AI総合研究所

SHARE

X(twiiter)にポストFacebookに投稿はてなブックマークに登録URLをコピー

Copilot Coworkとは?主な機能や料金、使い方を解説!

この記事のポイント

  • M365 Copilot導入済み組織がエージェント活用に踏み出すなら、Copilot Cowork+Agent 365の組み合わせが最短ルート
  • Work IQの業務文脈理解により、組織固有のメール・会議・ファイルを横断したマルチステップ業務の自律実行が可能
  • Claude Coworkがローカル端末向けなのに対し、Copilot CoworkはクラウドベースでEnterprise Data Protectionが適用。Microsoft 365データ・Entra・Purviewを前提にした統合ガバナンスが必要ならCopilot Coworkが有力
  • E7($99/月)はE5+Copilot+Agent 365+Entra Suiteの統合バンドルで、個別購入より割安。5月1日GA
  • 2026年3月時点はResearch Preview。先行利用にはFrontierプログラムへの参加が必要
坂本 将磨

監修者プロフィール

坂本 将磨

XでフォローフォローするMicrosoftMVP

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。


2026年3月9日、MicrosoftはAnthropicとの協業で開発した新機能「Copilot Cowork(コパイロット コワーク)」を発表しました。
Microsoft 365 Copilotにエージェント型の自律実行能力を加え、会議準備やリサーチ、チーム連携といった複数ステップにまたがる業務を、バックグラウンドで一括処理できるようにする仕組みです。


本記事では、Copilot Coworkの基本機能からWork IQアーキテクチャ、Claude Coworkとの違い、セキュリティ・ガバナンス、料金体系、提供スケジュールまでを体系的に解説します。
M365 Copilotを導入済みの組織がエージェント活用へ進むうえで、何を準備し、どう判断すればよいかの道筋を示します。

Copilot Coworkとは?

Copilot Cowork(コパイロット コワーク)は、2026年3月9日にMicrosoftが発表したMicrosoft 365 Copilotの新機能です。

従来のCopilotが「チャットで質問に答える」アシスタントだったのに対し、Copilot Coworkは自ら計画を立て、複数のアプリをまたいでタスクを実行し、成果物を仕上げるエージェントとして設計されています。

Copilot Coworkの概要


たとえば「来週の顧客会議を準備して」と依頼するだけで、プレゼン資料の作成、財務データの収集、チームメンバーへのメール送信、準備時間のスケジュール確保までを一括で進めてくれます。
タスクはバックグラウンドで数分から数時間にわたって実行され、途中のチェックポイントで進捗確認や方針変更も可能です。

「M365 Copilotを入れたが、結局チャットでの質問応答しか使いこなせていない」という声は少なくありません。Copilot Coworkは、その状態を「業務の実行をAIに委任する」段階へ引き上げるための機能です。


AI Agent Hub1

Wave 3における位置づけ

Wave 3における位置づけ

Copilot Coworkは、Microsoftが「Wave 3」と呼ぶ大規模アップデートの中核に位置する新機能です。以下の表で、Wave 3で発表された主な要素を整理します。

要素 概要
Copilot Cowork Anthropicとの協業によるマルチステップタスクの自律実行
Word / Excel / PowerPoint / Outlookのエージェント体験 各アプリ内でCopilotがドキュメント・スプレッドシート・スライド・メールを自律的に作成・編集
Copilot Chatの強化 チャットからドキュメント作成やアクション実行が可能に。Claudeモデルにも対応
Agent 365 組織全体のAIエージェントを監視・管理・セキュリティ確保するコントロールプレーン
Microsoft 365 E7(Frontier Suite) E5 + Copilot + Agent 365 + Entra Suiteをバンドルした新プラン


この表から分かるとおり、Wave 3は単一機能のアップデートではなく、Copilot全体を「アシスタント」から「実行者」に進化させるプラットフォーム刷新です。

Copilot Coworkはその象徴的な機能であり、Agent 365やE7といった管理基盤・ライセンス体系と一体で提供されています。

Copilot Tasksとの違い

Copilot Coworkの前段として、Microsoftは2026年2月26日にCopilot Tasksを発表しています。

両者は「AIがバックグラウンドで実行する」という共通点を持ちますが、対象とする業務の複雑さが異なります。

Copilot Tasksとの違い

以下の表で主な違いを比較します。

比較項目 Copilot Tasks Copilot Cowork
発表日 2026年2月26日 2026年3月9日
対象タスク 単発・スケジュール・定期の定型業務 複数ステップにまたがる複雑な業務
アプリ横断 限定的(主にCopilot Chat + Web操作) Microsoft 365全体(Word・Excel・PowerPoint・Outlook・Teams)
インテリジェンス層 なし Work IQ(業務文脈の自動理解)
AIモデル 非公開(公式ではモデル提供元を明示していない) Claude含むマルチモデル構成
典型的な用途 メール要約の定期配信、価格監視、日次レポート 会議準備の一括処理、企業リサーチ、ローンチ計画策定


整理すると、Copilot Tasksは「繰り返し作業の自動化」、Copilot Coworkは「判断を伴う複雑な業務の委任」という位置づけです。

導入を検討する際は、まずCopilot Tasksで定型業務の自動化から始め、組織がエージェント運用に慣れたタイミングでCopilot Coworkへステップアップする流れが現実的です。

Anthropicとの提携の背景

Anthropicとの提携の背景

Copilot Coworkは、MicrosoftがAnthropic社との密接な協業によって開発した機能です。

Claude Coworkを支える技術をMicrosoft 365に持ち込み、AnthropicのClaude系モデルを含むマルチモデル構成でエージェント技術を実現しています。この協業は段階的に進んできました。

2025年9月

Claude Sonnet 4とClaude Opus 4.1がMicrosoft 365 CopilotのFrontierプログラムで利用可能に。
当初はResearcher(調査エージェント)やExcelのエージェントモードなど、一部の機能に限定。

2026年1月上旬

AnthropicがMicrosoftのサブプロセッサーとして正式にオンボード(2026年1月6日付のMicrosoft公式ブログ更新で発表)。
これにより、Anthropicモデルの利用がMicrosoftのProduct TermsData Protection Addendum(DPA)の適用範囲に入り、Enterprise Data Protectionの対象になった。

2026年3月9日

Copilot Coworkを発表。Claude Coworkを支える技術をMicrosoft 365に統合し、クラウドベースのエンタープライズ向けエージェントとして提供を開始(Research Preview)。

Microsoftの最高マーケティング責任者(AI at Work担当)であるJared Spataro氏は、この提携について「Anthropicのエージェントモデルとマルチステップタスク処理の技術を、Microsoft 365のセキュリティ基盤と企業データへのアクセスと組み合わせた」と説明しています


Copilot Coworkの主な機能・できること

Copilot Coworkの主な機能

Copilot Coworkの特徴は、従来の「1回の質問に1回の応答」というチャット型のやり取りを超え、複数のステップからなる業務を計画・実行・完了まで自律的に進める点にあります。

ここでは、その中核となる機能を解説します。

マルチステップタスクの自動実行

Copilot Coworkに業務の「ゴール」を伝えると、そのゴールを達成するために必要なステップを自動的に分解し、順番に実行していきます。

以下のような流れで動作します。

マルチステップタスクの自動実行

  • ゴールの入力
    ユーザーが自然言語で「来週の顧客会議を準備して」「この市場の競合リサーチをまとめて」などと指示する

  • 計画の生成
    Copilot Coworkが指示内容をもとに、必要なアクション(資料作成、データ収集、メール送信、スケジュール調整など)を洗い出し、実行計画を組み立てる

  • 計画の実行
    Outlook、Teams、Word、Excel、PowerPointなどのMicrosoft 365アプリを横断して、計画に沿ったアクションを自動で実行する。
    メールの下書きと送信、Excelへのデータ集約、PowerPointスライドの生成などが含まれる

  • 成果物の出力
    実行結果として、完成したドキュメント、整理されたスプレッドシート、送信済みメールの確認画面などが返される



ここで重要なのは、タスクが単一のアプリに閉じず、複数のMicrosoft 365アプリをまたいで連携する点です。

たとえば「リサーチ結果をExcelにまとめ、そのサマリーをPowerPointに反映し、関係者にメールで共有する」といった一連のワークフローを、1つの指示から一気通貫で処理できます。

バックグラウンド実行・チェックポイント機能

Copilot Coworkのもう一つの大きな特徴は、タスクがバックグラウンドで継続的に実行されることです。

従来のCopilotでは、ユーザーがチャット画面を開いている間だけ処理が行われていました。Copilot Coworkでは、タスクを委任した後にユーザーが別の作業に移っても、デバイスを切り替えても、処理が止まりません。

Microsoftはこれを「保護されたサンドボックスクラウド環境」で実現していると説明しています

バックグラウンド実行とチェックポイント

実行中のタスクにはチェックポイントが設定されており、以下の操作が可能です。

  • 進捗の確認
    現在どのステップまで完了しているか、次に何を実行するかをリアルタイムで把握できる

  • 方針の変更
    途中で「プレゼンの構成を変えたい」「宛先を追加したい」などの修正指示を出せる

  • 実行の一時停止
    必要に応じてタスクを中断し、内容を確認してから再開できる



この仕組みにより、「AIに丸投げして結果だけ受け取る」のではなく、人間がコントロールを維持しながらAIに実行を委ねるという運用が可能になっています。

特に企業環境では、承認プロセスやコンプライアンス確認を挟みながらAIを活用したいケースが多く、チェックポイント機能はそのニーズに直接応えるものです。

Microsoft 365アプリとの統合

Microsoft 365アプリとの統合

Wave 3では、Copilot CoworkだけでなくMicrosoft 365の主要アプリにもエージェント的な機能が組み込まれています。

以下の表で、各アプリのWave 3における主な強化点を整理します。

アプリ Wave 3の主な強化点
Word 既存ドキュメントを自動で洗練・校正。下書きから完成稿まで一貫して支援(GA:Windows/Web/Mac)
Excel 実際の数式を使ったスプレッドシート改善。エージェントモードでClaudeモデルも選択可能(GA:Windows/Web/Mac)
PowerPoint 組織のデッキスタイル(レイアウト、オブジェクト、ブランドキット)に合わせたスライド生成(Webへロールアウト中。Windows/Macは今後対応予定)
Outlook メールの下書き・洗練、受信トレイのトリアージ。一部機能はavailable now、その他はFrontierプログラムからロールアウト
Copilot Chat チャットからドキュメント・スプレッドシート・プレゼンを直接作成。会議のスケジュールやメール送信もチャットから実行可能


注目すべきは、Microsoft 365 Copilot全体でマルチモデル化が進んでいる点です。
Claudeは現在Frontierプログラムを通じてCopilot Chatで利用可能になっており、Excelではエージェントモードで既にOpenAI/Anthropicのモデル選択が可能です。Wordでのモデル選択機能は2026年4月に提供予定です。

Microsoftはこれを「マルチモデルインテリジェンス」と呼んでおり、Copilot CoworkのAnthropic統合はこのマルチモデル戦略の一環として位置づけられています。

Work IQ

Copilot Coworkが「メールの文脈を理解する」「会議の決定事項を踏まえて行動する」といった判断を下せるのは、背後にWork IQというインテリジェンス層が存在するためです。

ここでは、Work IQの技術的な仕組みと、開発者向けのCLI/MCPツールについて解説します。

Work IQアーキテクチャ

Data / Context / Skills & Toolsの3層構成

Microsoftの公式説明によると、Work IQは以下の3つの層で構成されています。

Data/Context/Skills&Toolsの3層構成

以下の各層がどのように連携するかを見ていきます。

Data(データ層)

Microsoft 365テナント内のメール、Teamsチャット、会議トランスクリプト、SharePoint/OneDriveのドキュメントなど、業務データそのものへの安全なアクセスを提供する層です。

Microsoft 365だけでなくDynamics 365やPower Apps、外部の業務システムとも接続できます。なお、Dataverse経由でのビジネスデータへの広域アクセスは2026年夏に提供予定と発表されています

Context(コンテキスト層)

データ層の情報をもとに、応答の速度と正確性を高めるための文脈情報を提供する層です。CopilotのMemory(明示的・暗黙的な記憶)、セマンティックインデックス、業務理解などが含まれます。

「誰と誰が頻繁にやり取りしているか」「このプロジェクトに関連するドキュメントは何か」「直近のコミットメント(約束事項)は何か」といったビジネスシグナルを追跡します。

Skills & Tools(スキル・ツール層)

エージェントに特化した指示を与える「スキル」と、そのスキルの意図に沿って実行する「ツール」を組み合わせた層です。
Copilot Coworkやその他のエージェントが実際にメール送信、ドキュメント作成、スケジュール調整などのアクションを実行する際の能力基盤となります。


この3層構成によって、Copilot Coworkは単に「AIモデルが賢い」だけでなく、「組織固有の文脈を理解したうえで動く」という体験を実現しています。

たとえば「会議を準備して」という指示に対して、Context層が直近のメールから議題を推測し、Skills & Tools層が過去の商談履歴を踏まえた資料の作成を実行する、といった連携が可能になるのはWork IQがあるからです。


Work IQ CLIとMCPサーバー

Work IQには、開発者やパワーユーザー向けのコマンドラインツール(CLI)とModel Context Protocol(MCP)サーバーも提供されています。

Work IQ CLIを使うと、ターミナルから自然言語でMicrosoft 365データに問い合わせることができます。
以下の表で主な操作をまとめます。

Work IQ CLIとMCPサーバー

コマンド 機能
workiq ask -q "質問内容" 指定した質問に対してMicrosoft 365データを検索・回答
workiq ask 対話モードを開始し、複数の質問を連続で行う
workiq mcp MCPサーバーを起動し、AIアシスタント(GitHub CopilotやClaude Codeなど)と連携


特に注目すべきはMCPサーバーモードです。

VS CodeやGitHub CopilotなどのAIアシスタントにWork IQをMCPサーバーとして接続すると、コーディング中に「先週の会議で話した仕様を確認して」「Sarahが共有した認証要件を取得して」といった形で、Microsoft 365のデータをコンテキストとして直接活用できます。

開発者にとっては、コードエディタを離れずに社内の意思決定履歴を参照できるため、仕様の食い違いや手戻りを減らす効果が期待できます。


Copilot Coworkの使い方

Copilot Coworkの使い方

Copilot Coworkの機能を理解したところで、次は実際にどのように操作するのかを見ていきます。

ここでは、タスクの依頼から成果物の受け取りまでの基本的な操作フローと、利用開始に必要な条件を解説します。

利用開始に必要な条件

2026年3月時点でCopilot Coworkを利用するには、以下の条件を満たす必要があります。

利用開始に必要な条件

条件 詳細
Microsoft 365 Copilotライセンス Microsoft 365 Copilotが前提。E3/E5にCopilotアドオンを追加するか、Copilotを含むE7(Frontier Suite)で利用可能
Frontierプログラムへの参加 現時点では一部顧客向けResearch Preview。2026年3月下旬にFrontierプログラムへ拡大予定
テナント管理者の設定 Anthropicモデル利用を有効にする必要あり(日本はデフォルトON。EU/EFTA/UKはデフォルトOFF)
対応環境 クラウドベースのため端末・OSを問わない。Webブラウザまたはデスクトップアプリから利用可能


この表のとおり、Copilot Coworkは既存のM365 Copilotライセンスの延長線上にあります。

すでにCopilotを導入済みの組織であれば、追加のソフトウェアインストールは不要で、テナント設定とFrontierプログラムへの参加申請が主なハードルです。

基本的な操作フロー

Copilot Coworkの操作は、Copilot Chat(旧BizChat)から自然言語でタスクを依頼するところから始まります。
複雑な設定やコーディングは不要で、達成したい結果を言葉で伝えるだけで利用できます。

以下の5つのステップが、基本的な操作の流れです。

基本的な操作フロー

1.ゴールを伝える

Copilot Chatを開き、「来週の顧客会議を準備して」「この市場の競合リサーチをまとめて」など、達成したい結果を自然言語で入力します。
細かい手順を指定する必要はなく、最終的なアウトプットのイメージを伝えるだけで構いません。

2.計画を確認する

Copilot Coworkが依頼内容を分析し、必要なアクション(資料作成、データ収集、メール送信など)を洗い出した実行計画を提示します。
この段階でユーザーは計画の内容を確認し、方針が合っていれば実行に進めます。

3.バックグラウンドで実行が始まる

承認後、タスクはMicrosoft 365テナント内の保護されたサンドボックスクラウド環境でバックグラウンド実行されます。
ユーザーはこの間、別の作業に移ったりデバイスを切り替えたりしても、処理が止まることはありません。

4.チェックポイントで確認・修正する

実行中の要所でチェックポイントが設定されており、進捗の確認、方針の変更、一時停止が可能です。

メール送信やスケジュール変更など影響の大きいアクションの前には、Copilot Coworkが一旦停止してユーザーの承認を要求します
推奨アクションの内容を確認したうえで、承認・修正・キャンセルを選択できます。

5.成果物を受け取る

すべてのステップが完了すると、完成したドキュメント、整理されたスプレッドシート、送信済みメールの確認など、タスクの成果物がまとめて提示されます。途中で判断が必要だった場合は、その経緯も報告されます。


この操作フローで特に重要なのは、「丸投げ」ではなく「委任」であるという点です。

Microsoft AIのEVP兼CEOであるMustafa Suleyman氏は「AIが話すのを減らし、より多くを実行する。複雑なセットアップやコーディングスキルは不要」と述べていますが、同時にユーザーが常にコントロールを握る設計になっています。

影響の大きいアクションには必ず承認が必要であり、チェックポイントで進行方向をいつでも修正できます。

導入時に詰まりやすいポイント

Copilot Coworkの利用開始にあたって、実際に詰まりやすい論点を3つ整理します。

  • Frontierプログラムの参加要件が不透明
    Microsoftは参加要件の全容を公開していません。現時点では既存のM365 Copilotライセンスを持つ組織が対象ですが、テナント規模や契約形態による制約がある可能性があります。参加を希望する場合は、Microsoft担当営業またはパートナー経由で早期に打診するのが確実です。

  • Anthropicモデル設定の社内合意
    日本ではAnthropicモデルがデフォルトONですが、データガバナンスポリシーが厳格な組織では、情報セキュリティ部門との事前合意が必要になるケースがあります。AnthropicがMicrosoftのサブプロセッサーとして契約上の義務を負っている点(Enterprise Data Protection適用)を説明材料として準備しておくとスムーズです。

  • 既存のCopilot活用が進んでいない場合の優先順位
    Copilot Coworkはエージェント型の高度な機能です。基本的なCopilot Chat、アプリ内支援、Copilot Pagesの活用が組織で定着していない段階では、まずそちらの定着を優先すべきです。段階を飛ばしてCoworkを導入しても、投資対効果を測りにくくなります。


Copilot Coworkのユースケース

操作の流れを把握したところで、次は実際にどのような業務に活用できるかを見ていきます。

Microsoftが公式ブログで示している4つの代表的なユースケースを、それぞれ詳しく紹介します。

Copilot Coworkのユースケース


カレンダー整理とフォーカスタイム確保

Outlookのスケジュールを分析し、会議の優先度を判断したうえで、カレンダーを最適化するユースケースです。

Copilot Coworkに「来週のカレンダーを整理して」と依頼すると、以下のような処理が自動的に行われます。

カレンダー整理とフォーカスタイム確保

  • 各会議の重要度と関連性を評価し、低優先度の会議にフラグを立てる
  • スケジュール上のコンフリクト(重複)を検出し、リスケジュールの候補を提案する
  • フォーカスタイム(集中作業のための空き時間)を確保するブロックを提案する
  • 変更案を一覧で提示し、ユーザーの承認後にカレンダーを更新する


単に空き時間を探すだけでなく、Work IQを通じてメールやTeamsのやり取りから各会議の文脈を読み取り、業務上の重要度を加味して判断する点が従来のカレンダー管理ツールとの違いです。

週に20〜30件の会議が入る管理職やプロジェクトマネージャーにとって、この機能だけでも毎週数十分のスケジュール調整作業を削減できる可能性があります。

会議準備の一括自動化

顧客との会議や社内プレゼンの準備作業を、一つの指示でまとめて処理するユースケースです。

「来週火曜のA社との会議を準備して」と依頼すると、以下が実行されます。

会議準備の一括自動化

  • 過去のメール、Teams会話、共有ドキュメントからA社との取引履歴や直近のやり取りを収集する
  • 収集した情報をもとにPowerPointプレゼンテーションのドラフトを生成する
  • 関連する財務データをExcelワークブックに整理する
  • チームメンバーに準備会議の案内メールを下書きし、送信する
  • Outlookカレンダーに準備時間をブロックする


1つのタスクが完了するまでに、Outlook・Teams・Word・Excel・PowerPointの5つのアプリを横断します。

この種の準備作業は手動では数時間かかることもありますが、Copilot Coworkに委任すればバックグラウンドで進行し、チェックポイントで確認するだけで済みます。


企業リサーチと分析レポート作成

外部のWebソースと社内のMicrosoft 365データを横断して、特定の企業や市場に関するリサーチレポートを作成するユースケースです。

「B社について投資判断に必要な情報をまとめて」と依頼すると、以下が処理されます。

企業リサーチと分析レポート作成

  • Web上の決算報告、SEC提出書類(10-K、10-Qなど)、アナリストコメントを収集する
  • 社内のメール、Teams、共有ドキュメントからB社に関する過去のやり取りを検索する
  • 収集した情報を整理し、引用付きのエグゼクティブサマリーをメール形式で作成する
  • 詳細な分析メモを構造化されたドキュメントとして出力する
  • 数値データをラベル付きのExcelワークブックに整理する


ここで重要なのは、Webの公開情報と社内のプライベートデータを組み合わせてリサーチできる点です。Copilot Coworkがwebと社内データの両方を横断し、Work IQが社内データの文脈を補完することで、手作業では実現しにくい網羅性を提供します。


製品ローンチ計画の策定

新製品のローンチに必要な競合分析、マーケティング資産、実行計画を一括で準備するユースケースです。

「新製品Xのローンチプランを作成して」と依頼すると、以下が実行されます。

製品ローンチ計画の策定

  • 競合製品のWeb上の情報を収集し、機能比較表を作成する
  • 社内の既存マーケティング資料やブランドガイドラインを参照する
  • ローンチに向けたタイムライン、担当者、主要マイルストーンを含む実行計画を生成する
  • 関係部門(マーケティング、営業、製品開発など)への共有用ドキュメントを作成する


このユースケースは特に、部門横断的で時間的プレッシャーの高い業務に向いています。

Copilot Coworkが「ナラティブ(ストーリー)と実行計画の両方を同時に生成する」とMicrosoft公式ブログが説明しているとおり、単なるデータ収集にとどまらず、意思決定に使えるアウトプットまで仕上げてくれる点が特長です。


Claude CoworkとCopilot Coworkの比較

Claude CoworkとCopilot Coworkの違い

Copilot CoworkはClaude Coworkの技術をベースにしていますが、両者は実行環境、データアクセス、ガバナンスの面で明確に異なります

ここでは、両製品の違いを整理し、どのようなケースでどちらが適しているかを解説します。


実行環境とデータアクセスの比較

実行環境とデータアクセスの比較

以下の表で、Claude CoworkとCopilot Coworkの主要な違いを一覧にまとめます。

比較項目 Claude Cowork Copilot Cowork
提供元 Anthropic Microsoft(Anthropicとの協業)
AIモデル Claude Claudeを含むマルチモデル構成
エージェント技術 Anthropicのエージェント技術 Claude Coworkを支える技術を統合
実行環境 ローカル(ユーザーの端末上) クラウド(Microsoft 365テナント内サンドボックス)
データアクセス ローカルファイル、ブラウザ操作 Microsoft 365データ(メール、Teams、SharePoint、OneDriveなど)
インテリジェンス層 なし(ローカルファイルの直接参照) Work IQ(業務文脈の自動理解)
対応OS macOS / Windows(2026年2月対応) クラウドベースのため端末を問わない
セキュリティ基盤 Pro/Maxは個人管理。Team/EnterpriseではSSO/SCIM、ロールベース権限に対応 Enterprise Data Protection、Entra ID、Purview
管理者制御 Team/Enterpriseでプラグイン管理、OpenTelemetry対応。ただしCowork活動は監査ログ非対応で、利用制御は組織全体トグルが中心 Microsoft 365管理センターで有効/無効を制御、Entra ID/Purviewとネイティブ統合
料金 全有料プラン(Pro/Max/Team/Enterprise) Research Preview中。GA後の課金体系は未公表(M365 Copilot $30/月が前提ライセンス)


この比較で最も重要なのは実行環境の違いです。
Claude CoworkはmacOS/Windowsの端末上で直接動作するため、ローカルファイルへの高速なアクセスやデスクトップアプリの操作に強みがあります。

一方、Copilot Coworkはクラウドで動作するため、組織全体のメール・会議・ドキュメントを横断的に扱える反面、ローカルファイルへの直接アクセスはできません。


導入判断で詰まる論点

企業での導入を検討する場合、以下のポイントが判断基準になります。AI総研での導入支援の経験から、特に迷いやすいケースを整理しました。

エンタープライズ対応の違い

組織データへのアクセスが必要な場合

メール、Teams、SharePoint上の情報を活用したい →
Copilot Coworkが適している。Work IQがこれらのデータを統合的に理解し、エージェントの判断に反映する

ローカル端末上のファイル操作が中心の場合

PC上のファイル整理、ローカルアプリの操作が主な用途
Claude Coworkが適している。macOS/Windows上で直接動作し、デスクトップアプリとの統合が深い

IT管理・コンプライアンス要件が厳しい場合

監査ログ、アクセス制御、DLP(データ損失防止)が必要 → Copilot Coworkが適している。Microsoft 365のセキュリティスタックがそのまま適用される

マルチプラットフォームで利用したい場合

Windows、Linux、モバイルなど複数端末から利用したい → Copilot Coworkが適している。クラウドベースのため端末を問わない


実務上は「どちらか一方」ではなく、個人の作業効率化にはClaude Cowork、組織横断の業務自動化にはCopilot Coworkという使い分けが現実的です。

Microsoft 365のデータ・Entra ID・Purviewを前提にした統合ガバナンスが必要な場合は、Enterprise Data Protectionがネイティブに適用されるCopilot Coworkが有力です。ただし、Claude for Work Enterprise側もSSO/SCIM、監査ログ、ロールベース権限などの管理機能を備えているため、「一択」とまでは言えません。組織のガバナンス基盤がMicrosoft 365中心かどうかが判断の分かれ目です。


AI研修

Copilot Coworkのセキュリティとガバナンス

Copilot Coworkのセキュリティとガバナンス

Copilot CoworkはMicrosoft 365のセキュリティ・ガバナンス境界内で動作します。

ここでは、データ保護の仕組み、Agent 365によるエージェント管理、地域制限と注意点を解説します。


Enterprise Data ProtectionとAnthropicサブプロセッサー

Copilot CoworkでClaudeモデルが利用される際のデータ保護体制は、以下のように整備されています。

Enterprise Data Protectionの仕組み

  • Anthropicのサブプロセッサーとしての位置づけ
    2026年1月以降、AnthropicはMicrosoftのサブプロセッサーとして契約上の義務を負っている。
    MicrosoftのProduct TermsData Protection Addendum(DPA)がAnthropicモデルの利用にも適用される。

  • Enterprise Data Protection
    Microsoft 365 Copilot全体に適用されるEnterprise Data Protectionの対象。
    ユーザーデータがAIモデルのトレーニングに使われることはない。

  • Microsoft Customer Copyright Commitment
    Copilot Coworkを含むMicrosoft 365 CopilotでAnthropicモデルを使って生成したコンテンツにも、Microsoftの著作権コミットメントが適用される。

  • 権限の継承
    Copilot Coworkは、ユーザーがアクセス権を持つデータにのみアクセスできる。
    Microsoft Purviewの機密ラベルと暗号化によるアクセス制御が、エージェントの動作時にも適用される。



つまり、Copilot Coworkを使うことで、組織のセキュリティポリシーに「穴」が開くことはない設計になっています。

AnthropicのClaude Coworkを直接使う場合はAnthropicの利用規約が適用されますが、Copilot Cowork経由であればMicrosoftのエンタープライズ保護の枠内で利用できる点が、企業にとっての大きな違いです。


Agent 365によるエージェント管理

Wave 3と同時に発表されたAgent 365は、組織全体のAIエージェントを監視・管理・セキュリティ確保するためのコントロールプレーンです。

以下にAgent 365の主な機能をまとめます。

Agent 365によるエージェント管理

  • エージェントの可視化
    組織内で動作しているすべてのエージェント(Copilot Cowork、Copilot Studioで構築したカスタムエージェント、サードパーティのエージェントを含む)を一元的に把握できるレジストリ。Agent IDにより各エージェントにMicrosoft Entra上の固有IDが付与される。

  • ガバナンスポリシーの適用
    Microsoft Entra ID(ID管理)、Microsoft Defender(脅威保護)、Microsoft Purview(コンプライアンス)、Microsoft Intune(デバイス管理)の各機能を、AIエージェントにも適用できる。

  • 監査とレポート
    エージェントのアクション履歴、データアクセスログ、出力内容の監査レポートを生成する。ランタイム脅威保護により、悪意あるエージェント活動の検出・ブロック・調査にも対応している。



Microsoftは社内でAgent 365を先行導入しており、50万件以上のエージェントを追跡し、日次で65,000件以上の応答を生成していると公式ブログで報告しています。

主な社内ユースケースとしては、リサーチ、コーディング、セールスインテリジェンス、カスタマートリアージ、HRセルフサービスが挙げられています。


地域制限と注意点

Copilot CoworkでAnthropicモデルを利用する際には、以下の地域制限があります。

地域制限と注意点

地域・環境 デフォルト設定 管理者による変更
商用クラウド(EU/EFTA/UK以外) ON(有効) 無効化可能
EU / EFTA / UK OFF(無効) 管理者がオプトインで有効化可能
政府クラウド(GCC / GCC High / DoD) 利用不可 変更不可(FedRAMP未認証のため)
ソブリンクラウド 利用不可 変更不可


EU/EFTA/UKでデフォルトOFFになっている理由は、AnthropicモデルがEU Data Boundaryの対象外であるためです。これらの地域の管理者がCopilot CoworkのClaude機能を有効にするには、Microsoft 365管理センターから「AIプロバイダーのサブプロセッサー設定」を手動でONにする必要があります。


Copilot Coworkの料金・必要ライセンス

Copilot Coworkの料金体系は、2026年3月時点でResearch Preview段階のため最終確定していませんReutersは「一部の利用はM365 Copilotに含まれ、追加利用分は別途購入」と報じていますが、これはMicrosoftの公式発表ではなく、GA後の最終的な課金ロジックは未公表です。

Copilot Coworkの料金体系


現時点で確定しているのは、Microsoft 365 Copilot($30/月)、Agent 365($15/月)、E7($99/月)の価格のみです。Cowork単体の課金がこれらに含まれるのか、別途発生するのかはGA後の発表を待つ必要があります。

以下では、既存プランからの移行パスと新しく発表されたE7(Frontier Suite)について解説します。

既存ライセンスからの移行パス

現在のMicrosoft 365ライセンスからCopilot Coworkを利用するまでの道筋を、ケース別に整理します。

既存プランからの移行パス

  • E3 + Copilotを利用中の場合
    Copilot Coworkの利用にはFrontierプログラムへの参加が必要。GA後の課金体系は未公表。
    Agent 365を追加したい場合は$15/月を追加。

  • E5を利用中で、Copilotは未導入の場合
    Copilot($30/月)を追加すればCopilot Coworkの前提ライセンスを満たせる。ただし2026年3月時点ではResearch Preview段階のため、実際の利用にはFrontierプログラムの対象条件も満たす必要がある。
    Agent 365も必要ならE7($99/月)へのアップグレードが割安。

  • E5 + Copilotを利用中の場合
    E7にアップグレードすることで、Agent 365とEntra Suiteが追加される。
    個別購入より安価なバンドル価格で利用可能。


E5+Copilot+Agent 365を個別に積み上げるとE7のバンドル価格を超えるケースが多いため、Agent 365の導入も視野に入れるならE7への一括移行がコスト面で有利です。

【関連記事】
Microsoft 365 Copilotの料金プランを解説!購入条件やCopilot Proとの違いも紹介

Microsoft 365 E7(Frontier Suite)の構成と価格

2026年5月1日から一般提供が開始されるMicrosoft 365 E7は、Microsoft 365 Copilotの最上位バンドルです。

以下の表で構成と価格を整理します。

E7の構成と価格

プラン E7に含まれるか
Microsoft 365 E5 含まれる
Microsoft Entra Suite 含まれる
Microsoft 365 Copilot 含まれる
Agent 365 含まれる
Microsoft 365 E7 $99/ユーザー/月


Microsoftはこのバンドルについて、個別に購入するよりも安価であると説明しています

E5をすでに利用している組織にとっては、Copilot($30)とAgent 365($15)を追加する代わりにE7にアップグレードすることで、Entra Suiteも含めた包括的なセキュリティ基盤が手に入る構成です。


Copilot Coworkの提供スケジュール・導入検討のポイント

Copilot Coworkの提供タイムラインと、日本企業が導入を検討するうえで押さえておくべきポイントを整理します。

Copilot Coworkの提供スケジュール


ロードマップ

ロードマップ

以下の表で、Copilot Coworkおよび関連機能の提供スケジュールをまとめます。

時期 マイルストーン
2025年9月 Claude Sonnet 4 / Opus 4.1がFrontierプログラムで利用可能に
2026年1月 AnthropicがMicrosoftサブプロセッサーとして正式オンボード
2026年3月9日 Copilot Cowork発表。限定顧客でResearch Preview開始
2026年3月下旬 FrontierプログラムでResearch Previewを拡大
2026年5月1日 Agent 365 GA($15/月)、Microsoft 365 E7 GA($99/月)
2026年夏 Work IQ経由でDataverseビジネスデータへの広域アクセス提供予定
未定 Copilot Cowork自体のGA(一般提供開始日は未発表)


注意すべきは、Copilot Cowork自体のGA日程は2026年3月時点では未発表であるという点です。

Agent 365とE7は5月1日にGAが確定していますが、Copilot CoworkはResearch Preview→Frontierプログラムでの拡大テストという段階にあり、GAまでにはさらに時間がかかる可能性があります。


日本企業が押さえておくべきポイント

Copilot Coworkの導入を検討する日本企業に向けて、現時点で確認しておくべき事項を整理します。

日本企業が押さえておくべきポイント

日本ではAnthropicモデルの利用設定が既定で有効

日本は商用クラウド(EU/EFTA/UK以外)に分類されるため、Anthropicモデルの利用設定は既定でONになっています。ただし、Copilot Cowork自体は2026年3月時点で一部顧客向けResearch Previewであり、設定がONであっても利用可否はFrontierプログラムの参加状況にも左右されます。組織のデータガバナンスポリシーとの整合性を事前に確認しておくことをおすすめします。

日本円価格は未発表

E7の$99/月、Agent 365の$15/月はいずれもUSD建ての価格のみが公表されています。
過去のMicrosoft 365製品の例では、日本向け価格は為替レートを反映した別設定になることが多いため、正式発表を待つのが安全です。なお、Microsoft 365 Copilot Business(日本向け)は通常価格が月額¥3,148(税抜・年払い)ですが、2026年3月時点ではキャンペーン価格として月額¥2,698(税抜・年払い)が適用されています。最新の日本向け価格はMicrosoft公式サイトで確認してください。

Frontierプログラムへの参加が先行利用の鍵

GA前にCopilot Coworkを試したい場合は、Frontierプログラムへの参加申請が必要です。
プログラム参加者はMicrosoft製品チームに直接フィードバックを提供でき、最新のプレビュー機能にいち早くアクセスできます。

既存のCopilot導入効果を先に検証する

Copilot Coworkはエージェント型の高度な機能であるため、まずはMicrosoft 365 Copilotの基本機能(チャットアプリ内支援エージェント構築)を組織で活用し、効果を実感してからCoworkの導入を検討するのが現実的です。

デンソーの事例では、Microsoft 365 Copilotの先行導入(300人規模)で1人あたり月12時間の業務時間削減を確認してから段階的に展開を拡大しています(Microsoft Customer Stories)。このように、まずCopilotの基本機能で定量的な効果を実証し、その土台の上にCoworkを載せるという段階的アプローチが、投資対効果を示すうえで効果的です。

Agent 365によるガバナンス体制の準備

Copilot Coworkを本格的に展開する前に、Agent 365によるエージェントの監視・管理体制を整えておくことが推奨されます。
特に、エージェントがアクセスするデータの範囲、監査ログの保持ポリシー、コンプライアンス要件との整合性を事前に検討しておくと、スムーズな導入につながります。

【関連記事】
Microsoft 365 Copilotのアップデート・最新情報まとめ


Copilot Coworkに関するよくある質問(FAQ)

Copilot CoworkのFAQ

Q. Copilot Coworkはいつから使えますか?

A. 2026年3月時点ではResearch Preview段階で、一部の顧客に限定して提供されています。2026年3月下旬にFrontierプログラムを通じてより広い範囲での利用が始まる予定です。GA(一般提供開始)の日程は未発表です。

Q. Copilot Coworkの料金はいくらですか?

A. 2026年3月時点でResearch Preview段階のため、Cowork単体の課金ロジックは未公表です。前提としてMicrosoft 365 Copilotライセンス($30/ユーザー/月)が必要です。E5+Copilot+Agent 365+Entra Suiteを統合したE7($99/ユーザー/月)は2026年5月1日にGA予定です。

Q. 日本でも利用できますか?

A. 日本は商用クラウド(EU/EFTA/UK以外)に分類されるため、AnthropicモデルのCopilot利用設定は既定でONです。ただし、Copilot Cowork自体はResearch Preview段階であるため、利用可否はFrontierプログラムへの参加状況にも左右されます。

Q. Copilot TasksとCopilot Coworkはどう違いますか?

A. Copilot Tasksは「メール要約の定期配信」「価格監視」のような定型的な繰り返しタスクの自動化に適しています。Copilot Coworkは「会議準備の一括処理」「企業リサーチ」など、複数のアプリを横断する複雑な業務をWork IQの文脈理解で支えながら自律実行します。

Q. Claude Coworkと何が違いますか?

A. Claude Coworkはローカル端末上で動作し、PC上のファイル操作に強みがあります。Copilot CoworkはMicrosoft 365テナント内のクラウドで動作し、組織のメール・会議・ドキュメントを横断的に活用できます。セキュリティ面ではCopilot CoworkにEnterprise Data Protectionが適用されます。

Q. Copilot Coworkで組織データがAIの学習に使われることはありますか?

A. ありません。MicrosoftのEnterprise Data Protectionにより、ユーザーデータがAIモデルのトレーニングに使用されることはないと契約上保証されています。AnthropicがMicrosoftのサブプロセッサーとして位置づけられているため、Claudeモデル利用時にも同じ保護が適用されます。


メルマガ登録

Copilot Coworkの自律実行を「組織の業務基盤」に発展させるなら

Coworkのマルチステップ自律実行は強力ですが、個人のタスク代行にとどまらせず、組織全体の業務プロセスとして統制・管理する仕組みが必要です。

AI Agent Hubは、Copilot Studioで構築したAgentを含め、全社のAIエージェントを1つの管理ダッシュボードで統合管理できるエンタープライズAI基盤です。Coworkが実現するマルチステップ実行を、組織のガバナンス下で安全にスケールさせます。

  • マルチステップ実行をHuman-in-the-Loopでガバナンス統制
    Coworkの自律実行にHuman-in-the-Loopを組み込み、Agent判定→Teams通知→人間が承認/差戻しの流れを確立。自律性とガバナンスを両立します。

  • 個人の自動化から組織プロセスへスケール
    Coworkで実証した自動化パターンを、管理ダッシュボードに登録して全社展開。実行ログ・権限管理で部門横断の統制を確保しながら段階的に拡大できます。

  • 使い慣れたMicrosoft環境をそのまま活用
    Teamsなど既存のMicrosoftツールの延長でAIエージェントが動作。新しいツールの学習コストはゼロです。

  • データは100%自社テナント内に保持
    AIの学習対象から完全除外。Azure Managed Applicationsとして自社テナント内で動作が完了する設計です。



AI総合研究所の専任チームが、設計から運用まで伴走支援します。まずは無料の資料で、自社の業務にどう活用できるかご確認ください。

Coworkの自律実行を組織の業務基盤に

AI Agent Hub

マルチステップ自動化を全社展開

Copilot Coworkのマルチステップ自律実行を、管理ダッシュボードで統制しながら全社展開。データは100%自社テナント内で完結します。

まとめ

本記事では、2026年3月9日に発表されたCopilot Coworkについて、機能の詳細からWork IQアーキテクチャ、Claude Coworkとの違い、セキュリティ・ガバナンス、料金体系、提供スケジュールまでを解説しました。

Copilot Coworkが企業にもたらす価値は、大きく3つに集約できます。

  • 1. 業務の「実行」をAIに委任
    従来のCopilotは「質問に答える」「下書きを生成する」というアシスタントでしたが、Copilot Coworkは計画を立て、複数のアプリを横断してタスクを完了させるエージェントとして機能します。
    会議準備、リサーチ、ローンチ計画といった数時間規模の業務を、バックグラウンドで自律的に進められます。

  • 2. 組織固有の文脈を理解したAIの実行
    Work IQ(Data / Context / Skills & Tools)がMicrosoft 365上の業務データを意味ベースで理解し、「誰と何について話していたか」「どのプロジェクトが優先か」といった文脈をエージェントの判断に反映します。
    汎用的なAIツールでは得られない、自社に最適化されたアウトプットが期待できます。

  • 3. エンタープライズ品質のセキュリティ基盤
    Anthropicを含む外部AIモデルを活用しながらも、MicrosoftのEnterprise Data Protection、Entra ID、Purviewによるアクセス制御と監査が適用されます。
    Agent 365による組織全体のエージェント管理も加わり、「AIエージェントの野良運用」を防ぐガバナンス体制が整っています。


Copilot Coworkは2026年3月時点ではResearch Previewの段階であり、GAの日程は未定です。しかし、Agent 365とMicrosoft 365 E7は5月1日にGAが予定されており、エージェント活用のためのインフラは着実に整備されつつあります。

すでにM365 Copilotを導入済みの組織であれば、まず基本機能の活用度を高めたうえで、Frontierプログラムへの参加申請を通じてCoworkの先行検証を進めるのが、現時点での最善の一手です。

監修者
坂本 将磨

坂本 将磨

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。

関連記事

AI導入の最初の窓口

お悩み・課題に合わせて活用方法をご案内いたします
お気軽にお問合せください

AI総合研究所 Bottom banner

ご相談
お問い合わせは
こちら!