)+Copilotアドオン+Agent系の合計を、部門別・人数別で試算する
- 5月のE7 GAを判断材料に加える E5利用中ならE7バンドルへの移行コストを試算し、アラカルトとの差額を確認した上でCSPに見積もりを依頼する
これらを揃えた上で稟議を通せば、導入後の効果測定もスムーズに進みます。













