この記事のポイント
データ主権・コンプライアンス要件がある企業はChatGPT APIではなくAzure OpenAI Serviceを選択すべき
Azure導入の稟議では「インフラコスト削減」と「Azure OpenAI Serviceによる業務効率化」の2軸で効果を示すのが最も承認を得やすい
製造業はIoTデータ基盤、金融はセキュリティ強化、教育はAI教材開発と、業界別に最適な導入パターンが異なるため同業界の事例を基準にすべき
クラウド移行は段階的に進めるのが鉄則であり、まずは非基幹システムからAzureへ移行し効果を検証すべき
10業界33社の事例から自社に最も近いパターンを選定し、導入計画のテンプレートとして活用するのが効率的

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。
「Azure導入を検討しているが、自社と似た業界の成功事例を知りたい」「社内稟議で導入効果のエビデンスが必要」——本記事では、Microsoft Azureを活用した33社の導入事例を10業界に分けて紹介します。
Azure OpenAI Serviceによる業務効率化、クラウド移行によるコスト削減、データ活用基盤の構築など、各企業の課題と解決策を具体的に解説します。
自社の業界に近い事例を参考にすることで、導入計画の立案から効果試算までのスピードが上がります。
Azure導入・構築事例33選
Microsoft Azureの導入は、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速し、業務効率の向上やコスト削減を実現するための重要な手段です。
ここでは、Azureを活用して成功を収めた33の企業事例を紹介します。
それぞれの企業がどのようにしてAzureを導入し、どのような成果を上げたのか、具体的な導入プロセスや実際の効果を詳しく見ていきましょう。
以下の一覧からリンクを押下すると、各事例のセクションに遷移します。
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【製造業】
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【専門サービス】
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【金融業】
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【教育業】
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【製薬業】
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【メディア・エンターテイメント】
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【エネルギー】
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【化学】
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【消費財】
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【旅行・交通】
製造業
三菱重工業

三菱重工業
【概要】
三菱重工業はAzure OpenAI Serviceを活用して生成AIを導入し、社内業務の効率化とDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進しています。
【元々の課題】
- 発電プラントのデジタル化と効率化の遅れ
- 機密情報を扱う社内データの安全な活用方法の模索
- 各部門間のデジタル資産の共有と協働の促進ニーズ
【期待される効果】
- 社内業務の効率化と自動化の推進
- デジタル資産の可視化と共有の促進
- 専門知識の迅速な検索と回答の精度向上
- 社内外での生成AIの活用によるDXの加速
- 顧客との連携強化と成長スパイラルの形成
参考
株式会社クボタ

株式会社クボタ
【概要】
株式会社クボタはAzureを採用し、クラウドHPCシステムを構築することでエンジン開発における数値シミュレーションの計算待ち時間を大幅に短縮し、コストを抑えることに成功しました。
【元々の課題】
- 計算待ち時間の長期化による業務停滞
- オンプレミス環境の増強にかかる長期間と高コスト
- 繁忙期と閑散期の計算需要の変動への対応
【期待される効果】
- AzureのクラウドHPC環境により計算待ち時間を大幅に短縮
- 従量課金モデルの採用でコストを抑えつつ、必要な時に計算能力を増強
- Azure Spot Virtual Machineの活用でさらに費用対効果を向上
- 技術者が本業に集中できる環境を整備
- イノベーティブな開発の促進による新燃焼システムや脱炭素燃料対応エンジンの開発
クラウドHPCシステムとは、高性能計算(HPC:High Performance Computing)向けクラウドサービスのことを指します。他のコンピューターをはるかにしのぐ速度でデータの処理と複雑な計算が実行できます
参考
株式会社デンソー

株式会社デンソー
【概要】
株式会社デンソーは、Azure OpenAI Serviceを活用して、人との協働が可能な自律型ロボットの開発を進めています。
【元々の課題】
- ロボットが事前プログラムに基づいてしか動作できず、突発的な状況に対応できない。
- ロボットの動作登録に必要なプログラミング知識が一般には不足している。
- 動作登録が煩雑で、作業が増えるほど負担が大きくなる。
【期待される効果】
- 人の言葉で指示できる柔軟なロボットが実現し、使用ハードルが下がる。
- ロボットの動作精度が向上し、様々な作業が自律的に行える。
- GitHub Copilotを活用した開発の効率化。
- 生成AIが判断し、自律的に行動することで、人間のようなロボットを実現。
- ロボットの制御手法が改善され、実装の柔軟性が向上
参考
JFEスチール株式会社

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【概要】
JFEスチールは、Azureを基盤にSAPシステムのクラウド移行を7ヵ月で実現しました。この移行には、SAP社のSaaSソリューションであるRISE with SAPのS/4HANA Cloud Private Cloud Edition(PCE)を採用し、DX戦略の一環として短期間での移行を成功させました。
【元々の課題】
- ハードウェアの保守切れ
- 定期的なソフトウェアバージョンアップと柔軟な基盤のニーズ
- ハード、ソフト両面での細かなライフサイクル管理の必要性
【期待される効果】
- フルマネージドなSaaSにより、メンテナンスの手間やコストを削減
- 新機能の迅速な活用と定期的なバージョンアップの実現
- ハードウェア管理の外部委託により、業務やアプリケーションに専念可能
- グループ企業全体でのシステム運用効率の向上
- SAP Aribaとのクラウドサービス連携強化
- AzureによるデータサイエンスやDX推進基盤の構築
- Power Platform活用による労働生産性の向上
参考
専門サービス
合同会社DMM.com

DMM.com
概要
DMM.comは、Azure Speech to TextとAzure OpenAI Serviceを活用してコールセンターのACW(After Call Work)とVOC(Voice of Customer)分析を効率化し、業務時間を大幅に削減しました。
元々の課題
- ACW(After Call Work)の時間が長い。
- オペレーターによるコールリーズン入力が簡素で、詳細なVOC分析が困難。
- VOC分析に多くの時間がかかり、改善提案に時間を割けない。

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期待される効果
- ACWの時間が短縮される。
- VOC分析の効率化と詳細化が実現される。
- 問い合わせ内容の登録漏れが大幅に減少する。
- 問い合わせ内容の分類作業をAIで自動化し、さらに時間を短縮できる。
VOC分析とは顧客の声を分析して顧客ニーズを把握し、商品やサービスの改善したり、マーケティングに活かすことを指します
参考
コンテンツワークス株式会社

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【概要】
コンテンツワークスは、フォトブック作成サービス「Photoback」のシステム環境をオンプレミス(システムを自社で保有し運用する利用形態)からAzure PaaSへ移行し、運用効率とサービス品質を大幅に向上させました。
【元々の課題】
- クラウドにリフト&シフトしても、運用管理作業が残ること。
- PaaS化のメリットを享受するまでに時間がかかること。
- PaaSに関する知識や活用ノウハウが社内にほとんどなかったこと。
【期待される効果】

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- アプリケーション開発に集中できる。
- サービス品質を高めるための障害解析が迅速化される。
- サービス展開における拡張性が得られる。
- 運用保守作業が不要になり、運用負担が軽減される。
- CI/CD環境やインフラの自動デプロイが整備され、開発効率が向上する。
PaaS(パース)とは Platform as a Service の略で、アプリを実行するためのプラットフォームをインターネットを介して提供するサービスのことです
参考
伊藤忠商事株式会社

伊藤忠商事株式会社
【概要】
伊藤忠商事株式会社は、Microsoft Power Platform を活用して、ローコード開発による社内業務改善を推進し、1年あまりで20以上のアプリケーションを実現しました。
【元々の課題】
- RPA だけでは効果が小さい案件が増加し、業務改善が限界に達していた。
- 新たなアプリケーションやシステムの開発にコストと納期がかかり、柔軟な対応が困難だった。
- DX への意識が社内でまだ高まっておらず、市民開発が難しい状況だった。
【期待される効果】

伊藤忠商事のローコード開発
- ローコストかつ短期間での業務改善が可能。
- プロフェッショナルによる開発体制で高品質なアプリケーションが実現。
- Dataverse の活用により、複雑なデータ処理や権限管理が容易になる。
- Azure OpenAI Service との連携で生成 AI を活用した新機能の迅速な実装が可能。
- 社内カンパニーやグループ会社への展開で、全社的な DX 基盤が強化される。
ローコード開発とは可能なかぎりコードを書かずに、視覚的な操作(GUI)で、開発する方法・サービスを指します
参考
富士通株式会社
【概要】

富士通株式会社
富士通株式会社は、IT企業からDX企業への転換を目指し、グローバル共通のプラットフォーム「DXP Cloud」をMicrosoft Azure上に構築しました。
【元々の課題】
- 各リージョンごとにセキュリティレベルが異なる。
- オンプレミス環境に分散しているRHELインフラの統合が困難。
- パッチ適用やライセンス管理の運用負荷が高い。
- 基幹システムの迅速なバージョンアップが難しい。
【期待される効果】

DXP Cloud
- グローバルでセキュリティレベルの統一とガバナンスの強化。
- パッチ適用の自動化とライセンス管理の簡素化による運用負荷の軽減。
- 高可用性と高信頼性を備えた基幹システムの移行。
- DXP Cloudの柔軟性とスケーラビリティの確保。
- RHELクラウドリフトとシフトによる運用コストの最適化。
RHELとは、RedHat社が販売しているオープンソースの商用Linuxディストリビューション(インストール可能なOS)です
参考
金融業
日新火災海上保険株式会社

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【概要】
日新火災はAzureを活用し、30年以上稼働していたメインフレームシステムを向上させ、効率化を図りました。
【元々の課題】
- システム価格の高騰リスク
- ブラックボックス化によるメンテナンスの困難さ
- 二重開発による開発費の増加
- 保守運営費の増大
【期待される効果】
- アプリケーション開発速度の向上と保守性の改善
- CI/CD環境の整備によるサービスリリース速度の向上
- データベースのPaaS活用による運用管理負担の軽減
- システム運用コストの最適化と迅速なトラブル対応
- 保険商品の柔軟で迅速な変更対応
ブラックボックス化とは、ある業務プロセスを限られた人しか理解しておらず、その実態がわからなくなることを指します
参考
FWD生命保険株式会社

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【概要】
FWD生命保険株式会社は、契約管理システムを国産メインフレームからAzure上のリホストソリューション「OpenFrame」に移行し、運用コストの削減とシステムの安定化を実現しました。
【元々の課題】
- 高コストで複雑な国産メインフレームの運用が必要。
- メインフレームベンダーのサポート縮小により、他のインフラへの移行が必要。
- 契約管理システムの膨大なIT資産の移行リスクが高く、仕様の違いによる統合の難易度が高い。

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【期待される効果】
- 運用コストを1/3に削減。
- クラウド環境での安定した運用とリソースの柔軟な増強が可能。
- システム運用の内製化により、透明性と迅速な対応が向上。
- データのRDB化により、Azure上の各種機能との連携が可能になり、データ活用の幅が広がる。
- アプリケーションのマイクロサービス化やAgile/DevOpsの導入が進み、システム開発のスピードと生産性が向上。
RDB化とはデータを複数の表として管する事で、複雑なデータの関連性を扱えるようにしたデータベースの管理方式を指します
参考
株式会社沖縄銀行

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【概要】
沖縄銀行は、Microsoft 365やAzureを活用し、社内業務効率化と顧客サービスの向上を目指した新デジタルサービス「moreシリーズ」の内製開発を推進しています。
【元々の課題】
- 地域DXに向けた取り組みの加速
- 新しい業務アプリ開発の必要性
- クラウド技術を活用した新しい収益源の確保
- グループ内のITリソースとスキルの活用
【期待される効果】
- Microsoft 365とAzureを活用した新デジタルサービス「moreシリーズ」の開発
- 業務効率化と顧客サービス向上を実現するクラウド型の面談予約システム、Web面談システム、ファイル授受サービス
- 短期間でのサービス開発と導入による業務改善
- クラウド技術を活用した新たなビジネスモデルの構築
- 地域DX推進のためのツールとしての提供と地域事業者の課題解決支援
参考
SBIリクイディティ・マーケット

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【概要】
SBIリクイディティ・マーケットは、FX取引のパフォーマンスと安定性を向上させるため、SQL Server 2022を中心とした次世代取引システムを導入しました。MicrosoftのEarly Adoption Program(EAP)に参加し、Azureのサービスと連携させた高可用なシステムを構築しました。
【元々の課題】
- 老朽化したシステムの迅速な対応が難しい
- ビジネス要求に応じたパフォーマンスの確保が困難
- 低レイテンシと高可用性のシステムが必要
- コストの最適化と10年先を見据えたアーキテクチャの確保
【期待される効果】
- 高パフォーマンスと安定性を持つ次世代取引システムの構築
- 運用負荷の軽減とパフォーマンス強化
- Azureとの連携による事業継続性の担保とセキュリティ強化
- コンテナベースのアプリケーション稼働とシステム構成の簡素化
コンテナベースとは、Webアプリ等の開発・管理を効率的に行うための仮想化技術の一つで、実行に必要なすべてのファイルをパッケージ化し、分離させる事が出来ます
参考
教育業界
株式会社ベネッセコーポレーション

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【概要】
ベネッセコーポレーションは、小中学校向けタブレット学習支援サービス「ミライシード」をクラウドネイティブ化するため、Azure NetApp Files(ANF)を採用しました。
【元々の課題】
- データ量の急増に伴うストレージ容量の拡張困難
- パフォーマンス劣化によるサービス品質低下
- ストレージ管理の運用負担
- 単一障害点によるサービス停止リスク
- IaaS環境の運用負担増大

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【期待される効果】
- データ容量の柔軟な拡張とパフォーマンスの向上
- 運用負荷の削減と効率的な運用体制の確立
- クラウドネイティブアプリケーションへの移行促進
- PaaS化による運用コスト削減
- Azureネイティブサービスとの連携強化
クラウドネイティブ化とは、最初からクラウドでアプリケーションを実行したり、ソフトウェアを開発したりすることを前提とすることを指します。
参考
光村図書出版株式会社

光村図書出版株式会社
【概要】
光村図書出版株式会社は、小中学校向けデジタル教科書の配信プラットフォーム「まなビューア」のクラウドサービス化を推進し、Microsoft Azureを基盤として採用しました。
これにより、デジタル教科書の効率的な配信と管理を実現し、教育のデジタルトランスフォーメーション(DX)をさらに進展させました。
【元々の課題】
- データ量の急増に伴うストレージ容量
- パフォーマンス劣化によるサービス品質低下
- 端末の性能やネットワーク環境のばらつき
- デジタル教科書の導入促進に向けたインフラ整備の遅れ
- 教育現場におけるICTインフラの整備状況の差異

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【期待される効果】
- データ容量の柔軟な拡張とパフォーマンスの向上
- 運用負荷の削減と効率的な運用体制の確立
- クラウドネイティブアプリケーションへの移行促進
- PaaS化による運用コスト削減
- 教育データの利活用による個別最適な学びと協働的な学びの実現
参考
専修大学

専修大学
【概要】
専修大学は、全学の学生と教員が利用する教育研究用情報システムにAzure Virtual Desktopを採用し、PC教室からBYOD(Bring Your Own Device)環境への移行を実現しました。
これにより、どこでも24時間利用可能な教育ソフトウェア環境を提供し、教育研究活動の効率化を図りました。
【元々の課題】
- 物理的なPC教室に依存した学習環境
- 多様な端末による授業運営の困難さ
- Mac利用学生のソフトウェア制約
- 学内PCの取り替え作業負担

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【期待される効果】
- 一貫した学習環境の提供
- 24時間、どこからでも利用可能な最新システム
- PC取り替え作業の削減と運用コストの最適化
- 最新の教育ソフトウェアを柔軟に追加・更新
参考
製薬業界
第一三共株式会社

第一三共株式会社
【概要】
第一三共株式会社は、Azure OpenAI Serviceを活用し、独自の生成AIシステム「DS-GAI」を開発し、全社のデジタル変革を推進しています。
【元々の課題】
- AIの誤った出力によるミスリードや情報漏洩のリスク
- 第三者の著作権侵害の懸念
- 生成AIに対する誤解や過信

第一三共のDX戦略
【期待される効果】
- DX推進によるデータ駆動型経営の実現
- 生成AIを活用した業務の効率化と生産性向上
- 全社レベルでのAI活用による競争力強化
- 社内データセット解析機能やCode Interpreter(Advanced data analysis)
- 組織全体でのデジタルスキルの向上とDX加速
参考
田辺三菱製薬株式会社

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【概要】
田辺三菱製薬は、Azure OpenAI Serviceを活用してセキュリティ運用を高度化し、社員のセキュリティリテラシー向上を実現しました。
【元々の課題】
- クラウドセキュリティの対応が必要であったが、セキュリティポリシーや監視体制がクラウドに適していなかった。
- セキュリティアラートやイベント情報の可視化が不十分であり、クラウド特有の設定ミスが事故につながるリスクがあった。
- 英語で報告されるセキュリティアラートの状況把握に時間がかかり、少人数体制での運用に負担が大きかった。
【期待される効果】
- セキュリティアラートの確認時間を大幅に短縮し、年間550時間の作業削減。
- クラウドセキュリティの監視と運用が統合管理され、継続的な改善が可能になる。
- セキュリティポリシーの適用と監視の仕組みが強化され、リスクの可視化と対策が迅速に実行される。
- プロンプトを工夫することで改善が容易になり、将来的には攻撃方法や対策の自動表示、クエリの自動生成なども可能となる。
参考
あゆみ製薬株式会社

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【概要】
あゆみ製薬株式会社は、SAP ECC 6.0 の保守サポート期限終了をきっかけに、パブリッククラウドで稼働していた SAP システムを Microsoft Azure に移行し、S/4HANA化を完了させました。
パートナーの株式会社JSOLとマイクロソフトと密接に連携し、フルリモートで実施をしています。
【元々の課題】
- SAP ECC 6.0 の保守サポート期限終了に伴うリスク
- 複数のアプリケーションとの連携を必要とする基幹システムの運用
- ビジネス環境の激しい変化に対応するスピードの確保
- コスト効率とセキュリティを高めるクラウド基盤の必要性
【期待される効果】
- SAP システムの最新プラットフォームへの迅速な移行によるリスク回避
- Azure との連携によるシームレスなデータ活用とセキュリティ強化
- DX 推進の基盤構築とデータ活用のさらなる推進
- フルリモートでのプロジェクト実施による効率的な移行
SAP S/4HANAは、SAP HANAデータベースをプラットフォームとしたSAP ERP次世代ソリューションソフトウェアを指します
参考
メディア・エンターテイメント
株式会社集英社

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【概要】
集英社はMicrosoft 365 E5を活用してゼロトラストセキュリティ環境を実現し、サイバーセキュリティ強化と運用管理負荷の軽減に成功しました。
【元々の課題】
- テレワーク環境におけるセキュリティ強化の必要性
- 知的財産の保護とサイバーセキュリティ対策の見直し
- 複数のセキュリティ製品の運用維持にかかる負担とコストの増加

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【期待される効果】
- セキュリティ運用の効率化と管理負荷の軽減
- パスワードレス認証による情報漏洩リスクの削減
- 生成AI活用によるセキュリティ管理業務の迅速化と安心感の向上
- Microsoft Copilot for Securityによる対応スピードと精度の向上
- 統合されたセキュリティソリューションによるコスト削減と安全性の向上
参考
電通

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【概要】
株式会社電通は、Microsoft Power Platformを活用して、ノンコア業務(補助的な業務全般)をアウトソースする「Smart Works コンシェルジュ (SWC)」を導入し、社員の業務効率化を推進しました。2023年1月にはAzure OpenAI Serviceの利用も開始し、生成AIによる業務効率化も進められています。
【元々の課題】
- 社員がノンコア業務に多くの時間を割いていた。
- コア業務に集中できる時間の創出が難しかった。
- 複数ベンダーの製品やサービスが混在し、システムが複雑化していた。
- 業務フローの効率化が求められていた。
【期待される効果】 - ノンコア業務のアウトソースによるコア業務への時間の創出。
- Microsoft Teams や Microsoft Power Platform を活用した効率的な業務フロー。
- Azure OpenAI Service による生成AIの活用で業務効率化。
- 全社的なSWCの利用拡大とROIの向上。
参考
Jellyfish Pictures

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【概要】
Jellyfish Pictures は、VFX やアニメーションの制作に必要な膨大なコンピューティング能力をセキュアにリモートアクセスするため、Microsoft Azure を活用しました。
【元々の課題】
- 膨大なコンピューティング能力を必要とするVFXおよびアニメーション制作
- リモート作業の接続スピードやセキュリティの問題
- プロジェクトのスケールアップ時のハードウェアおよびソフトウェアの調達コスト
- オンプレミス環境の限界によるプロジェクト依頼の制約
【期待される効果】
- Azure のクラウドインフラを活用したフレキシブルなスケールアップとコスト効率の向上
- セキュアなリモートアクセスによるクリエーターの作業環境の改善
- Azure Spot Virtual Machines によるレンダリングコストの大幅削減
- Azure Virtual Machine Scale Sets による効率的な負荷分散とジョブ処理の迅速化
- グローバルな人材の採用とリモート ワーク環境の実現
レンダリングとは、さまざまな形式のデータに処理を加えることにより、映像や画像、音声などを生成する作業のことを指します。
参考
エネルギー
株式会社JERA

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【概要】
JERAはAzureを導入し、デジタルパワープラントプロジェクトを通じてエネルギーの安定供給とサステナブルな発電所運営を目指しています。
【元々の課題】
- 化石燃料依存からの脱却と新エネルギー供給の確立
- 労働人口減少による担い手不足
- グローバルなエネルギー事情への対応
【期待される効果】
- Azureを活用したデジタル技術の導入によるオペレーション&メンテナンスの高度化
- Azure上での遠隔監視サービスによる発電所稼働率の向上
- Azure OpenAI Serviceを用いた生成AIとインダストリアルメタバースによるコミュニケーションの革新
- 時間・空間・言語の壁を超えたナレッジ共有と共創の促進
- Azureのクラウド技術による持続可能なエネルギー供給体制の確立
参考
株式会社INPEX

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【概要】
INPEX は、IoT データ管理ソフトウェア「AVEVA PI System」の基盤をオンプレミスから Microsoft Azure へ移行しました。これにより、システム運用の効率化、データの可視化、ビジネスインサイトの獲得、アプリの内製開発が可能となり、デジタル変革戦略を推進しています。
【元々の課題】
- オンプレミス基盤の維持管理に伴うリスクとコスト
- システム停止時の対応が困難な距離に拠点が存在
- 高いセキュリティ要件とサイバー攻撃への対策
- プロジェクトの迅速なサイジングとリソース調達の難しさ

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【期待される効果】
- クラウド基盤への移行によるシステムの安定稼働と保守の簡素化
- Azureの高度なセキュリティ機能を活用したデータ保護
- データの可視化と分析による迅速な意思決定の支援
- Microsoft 365 E5 との連携による業務フローの改善
- 新しいエネルギー技術開発への迅速な対応
参考
出光興産株式会社

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【概要】
出光興産株式会社は、2020年12月の本社移転に伴う従業員の質問に対応するため、Microsoft Azure で動くAIチャットボットを構築しました。
AzureのPaaSとMicrosoft Teamsを活用し、わずか2か月でα版をリリースし、翌月には改善を加え、一般ユーザー向けを公開しました。
【元々の課題】
- 100ページを超えるオフィスガイドの膨大な情報量
- 従業員の情報リテラシーの多様性に対応する必要
- 新本社移転に伴う多岐にわたる質問に迅速かつ正確に対応する必要
- 総務部門の限られた人的資源
【期待される効果】
- AIチャットボットの導入による従業員からの質問対応の効率化
- Microsoft Teamsをフロントエンドにした使い慣れたインターフェースの活用
- Azure PaaSを活用した柔軟で拡張性の高いシステム構築
- 短期間でのシステム開発とリリース
- 継続的なシステム改善とデータの簡単なメンテナンス
参考
化学
ユニチカ株式会社

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【概要】
ユニチカ株式会社は、30年以上使用していた汎用ホストからAzureを活用したマイクロサービス基盤に移行し、システム運用の効率化とサービス品質の向上を実現しました。
【元々の課題】
- ホストのバージョンアップに多額の費用と長期間が必要。
- 開発スピードや運用コストに課題。
- 古いホスト用言語の技術者確保が困難。
【期待される効果】
- 機能追加が容易になり、生産性が向上する。
- システム基盤の自動デプロイが実現し、品質維持が容易になる。。
- 環境再構築が迅速に行えるようになり、システムの柔軟性が向上する。
- コストダウンが可能になり、効率的な運用が実現する。
参考
株式会社クラレ

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【概要】
株式会社クラレは、Azure Synapse Analytics を中核としたデータ活用基盤を構築し、グローバルで運用する多様なシステムのデータを集約し提供しています。
【元々の課題】
- 数多くのシステムに分散したデータの集中管理
- データ抽出と加工に多くの時間を費やす
- セキュリティ確保と適切なアクセス権限の設定
- データ活用のための統合と粒度の統一が必要
【期待される効果】
- セキュアで効率的なデータアクセスと管理
- データソースの多様化とデータ カタログの活用
- データの可視化とビジネス インサイトの獲得
- データ分析の高度化とAI活用の基盤構築
参考
旭化成株式会社

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【概要】
旭化成株式会社は、グループ全体のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させるため、Azure Machine Learningを含む共通のデータマネジメント基盤「DEEP」を構築し、2024年4月より本稼働を開始しました。
【元々の課題】
- グループ内に散在するデータを横断的に活用できる仕組みが必要
- データの可視化と活用リードタイムの短縮、生産性向上の必要性
- データガバナンスの整備とデータ活用文化の醸成が求められていた
【期待される効果】

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- データの一元管理と迅速なアクセスによる業務効率化
- データ分析の高度化と多面的な経営環境の把握
- カーボンフットプリント(CFP)の可視化と温室効果ガス排出削減の取り組み推進
- データガバナンスの強化とデータ活用文化の浸透
参考
消費財
日清食品ホールディングス株式会社

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【概要】
日清食品グループは、Azure OpenAI Service と Microsoft Power Apps を活用して生成AIを業務に導入し、14部門で100種類以上のプロンプトテンプレートを作成し業務効率を大幅に向上させています。
【元々の課題】
- ペーパーレス化やテレワーク環境の整備後も、業務効率のさらなる向上が必要。
- ルーチンワーク削減に向けた既存の自動化ツールだけでは限界があった。
- デジタル技術やAIに対する抵抗感が少なくなっているが、デザインやユーザー体験を重視する文化が強い。

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【期待される効果】
- 営業部門やマーケティング部門での業務効率化と時間の有効活用。
- ITに関する社内問い合わせ対応の作業工数削減と新人教育の効率化。
- 各業務領域での生成AIを前提とした業務プロセスの構築。
- Microsoft Copilot for Microsoft 365 を活用した会議議事録やプレゼン資料の効率的な作成。
- Azure AIサービスやDALL-Eの導入によるさらなる業務効率化と新しいアイデアの創出。
参考
- Microsoft お客様事例
- セキュリティ対策を施した Microsoft Azure 上で独自システムを開発!対話型 AI 「NISSIN-GPT」 をグループ社員 3,600 人に向け 4 月 25 日(火)に公開
株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン
【概要】
株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)は、Azure Kubernetes Service (AKS) と Azure Database for PostgreSQL を活用して会員システムをマイクロサービス化し、パフォーマンスと開発・リリースの俊敏性を向上させました。
【元々の課題】
- オンプレミスからクラウドにリフトしてもスケールアウトが難しく、パフォーマンスの向上が限界に達していた。
- 会員システムの密結合構造が改修を難しくし、工数が大きかった。
- クラウドリフトではRDBMS(Relational Database Management System)の負荷がライセンス上限に近づき、負荷が集中するマーケティング施策が困難だった。

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【期待される効果】
- パフォーマンスの柔軟性と高い安定性を確保。
- システム全体の疎結合による部分的な改修とリリースの容易化。
- LINEメッセージ配信などの負荷集中を避けるための運用上の工夫が不要に。
- アジャイル開発が可能となり、小規模チームでのスクラム開発の実施。
- 事業部門が顧客に対する施策に集中できるようになり、業務効率が向上。
「スケールアウト」はシステムを構築するサーバー台数を増やし、処理能力や可用性を高める方法を指します
株式会社スノーピーク

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【概要】
スノーピークは、「自然と人、人と人をつなぎ、人間性を回復する」という使命をデジタル技術で実現するため、Microsoft Azure を活用し、データプラットフォームを構築しています。
【元々の課題】
- 顧客とのつながりを強化し、体験価値を高めるためのデジタル活用の必要性
- データの分散と未活用の会員データの統合・活用
- 社内IT基盤の整備と効率化

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【期待される効果】
- デジタルデータを収集・活用するためのデータプラットフォーム「Datadam」の構築
- 新しい会員制度「ライフバリューポイント」の導入と活用
- コミュニティアプリのリリースによるユーザー体験の向上
- 顧客ロイヤリティの向上と購買単価の増加
参考:Microsoft
旅行・交通
西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)

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【概要】
西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)は、Microsoft Power Platformと生成AIを活用し、デジタルツールによる業務変革と組織文化の変革を推進しています。
【元々の課題】
- テレワークやスマートデバイスの普及に伴う新しい働き方へのシフト
- 労働力不足やベテラン社員の技術継承の課題
- 現場の業務効率化とITリテラシーの向上の必要性

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【期待される効果】
- Power Platformを活用した現場起点の業務変革ツールの導入
- 社員自らが業務を変革するための内製アプリケーションの作成促進
- 生成AIによる業務効率化とナレッジ共有の促進
- 組織文化の変革と社員のITリテラシー向上
- 短期間でのアプリケーション開発と広範囲への展開
参考:Microsoft
日本交通株式会社

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【概要】
日本交通は、電話による配車システムの刷新に着手し、業務の効率化とコストの最適化を目指してMicrosoft Azure上にクラウド型のCRMソリューション「All Gather CRM V3」を導入しました。
【元々の課題】
- IP無線配車システムのサポート終了
- オンプレミス環境でのシステム再構築の高コスト
- コロナ禍におけるオペレーターの分散稼働対応の困難さ
- 配車注文アプリと電話注文のニーズに対応する必要性

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【期待される効果】
- クラウド型CRMによる配車システムの短期間・低コストでの構築
- オペレーターの業務効率化と処理件数の向上
- 24時間365日システム稼働の実現と冗長化対応
- オペレーターと乗務員のコミュニケーション改善
- データの集約とAzure AIサービスによる業務効率化と顧客満足度向上
参考:Microsoft
東京地下鉄株式会社(東京メトロ)

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【概要】
東京メトロは、線路点検の効率化と品質向上を目指し、Microsoft Azure の AI サービスと Microsoft Power Platform を活用し、画像解析による異常検知ソリューションを開発しました。
従来の人間による目視点検の限界を克服し、社員の負荷軽減と安全性向上を図っています。
【元々の課題】
- 労働力不足による点検作業の生産性向上が必要
- 人間の目視に依存した地道で苦労の多い点検作業
- 地下鉄特有の漏水などの課題があり、点検の精度を高める必要性
- コスト面と技術開発のための内製化のニーズ

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【期待される効果】
- AI を活用した異常検知の自動化により、点検業務の効率化と精度向上
- 内製化による開発コストの削減と技術の社内蓄積
- 線路点検における社員の負担軽減と安全性向上
- ベテランの技術継承を促進し、次世代への技術伝承
- データの蓄積と可視化による予防保全や点検判断の高度化
参考:Microsoft
Azure OpenAI ServicesとChatGPT APIの違い
Azure OpenAI ServiceとOpenAI APIは、両者ともに最新のAIモデルをAPIを通じて利用できるサービスですが、これらは特徴とメリット、機能や料金体系、セキュリティなどで違いがあります。
それぞれの特徴とメリット
Azure OpenAI Service
- Azure OpenAI ServiceはMicrosoftのクラウドプラットフォームのAzureに組み込まれている
- インフラ、セキュリティ、スケーリング能力、フル管理型サービスなどのメリットを享受できる
- 企業内のデータに対するコンプライアンス基準を満たす必要がある場合に有効
ChatGPT API
- 最新のAI研究結果をタイムリーに利用できる柔軟性
- リアルタイムでのアップデート
- 最新のAI技術の恩恵を受けられる
- AIモデルの迅速なプロトタイピングや実験に適している
- 個人開発者やスタートアップにとって魅力的な選択肢
Azure OpenAI ServiceとChatGPT APIのどちらが良いか
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商用利用における信頼性やサポート、導入規模に重点を置く企業にはAzure OpenAI Serviceが適切
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即座に最新のAIを利用して新たなアイディアを試したい開発者にはChatGPT APIが適している。
両者の機能・料金・セキュリティの詳細な比較はAzure OpenAI ServicesとChatGPT APIの違いを徹底比較!で解説しています。また、Azure導入を検討中の企業にはAzure導入・構築に強い会社の選定ポイントも参考になります。
導入事例の次はAI業務自動化に挑戦するなら
Azure導入事例で見た業務改善パターン——コスト削減、業務効率化、データ活用——は、AI業務自動化でさらに加速できます。AI業務自動化ガイドでは、Azure環境を活かしたAI導入の実践手法を220ページにわたって解説しています。
導入事例から学ぶAI業務自動化の始め方
Azure活用企業の知見をAI導入に展開
Azure導入事例で見た業務改善のパターンは、AI業務自動化にも共通します。220ページの実践ガイドで、自社に合ったAI導入計画を立ててみませんか。
まとめ
本記事では、製造業・金融・教育・製薬・メディアなど10業界にわたる33社のAzure導入事例を紹介しました。
各事例に共通するのは、Azure OpenAI Serviceによる生成AI活用、クラウド移行によるインフラ最適化、データ活用基盤の構築という3つの柱です。業界を問わず、Azureのエンタープライズ向けセキュリティとスケーラビリティが、DX推進の基盤として選ばれていることが分かります。
自社のAzure導入を進めるにあたっては、以下の3ステップが効果的です。
- 本記事の同業界事例から、自社に近い課題と解決パターンを特定する
- 小規模なPoC(概念実証)でAzure OpenAI ServiceやPower BIなどのサービスを検証する
- 実績のある導入パートナーと連携し、本番環境への展開を計画する
AI総合研究所では、Azure導入の戦略策定からパートナー選定まで、企業のクラウド活用を支援しています。Azure導入についてのご相談は、お気軽にお問い合わせください。













