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AVEVA PI Systemとは?特徴や料金、Industrial AI Assistant対応を徹底解説

この記事のポイント

  • 世界140カ国以上・2万カ所超で採用されるOTデータのグローバル標準ヒストリアンで、プラント時系列データ基盤の共通言語
  • Industrial AI AssistantはCONNECT visualizationで既に提供済み、AVEVA World 2026ではMCP対応・Flows・Industrial Knowledge Graphが発表され基盤変質が加速
  • Flexサブスク契約が中心で公式価格は非公表、構成・契約条件・Flex creditsで変動するため見積確認が必要
  • 既存PI資産を捨てずにAI Agentへ繋ぐなら、CONNECT到達+PI Web API直叩きの2段構えが現実解
  • 他ヒストリアン(GE Proficy等)と時系列DB(Azure Data Explorer等)で選定軸が異なり、中立性重視ならPI・モダン基盤ならクラウド側が有利
坂本 将磨

監修者プロフィール

坂本 将磨

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Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。

AVEVA PI System(アヴィーヴァ パイシステム)は、工場・プラント・電力・石油化学などの現場から発生する時系列データを収集・保存・可視化する、OT(現場運用)データのグローバル標準ヒストリアンです。

1980年にOSIsoftが開発したPI Systemが源流で、2021年にAVEVAが買収し、2023年にAVEVAをSchneider Electricが完全子会社化して現在に至ります。世界140カ国以上・2万カ所超で採用されている、産業用ヒストリアンとして代表的なデータ基盤です。

本記事では、AVEVA PI Systemの定義と主要コンポーネント、既に一般提供済みのIndustrial AI Assistantに加え、2026年5月のAVEVA World 2026で示されたMCP対応・AVEVA Flows・Industrial Knowledge Graph、料金体系とサブスク移行の実務、日本・海外の導入事例、他ヒストリアン・時系列DBとの比較、導入で判断に迷う論点、そしてAI総研のケース別ロードマップまでを、2026年7月時点の最新情報で体系的に解説します。

目次

AVEVA PI Systemとは?OTデータの世界標準ヒストリアン

AVEVA PI Systemの命名——OSIsoftからのブランド変遷

AVEVA PI Systemの主要コンポーネント

PI Server(Data Archive + Asset Framework)

PI Interfaces & PI Connectors

PI Vision

PI Web API・PI SDK

CONNECT to PI Agent / PI to CONNECT Agent

AVEVA World 2026で加速する「AI Agent時代のPI」——3つの変化

Industrial AI Assistant(既に一般提供済み)

Model Context Protocol(MCP)統合(AVEVA World 2026で発表)

Flows・Industrial Knowledge Graph(AVEVA World 2026で発表・データ基盤の変質)

AVEVA PI Systemの料金体系とサブスク移行の実務

AVEVA Flex サブスクリプションが標準経路

価格情報の取得方法

AVEVA PI Systemの導入事例(日本・海外)

三菱ケミカル:産業データプラットフォームとしてのAIM実装

INPEX:PI SystemをAzure基盤に移行

関西電力:K-VaCSでのPI System活用

国内SIerの導入支援体制

AVEVA PI Systemと他ヒストリアン・時系列DBの比較

マルチベンダー中立性で選ぶ

既存PI資産の継承で選ぶ

クラウド前提の設計思想で選ぶ

AVEVA PI System導入で判断に迷う3つの論点

サブスク移行のタイミングと年次昇給の負担

CONNECTクラウド到達のコストとROI

MCP整備待ちシナリオでの現行対処

AI Agent時代のAVEVA PI活用ロードマップ

既存PI維持でAI Agentに繋ぐハイブリッド最小構成

CONNECT到達で段階的にクラウド分析へ移行

新規プラントはクラウドファースト+PI補完

3ケース共通の実装原則

AVEVA PI×AI AgentをTeams上の業務アクションに繋ぐ

まとめ

AVEVA PI Systemとは?OTデータの世界標準ヒストリアン

AVEVA PI Systemとは OTデータの世界標準ヒストリアン

AVEVA PI System(アヴィーヴァ パイシステム)は、産業設備・センサー・制御システムから発生する時系列データを、リアルタイムに収集・保存・可視化するOTデータ管理基盤です。

Data Archive(時系列データストア)・Asset Framework(資産文脈モデル)・PI Vision(可視化層)の3層で構成され、プラント運転の1秒単位から数十年分の履歴までを同じ問い合わせインターフェースで扱えます。

2026年現在、AVEVA PI Systemは「センサーデータを溜めるヒストリアン」という伝統的な位置づけにとどまらず、AI AgentがOTデータに直接触れる前提基盤として再定義されつつあります。

Industrial AI AssistantがCONNECT visualization上で一般提供され、2026年5月のAVEVA World 2026ではMCP対応・Flows・Industrial Knowledge Graphが発表されました。

AVEVA PI Systemの命名——OSIsoftからのブランド変遷

AVEVA PI Systemの命名 OSIsoftからのブランド変遷

AVEVA PI Systemの「PI」は、Plant Information Systemの略として1980年にOSIsoftが開発したPI Systemが源流です。

  • OSIsoft(1980年設立)
    OSIsoftは米国カリフォルニア州サンレアンドロを本拠地に、リアルタイムデータ管理ソフトウェアPI Systemを提供し続けたベンダー

  • AVEVA(2021年3月に$5Bで買収完了)
    英国発の産業ソフトウェアベンダーAVEVAがOSIsoftを買収し、PI SystemをAVEVA PI Systemにブランド統合

  • Schneider Electric(2023年1月に完全子会社化)
    フランスのSchneider ElectricがAVEVAの未保有株式の取得を完了し、27年続いたロンドン証券取引所での上場を終了して非公開化。AVEVAの完全子会社化完了プレスリリースによれば、AVEVA全体の株式価値は約£9.482B、企業価値(EV)は約£10.154Bという規模だった


ここでのポイントは、PI Systemブランドは40年の産業データ実績+Schneider Electricの資本裏付け+AVEVAのソフトウェアポートフォリオという3層に立脚しているという点です。

競合ヒストリアンが単独ベンダーによる提供にとどまるのに対し、AVEVA PIはSchneider Electricの制御・電源機器、AVEVAのUnified Engineering・Operations Controlと同じ屋根の下に統合されており、プラント全体のDXを1ベンダーで完結させる選択肢を持ちます。

AI Agent Hub1


AVEVA PI Systemの主要コンポーネント

AVEVA PI Systemの主要コンポーネント

AVEVA PI Systemは「収集(Collect)→ 保存(Store & Enhance)→ 活用(Deliver)」の3層構成で、それぞれの層に対応するコンポーネントが用意されています。

以下の表で、主要コンポーネントの役割を整理しました。この表を読んだうえで、次のH3から各コンポーネントの詳細に入ります。

コンポーネント 役割
PI Server(Data Archive + Asset Framework) 保存 時系列データの蓄積とアセット構造化
PI Interfaces / PI Connectors 収集 制御系・IoT・ERP等からデータを取り込むアダプター群
PI Vision 活用(可視化) Webブラウザで時系列トレンド・ダッシュボードを表示
PI Web API / PI SDK 活用(連携) 外部アプリケーション・分析基盤からのデータアクセス
CONNECT to PI Agent / PI to CONNECT Agent 統合 オンプレPIとクラウドCONNECT間の双方向ブリッジ


この構成の特徴は、中央のPI Serverを核に置きつつ、収集アダプターと活用チャネルを疎結合で組み合わせられることです。ベンダー中立性が高く、既存プラントのDCS(分散制御)・SCADA・PLCをほぼそのまま接続できます。

PI Server(Data Archive + Asset Framework)

PI Server Data Archive と Asset Framework

PI Serverは、AVEVA PI Systemの中核となる時系列データベースです。

Data Archiveが「タグ(例: TIC-101_PV)」単位で1秒未満のサンプリング時系列を高圧縮で保存し、Asset Framework(AF)が「反応器R-101・ラインA・ボイラーB-201」といったビジネス側の資産構造でその生データをラップします。

生データが「センサーが吐いた値」なのに対し、AF越しに読むと「反応器R-101の温度」として意味を持って取り出せる、というのがPI Serverの中核価値です。AI Agentから見ると、AFで意味付けされた資産構造はオントロジー相当のセマンティックレイヤーとして機能します。

PI Interfaces & PI Connectors

PI Interfaces と PI Connectors

PI Interfacesは、DCS・SCADA・PLC・ラボ機器・ERPなど、多種多様なデータソースからPI Serverへリアルタイムでデータを取り込むアダプター群です。

OPC UA・OPC DA・Modbus・IEC 61850など主要な産業プロトコルに加え、独自ベンダー機器向けの専用インターフェースも提供されており、既存プラントに導入する際は「ソースごとに適切なInterfaceを選定する」のが実務の第一歩になります。

PI Connector for OPC UAAVEVA Adapter for OPC UAなどのPI Connectors / AVEVA Adaptersは、OPC UAなどの産業プロトコルからPI ServerやOMF endpoint(PI Web API・CONNECT data services等)へデータを取り込む、より近代的な収集コンポーネントです。

クラウド連携を含む構成にも対応します。

PI Vision

PI Vision
PI Visionは、Webブラウザで時系列データのトレンドチャート・ダッシュボード・アラート状況を表示するクライアント層です。

2026年5月20日のAVEVA World 2026プレスリリースでは、PI Visionにトレンド分析・ナビゲーション・ユーザビリティの強化が発表されました。

大量PIデータ環境でも高速に洞察を取り出せるよう改善が続いています。

現場オペレーターにとっては最も触れる時間が長いUIで、AI Agentとの連携が進んでも「オペレーターが最終的に画面で確認する場所」という位置づけは変わりません。

PI Web API・PI SDK

PI Web APIとPI SDKの使い分け

PI Web APIは、REST/HTTP経由でPI ServerとAsset Frameworkにアクセスできるプログラマブルなインターフェースです。

外部アプリケーション、機械学習パイプライン、そしてAI Agentから「タグの現在値・履歴値」を問い合わせる公式ルートで、後述する現時点のAI Agent連携(MCPが整備される前の実装)ではPI Web APIの直叩きが最も現実的な経路となります。

PI SDKはWindowsアプリケーション向けの.NETライブラリで、レガシー系のシステム統合ではこちらを使う場面もあります。

CONNECT to PI Agent / PI to CONNECT Agent

CONNECT to PI AgentとPI to CONNECT Agentの双方向ブリッジ

CONNECT to PI Agent と PI to CONNECT Agent は、オンプレミスのPI ServerとクラウドのCONNECT(AVEVAの産業インテリジェンスプラットフォーム)を双方向でつなぐエージェントです。

  • PI to CONNECT Agent
    AVEVA公式ドキュメントによれば、オンプレPI Serverのデータをリアルタイムに CONNECT data services(クラウド側)へストリーミングする役割

  • CONNECT to PI Agent
    AVEVA公式ドキュメントによれば、CONNECT側で分析・充実化されたデータを、オンプレPI Serverへ書き戻す役割


このブリッジ設計により、既存のオンプレ資産を捨てずに、クラウド側のスケーラブルな分析・AI Assistantを組み合わせるハイブリッド構成が取れます。


AVEVA World 2026で加速する「AI Agent時代のPI」——3つの変化

2026年5月20日にミラノで開催されたAVEVA World 2026では、CONNECT・PI Data Infrastructure・Unified Engineering・Operations Controlを横断するAI機能拡張が発表されました。

AVEVA World 2026 press releaseのタイトル画面
AVEVA World 2026で発表された、AI機能をIndustrial Organizations・Data Infrastructureに埋め込む新capabilities(出典:AVEVA press release

AVEVA World 2026で加速する AI Agent時代のPI 3つの変化

これらは単発の機能追加ではなく、PI Systemを「AI Agentが直接読める産業データ基盤」に組み替える設計として一体化しています。以下、AI Agent連携の視点から重要な3つの変化を整理します。1つ目のIndustrial AI Assistantは既に一般提供済み、2つ目のMCP対応と3つ目のFlows・Industrial Knowledge Graphは今回のAVEVA World 2026で新たに発表されたものです。

Industrial AI Assistant(既に一般提供済み)

Industrial AI Assistantの一般提供
Industrial AI Assistantは、AVEVA World 2026より前にCONNECT visualization上で一般提供が開始されている、産業データに自然言語で問い合わせられる生成AIチャットツールです。

Industrial AI Assistant公式ブログのヒーロー画面
Industrial AI AssistantがCONNECT visualization上で提供されている告知(出典:AVEVA blog "Industrial AI Assistant in CONNECT is now available"

AVEVA公式ブログによれば、CONNECT data services(PI由来のストリーム)、AVEVA MESからのイベント、そしてAsset Information Management(Advanced・Closed Preview状態)の資産・ドキュメントを対象に、ハイブリッドセマンティック検索でコンテキストベースの応答を返します。

  • 既に一般提供済み
    AVEVA公式ブログでCONNECT visualization users向けに「now available」と公表されており、既に運用フェーズに入っている

  • カスタマーデータ非学習
    AVEVA Industrial AI Assistant公式ページには「never trained using customer data」と明記されており、顧客固有のプラントデータがベースLLMの学習に流れない設計

  • 権限ベース応答
    「Industrial AI Assistant will only return data and results that you have permission to view」と、CONNECTのアクセス統制と一体で動作


実務での価値は、「PIのタグ番号を暗記していないと分析画面に到達できなかった」現場の壁を、自然言語で越えられる点にあります。オペレーターがチャットで「昨日の3時から4時までのボイラーB-201の温度異常を教えて」と聞くだけで、該当トレンドと出典タグが返る、というのがPI × Industrial AI Assistantの本命ユースケースです。

Model Context Protocol(MCP)統合(AVEVA World 2026で発表)

Model Context Protocol MCP統合の設計

AVEVA World 2026で新たに公表されたのが、Model Context Protocol(MCP)統合を、オンプレミス・クラウドの双方に展開する方針です。

MCPは、Anthropicが提唱しOpenAI・Google・Microsoftが2026年時点で採用している、AI Agentが外部データソース・ツールに構造化された方法で接続するためのオープン標準です。

  • AI Server / Client管理の拡張
    AVEVA Operations ControlおよびPI周辺プロダクトで、LLMおよびエンタープライズAIプラットフォームがコンテキスト化された運用データを利用できるように、MCP統合とAI Server・Clientの管理機能を拡張する方針

  • オンプレとクラウドの両対応
    オンプレPI Serverとクラウド側CONNECTのどちらの層でもMCPを介したAI連携が可能になる設計

  • 未製品化段階
    2026年7月時点では公式にはロードマップ段階で、GA日程は公表されていない。AVEVA Community(PI Square)フォーラムでも「PI Web APIを使ったMCP Serverの個人実験は良好な結果が出ているが、製品版はまだない」との議論が続いている


MCP対応が本格化すれば、Azure MCP ServerのようにClaude・GPT・Geminiといった主要LLMがPIタグ・AF資産構造を直接読めるようになり、AI Agentが独自コネクタなしでプラントデータへアクセスできる状態が実現します。

現時点は「本命のロードマップだが待ちの状態」と割り切り、後述するPI Web API直叩きで橋渡ししておくのが実務的です。

Flows・Industrial Knowledge Graph(AVEVA World 2026で発表・データ基盤の変質)

Flows と Industrial Knowledge Graphのロードマップ
PI System単体ではなく、その上位にあたるCONNECTプラットフォームでも、AVEVA World 2026でAI Agent連携の土台となる機能拡張が発表されました。

AVEVA CONNECT公式ページ
CONNECT産業インテリジェンスプラットフォームの公式ページ(出典:AVEVA CONNECT


  • Flows(2026年Q2)
    2025年12月に買収が公表されたCrosser由来のリアルタイムデータパイプライン機能。800以上のコネクタを提供し、PI以外のデータソース(Snowflake・ServiceNow等)とのハイブリッド構成を低コード/ドラッグ&ドロップ型で組める

  • Industrial Knowledge Graph(2027年Q1予定)
    プラント資産間の関係と運用文脈をグラフモデル化する機能。デジタルツイン開発とAI分析の土台になる

  • Twin Builder(2027年Q1予定)
    Industrial Knowledge Graphを構築する上位ツール。エージェント型AIで、既存データソースを標準データモデルに自動マッピングする


ここで注目すべきは、PI Server単体で「時系列データを持つ」段階から、CONNECT+Industrial Knowledge Graphで「時系列+資産関係+文脈」を一体で持つ段階への移行が始まっていることです。

AI Agentから見ると、後者のほうが「意味を持ったデータ」として推論に使いやすく、Azure Digital Twinsオントロジー基盤と同じ方向性で進化しています。


AVEVA PI Systemの料金体系とサブスク移行の実務

AVEVA PI Systemの料金体系とサブスク移行の実務

AVEVA PI Systemの料金は、AVEVAが個別見積で提示するサブスクリプション型が中心です。

公式サイトに定価は掲載されておらず、営業窓口・国内代理店経由での見積が必須になります。

AVEVA Flex サブスクリプションが標準経路

AVEVA Flexサブスクの5年TCO推移
AVEVAは、クラウド・ハイブリッド・オンプレを横断するサブスクリプション「AVEVA Flex」への移行を推進しており、PI Systemも従来のperpetual(買い切り)ライセンスから Flex 経由のサブスクリプション契約への切り替えが進んでいます。

AVEVA Flex Subscription Program公式ページ
AVEVAのFlex Subscription Program公式ページ(出典:AVEVA Flex

Flex契約で実務上押さえておくべき点は以下のとおりです。

  • 公式価格は非公表
    AVEVA公式サイトにはPI System単体の価格表は公表されていない。実際の見積は、構成・契約条件・Flex creditsの割当によって変動するため、営業窓口・国内代理店経由での見積取得が必須

  • 年次価格エスカレーションは第三者推定で年5〜8%相当
    第三者ブログMachineCDNの試算では、サブスク契約に年次上昇率が組み込まれるケースが報告されており、$200,000/年のサブスクは5年で$270,000相当まで上昇するとされる(AVEVA公式は非公表)

  • CONNECT料金は別建て
    オンプレPI Serverの料金とは別に、CONNECT側のクラウド利用料が課金される。CONNECT to PI Agentのブリッジ運用を始める際は、この二重コストを予算計画に織り込む必要がある


実効コストが読みにくい点は、後段の「導入で判断に迷う3つの論点」でも扱います。

価格情報の取得方法

具体的な単価・年額はAVEVA公式では公表されていないため、以下のいずれかから見積を取るのが実務的です。

  • 三井情報(MKI)・宇部情報システム(UIS)・ビジネスエンジニアリング(B-EN-G)・TIS千代田システムズなど、国内SIer経由
  • AVEVA日本法人へ直接問い合わせ


比較検討フェーズでは、PI Server本体だけでなく、必要なInterfaces数・PI Visionユーザー数・CONNECT到達の要否まで含めたTCO(総保有コスト)ベースの提示を代理店に依頼することを推奨します。

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AVEVA PI Systemの導入事例(日本・海外)

AVEVA PI Systemの導入事例 日本と海外

TIS千代田システムズの公表によれば、AVEVA PI Systemは世界140カ国以上・2万カ所超で採用されており、日本国内でも化学・電力・エネルギー・製薬などのプロセス産業を中心に導入が進んでいます。

三菱ケミカル:産業データプラットフォームとしてのAIM実装

三菱ケミカルの産業データプラットフォーム AIM実装
2023年のAVEVAプレスリリースによれば、三菱ケミカル株式会社は、AVEVA Asset Information Management(AIM)を産業データプラットフォームとして実装し、化学プラントのデジタル変革と持続可能なイノベーションを加速させています。

三菱ケミカル事例のAVEVA press release
AVEVA's Industrial Data Platform empowers Mitsubishi Chemical's Digital Transformation(出典:AVEVA press release 2023



PI Systemを中央データ基盤としつつ、AIMで文書・エンジニアリングデータを紐づけ、プラントの資産情報をエンジニアリングと運用の両面から統合するアプローチです。

INPEX:PI SystemをAzure基盤に移行

INPEXのPI SystemをAzure基盤に移行

Microsoft公開事例(Wayback Machineアーカイブ)によれば、INPEX株式会社は、AVEVA PI SystemをMicrosoft Azure基盤に移行し、データ分析力の強化によって持続可能なエネルギー開発を推進しています。

オンプレのPI Serverをそのままクラウドリフトするのではなく、Azure上のPI環境と、Power BIやAzure PaaSを使った可視化・機械学習分析へ広げる構成に切り替えており、PIをクラウド分析基盤と組み合わせる実装例として参考になります。

関西電力:K-VaCSでのPI System活用

関西電力K-VaCSでのPI System活用
関西電力の公式ページによれば、関西電力は火力発電のエンジニアリングサービス「K-VaCS」でPI Systemを活用し、発電プラントのリアルタイム運転データの分析と可視化を実施しています。

関西電力K-VaCSのPI System導入・活用支援ページ
関西電力エンジニアリングサービス「K-VaCS」のPI System導入・活用支援ページ(出典:関西電力K-VaCS PI System


2018年の関西電力プレスリリースではOSIsoft(当時)とのグローバル協業も発表しており、電力業界における長年の運用実績を持つ事例です。

国内SIerの導入支援体制

国内SIerの導入支援体制

日本国内での導入は、専門SIerによる支援が実務的な選択肢になります。


実務では、これらSIerに「既存プラントの構成」「AI Agent連携の要否」「CONNECT到達の要否」を提示して、コンポーネント別の見積を取り、複数SIerで比較検討するのが定石です。


AVEVA PI Systemと他ヒストリアン・時系列DBの比較

AVEVA PI Systemと他ヒストリアン 時系列DBの比較

「PIか、それ以外か」の選定判断は、単純な機能比較では答えが出ません。マルチベンダー中立性・既存資産継承・クラウド前提の3軸で見ると差が浮かび上がります。

以下の表で、主要な選択肢を整理しました。この表を読んだうえで、次のセクションで選定軸の詳細に入ります。

プロダクト 主な特徴 選定される場面
AVEVA PI System 産業用ヒストリアン マルチベンダー中立、世界標準、Schneider Electric傘下 石油化学・電力・製薬・大規模プラント
GE Vernova Proficy Historian 産業用ヒストリアン GE製HMI/SCADAとの親和性、産業界に厚いユーザーベース 発電・GE製設備を持つプラント
Honeywell Uniformance PHD 産業用ヒストリアン Honeywell DCS(Experion)との親和性 Honeywell制御系プラント
Rockwell FactoryTalk Historian 産業用ヒストリアン Rockwell PLC(ControlLogix等)との親和性 Rockwell制御系ライン
Ignition(Inductive Automation) SCADA + Historian SCADAとHistorianを1製品で提供、モダンなアーキテクチャ、無制限接続ライセンス 中小規模ライン・コスト重視
Canary Historian エッジHistorian Canary Labs公表の特定構成比較で低コスト帯、エッジ収集特化 コスト重視・分散拠点
Cognite Data Fusion クラウドDataOps ノルウェー発、モダンなクラウドファースト設計、AI/ML統合 石油ガス業界のクラウド移行
Azure Data Explorer クラウド時系列DB Kusto言語、大規模時系列分析に強い Azure中心の分析基盤・IoT
Amazon Timestream for InfluxDB クラウド時系列DB InfluxDB互換、AWS IoT連携。※LiveAnalyticsは2025年6月20日以降新規受付終了、既存継続のみ AWS中心のIoTシステム(新規)


この比較から分かるのは、**「PIは高機能・高コスト・中立性重視」「他ヒストリアンはベンダー特化」「クラウド時系列DBはモダン設計・従量課金」**というポジションの違いです。

マルチベンダー中立性で選ぶ

マルチベンダー中立性で選ぶ

AVEVA PIの最大の武器はベンダー中立性です。DCS・SCADA・PLC・IIoTデバイスがどのベンダー製でも、対応するInterfaceさえ選定すれば取り込めます。

対して、GE Proficy・Honeywell Uniformance・Rockwell FactoryTalk Historianは、それぞれのベンダーの制御系との親和性が最大化されている反面、他社機器の接続では設定が煩雑になる傾向があります。

複数ベンダーの制御系が混在する大規模プラント(石油化学・電力の多くがこれに該当)では、AVEVA PI System公式ページが強調するベンダー中立性が有力な選定理由になります。

既存PI資産の継承で選ぶ

既存PI資産の継承で選ぶ

すでにPI Serverが稼働している現場では、そのAsset Framework構造・タグ命名規則・ヒストリカルデータが組織のノウハウそのものになっています。

Cognite Data FusionやAzure Data Explorerなどのクラウドファースト製品に「乗り換える」判断は、これらの資産の移行コスト(AI総研の支援経験上、移行範囲によっては大規模なコストになり得る)と、モダン基盤のメリットを天秤にかけることになります。

現実解は「PI Serverはそのまま残し、CONNECT to PI Agentでクラウド側にストリーミングしてハイブリッド化」です。

クラウド前提の設計思想で選ぶ

クラウド前提の設計思想で選ぶ

新規に基盤を建てるフェーズなら、Cognite Data Fusion・Azure Data Explorer・Amazon Timestream for InfluxDBのようなクラウド時系列DBのほうが、AI Agent連携(MCP・Copilot・カスタムLLM)は現時点で組みやすいです。

AVEVA PI SystemもCONNECTで追随していますが、「クラウド前提で1から設計する」プラントは、まだクラウドDB側にアドバンテージがあります。


AVEVA PI System導入で判断に迷う3つの論点

AVEVA PI System導入で判断に迷う3つの論点

導入検討や既存運用の見直しフェーズで、PI Systemには特に判断が難しい論点が3つ集中します。実務で詰まりやすい順に整理します。

サブスク移行のタイミングと年次昇給の負担

サブスク移行のタイミングと年次昇給の負担

perpetual(買い切り)ライセンスから Flex サブスクリプションへの移行は、単純な「年払いへの切り替え」ではありません。

  • 短期の会計インパクト
    バランスシート上のライセンス資産計上が終わり、毎年の運用費(OpEx)として計上される。CFOレイヤーへの説明資料が必要になる

  • 長期の総額試算
    MachineCDN pricing blogなどの第三者分析で報告される年次上昇率の目安(5〜8%相当・AVEVA公式は非公表)を織り込むと、5年総額でperpetual時代を上回るケースが出得る。「切り替え時点の5年TCO」を代理店経由で試算してもらう

  • バージョンアップの位置づけ
    Flexでは最新版へのアップグレードが基本無償で含まれ、PI Vision・PI Serverの継続進化を受けやすい。「サポート切れリスクを毎年更新料に付け替える」意味合いが実質的


サブスク移行判断は経営レベルの説明が必要になるため、Flex移行時の内部承認プロセス(見積提示→CFO確認→CIO承認→契約更改)を、最低6か月前から動かすのが安全です。

CONNECTクラウド到達のコストとROI

CONNECTクラウド到達のコストとROI

CONNECT(AVEVAの産業インテリジェンスプラットフォーム)へのデータ到達は、Industrial AI Assistantを使うための前提条件になります。しかし、既存オンプレPI Server運用に加えてCONNECT料金が積み上がる構造なので、費用対効果の説明が難しい局面です。

判断の起点は、「AI Assistant・MCP経由の分析で意思決定が速くなるユースケースが年間何件あるか」を業務側と一緒に洗い出すことです。

推奨目安としては、年10〜20件の運転改善・異常対応の初動短縮でクラウド費用を回収できる想定が立てば、CONNECT到達に投資する意味が出てきます(件数は各社の設備規模・運用体制に依存するため、代理店試算で調整してください)。

初手はプラント全設備をCONNECT到達させず、優先度の高い設備(例:トラブル頻度上位の2割程度)に絞ってPoCするのが現実的です(比率はAI総研の推奨目安)。

MCP整備待ちシナリオでの現行対処

MCP整備待ちシナリオでの現行対処

MCP対応が公表されたものの、GA日程は未公表です(2026年7月時点)。「MCPが本格提供されるまで待つ」のが最善に見えて、実は業務側のニーズは今すぐ発生しています。

対処法は2択で、以下のように使い分けます。

  • A: PI Web APIを直叩きするAI Agent実装
    既存のPI Web APIをMCP Server相当のツールとしてラップし、Claude・GPT等のLLMからHTTPリクエストで呼ぶ。開発工数はAI総研の推奨目安として1〜2人月レベル(要件と社内スキルにより上下)、MCP対応が正式に来た時点でスムーズに切り替えられる

  • B: Industrial AI Assistant + CONNECT到達で受け止める
    自社開発のAI Agentを作らず、AVEVA公式のIndustrial AI Assistantで日常的な問い合わせを吸収する。CONNECT料金はかかるが開発工数はかからない


「PI × AI Agent」を業務プロセスに深く組み込む予定があるならA、まずは限定的な問い合わせ用途で始めるならB、という切り分けが定石です。


AI Agent時代のAVEVA PI活用ロードマップ

AI Agent時代のAVEVA PI活用ロードマップ AI総研の推奨

ここまでで、PI SystemがAI Agent対応に向けて変質しつつある現状と、判断が難しい論点を整理しました。

既存PI維持でAI Agentに繋ぐハイブリッド最小構成

想定シーン: 既存PI Serverが数年〜十数年稼働しており、当面リプレースする計画はないが、AI Agentからの活用を始めたい。

既存PI維持でAI Agentに繋ぐハイブリッド最小構成

  • 既存 PI Server はそのまま維持する
  • PI Web APIをAI Agent(Claude・GPT・自社開発LLMラッパー等)から直接呼ぶツールを実装する
  • 業務ユースケースを1〜3件に絞り、3〜6か月でPoC結果を出す(期間はAI総研の推奨目安)
  • MCP対応が正式GAされたタイミングでツール側をMCP準拠に置き換える


このケースの利点は、追加コストを抑えやすい(CONNECT料金を避けられる可能性がある)点で、AI Agent連携の実務経験を早く積めます。

ただしPI Web API / AVEVA PI System Developer Technologiesの利用権と契約範囲は、AVEVAまたは国内代理店への確認が必要です。事実上、多くの日本企業が最初に選ぶ現実解になります。

CONNECT到達で段階的にクラウド分析へ移行

想定シーン: プラント運転の分析を、オンプレPI Vision中心から、クラウド側の生成AI・BI(Power BI・Fabric等)に段階的に広げたい。

CONNECT到達で段階的にクラウド分析へ移行

  • PI to CONNECT Agent でオンプレPIをCONNECT data services にストリーミング
  • CONNECT visualization上のIndustrial AI Assistantを日常問い合わせに利用
  • Snowflake・ServiceNow等へのCONNECT/Flows連携で、機械学習・BI基盤を構築(Fabric側との連携はPower BI・OneLake経由で別途設計)
  • Industrial Knowledge Graph(2027年Q1予定)をロードマップに組み込む


このケースは、CONNECT料金+クラウド分析基盤コストが上乗せになるものの、生成AI活用の質量ともに一段上のレベルに到達できます。次世代の中核データ基盤としての投資判断です。

新規プラントはクラウドファースト+PI補完

想定シーン: 新規プラント建設、ないし既存プラントの大規模リプレースを計画している。

新規プラントはクラウドファーストとPI補完

  • クラウド時系列DB(Azure Data Explorer・Amazon Timestream for InfluxDB・Cognite Data Fusion 等)を中央データ層に置く
  • 制御系との接続で不足する部分をPI(またはIgnition等のSCADA兼Historian)で補完する
  • AI Agent連携は最初からMCP・Copilot前提で設計する


このケースは、既存PI資産の縛りがないプロジェクトでのみ選べる選択肢です。中立性を犠牲にしてでもクラウドファーストの設計思想を優先する判断で、スマートファクトリーの新規建設や製造業のAIエージェント導入プロジェクトと相性が良いパターンです。

3ケース共通の実装原則

いずれのケースを選ぶにしても、以下の3点は共通で押さえておくべきです。

3ケース共通の実装原則

  • 意味レイヤー(AF・オントロジー)の整備を怠らない
    生タグをそのままAI Agentに渡すと、AF越しの資産構造なしでは推論精度が上がらない。オントロジー相当の意味の共有レイヤーは早期に整備する

  • 予知保全異常検知など既存AIユースケースとの重複を整理する
    PI Systemの活用は「新しい何かを載せる」のではなく、「既存の予知保全・異常検知パイプラインをAI Agentから触れるようにする」再設計になる場合が多い

  • OT/ITセキュリティ境界を再確認する
    PIオンプレをクラウドに到達させる時点で、OT/IT境界の設計を再確認する。ネットワークセグメント・データ流出防止・アクセス統制を並行整備する


AI総合研究所の支援経験では、既存PI維持のハイブリッド最小構成で入って、業務側のニーズが確認できたところでCONNECT到達の段階移行に発展させる、という段階的な進め方が最も成功率が高いです。新規プラントでクラウドファースト+PI補完から始める場合を除き、いきなり全面クラウド化に踏み込むと、業務側の運用文化との摩擦で頓挫するケースが目立ちます。

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AVEVA PI×AI AgentをTeams上の業務アクションに繋ぐ

AVEVA PIに蓄えたプラント時系列データをAI Agentが自律的に読み解き、Teamsから対話的に運用アクションを起こす——このシナリオを本番導入まで進めるには、意味の共有レイヤーと権限・監査・実行制御を一元管理するAI Agent基盤の設計が必要です。

AI Agent Hubは、既存のPI・Fabric・OneLake等のデータ資産を「Teams上のエージェントアクション」に変換する設計を体系的に提供しています。

オンプレPI Serverを維持したままAI Agent連携を始めたい現場から、CONNECT到達+Industrial Knowledge Graphのモダン基盤を目指す全社DXプロジェクトまで、フェーズに合わせた設計を確認できます。

AVEVA PI×AI AgentをTeams上の業務アクションに繋ぐ

AI Agent Hub

既存OTデータ資産を活かしたAI Agent実装を体系的に確認

AVEVA PIに蓄えたプラント時系列データをAI Agentが自律的に読み解き、Teamsから対話的に運用アクションを起こす——このシナリオを本番導入まで進めるには、意味の共有レイヤーと権限・監査・実行制御を一元管理するAI Agent基盤の設計が必要です。AI Agent Hubは、既存のPI・Fabric・OneLake等のデータ資産を「Teams上のエージェントアクション」に変換する設計を体系的に確認できます。


まとめ

AVEVA PI Systemは、OTデータのグローバル標準ヒストリアンとして40年以上の実績を持ちながら、2026年5月のAVEVA World 2026を境に「AI Agentが直接触れる産業データ基盤」へと変質しています。

  • 定義: 時系列データ収集・保存・可視化のOTデータ基盤。世界140カ国以上・2万カ所超で採用
  • AI連携: Industrial AI Assistant(GA済)・MCP対応(ロードマップ)・Industrial Knowledge Graph(2027年Q1予定)で、AI Agentが直接読める基盤への変質が進行中
  • 料金: AVEVA Flexサブスクリプションが標準経路。公式価格は非公表、構成・契約条件で変動。第三者推定で年5〜8%相当の上昇率が報告される。CONNECT到達コストは別建て
  • 導入事例: 三菱ケミカル・INPEX・関西電力等、日本の化学・エネルギー・電力業界で長年の実績
  • 競合比較: マルチベンダー中立性・既存資産継承を重視するならPI、モダンクラウド前提ならCognite・Azure Data Explorer等
  • 導入判断: サブスク移行のTCO、CONNECT到達のROI、MCP整備待ちの現行対処が3大論点
  • AI総研推奨: 既存資産維持ならハイブリッド最小構成(PI Web API直叩き)、段階的クラウド移行ならCONNECT到達で二段構え、新規プラントならクラウドファースト+PI補完


既存のPI資産を捨てずにAI Agentへ繋ぐ現実的な最初の一歩は、PI Web API直叩きのAI Agent実装からPoCを始めることです。MCP対応が正式GAされるまでの橋渡しとして、また業務側のユースケースを可視化するためにも、まず1〜3件の小さな成功事例を作ることが、その後の段階的移行の推進力になります。

監修者
坂本 将磨

坂本 将磨

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。

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