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Claude Opus・Sonnet・Haikuの違いとは?料金や使い分けを徹底比較

この記事のポイント

  • 高難度の推論・コーディング・長文分析にはOpus 4.6が最適。コスト効率を重視する日常業務にはSonnet 4.6が第一候補
  • Haiku 4.5はリアルタイム応答や大量バッチ処理に有効だが、複雑な推論タスクではSonnet以上を選ぶべき
  • API利用ではSonnet 4.6のコストパフォーマンスが突出しており、まずSonnetで検証してから必要に応じてOpusへ切り替える戦略が最も効率的
  • サブスクプランはPro(月20ドル)で大半のユースケースをカバーできるが、Opus 4.6を常用するならMax(月100〜200ドル)への移行が有効
  • 企業導入ではSonnet 4.6をベースラインに据え、品質クリティカルな工程のみOpusを呼び出すモデルスイッチングが費用対効果で最も優れる
坂本 将磨

監修者プロフィール

坂本 将磨

XでフォローフォローするMicrosoftMVP

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。


Anthropicが提供するClaude(クロード)には、最高性能のOpus、バランス型のSonnet、高速・低コストのHaikuという3つのモデルラインがあります。
2026年2月にはOpus 4.6とSonnet 4.6が相次いでリリースされ、性能差の縮小やAdaptive Thinking(適応思考)の登場など、モデル選びの判断基準が大きく変わりました。


本記事では、3モデルの基本スペックからベンチマーク比較、API料金・サブスクプラン、ユースケース別の使い分け、企業導入事例までを体系的に解説します。「どのClaudeモデルを選べばいいか分からない」という方は、ぜひ参考にしてください。

Claude Opus・Sonnet・Haikuとは?3つのモデルの基本

Anthropic社が開発するClaude(クロード)には、用途に応じて選べる3つのモデルラインが用意されています。それぞれの名前は詩の形式に由来しており、性能とコストのバランスが異なります。

Claude Opus・Sonnet・Haikuとは?3つのモデルの基本

このセクションでは、まずClaudeモデルの命名体系と、2026年3月時点の最新モデル構成を整理します。

Claudeモデルの世代と命名ルール

Claudeのモデルは、**名前がモデルの「クラス」**を、**数字がモデルの「世代」**を表す二層構造になっています。以下で3つのクラスの特徴を整理します。

  • Opus(オーパス)
    最上位クラスです。長大な楽曲を意味する名前のとおり、もっとも深い推論力と幅広い対応力を持つフラッグシップモデルとして位置づけられています。

  • Sonnet(ソネット)
    中位クラスです。14行定型詩のように「構造化された効率」がコンセプトで、性能とコスト・速度のバランスに優れた万能モデルとして設計されています。

  • Haiku(ハイク)
    最軽量クラスです。俳句のように「少ない言葉で本質を捉える」思想で、処理速度とコスト効率に特化したモデルです。

世代番号はClaude 3 → 3.5 → 4 → 4.5 → 4.6と進んでおり、数字が大きいほど新しい世代です。なお、すべてのクラスが同時にアップデートされるわけではありません。たとえば2026年3月時点では、OpusとSonnetが4.6世代に到達している一方、Haikuは4.5世代が最新です。

2026年3月時点の最新モデル一覧

以下の表は、2026年3月時点で利用可能な最新の3モデルの基本スペックをまとめたものです。

項目 Opus 4.6 Sonnet 4.6 Haiku 4.5
リリース日 2026年2月5日 2026年2月17日 2025年10月15日
API ID(エイリアス) claude-opus-4-6 claude-sonnet-4-6 claude-haiku-4-5
公式の位置づけ 最もインテリジェントなモデル 速度と知性の最適バランス 高速・低コストの実務派
コンテキストウィンドウ 1Mトークン 1Mトークン 200Kトークン
最大出力トークン 128K 64K 64K
Adaptive Thinking 対応 対応 非対応
レイテンシ 中程度 高速 最速
知識カットオフ 2025年5月 2025年8月 2025年2月


注目すべきは、OpusとSonnetの2点の共通項です。まず、どちらも1Mトークン(約75万語相当)のコンテキストウィンドウが2026年3月13日にGA(一般提供)化されており、追加料金なしの標準料金で利用できます。400ページ超の書籍に相当するテキストを一度に処理できる規模です。次に、両モデルともAdaptive Thinking(適応思考)に対応しており、タスクの難易度に応じてAI自身が思考の深さを自動調整します。

一方、Haikuは200Kトークンのコンテキストでレイテンシが「最速」です。大量のリクエストをさばくリアルタイム処理では、この速度差が運用コストに直結します。


Claude Opus 4.6・Sonnet 4.6・Haiku 4.5の特徴

3モデルの全体像を把握したところで、ここからはそれぞれの強みと得意領域をより詳しく見ていきます。

Claude Opus 4.6・Sonnet 4.6・Haiku 4.5の特徴

Opus 4.6の特徴

Opus 4.6の特徴

Claude Opus 4.6は、Anthropicが「最もインテリジェントなモデル」と位置づけるフラッグシップです。2026年2月5日にリリースされ、前世代のOpus 4.5からコーディング・推論・エージェント操作のすべてで大幅な性能向上を遂げました。

Opus 4.6の強みは、大きく3つに集約されます。

  • 最高レベルの推論力
    知的労働タスクの評価指標であるGDPval-AAでは、前世代Opus 4.5を190 Eloポイント上回り、GPT-5.2に対しても144 Eloポイントのリードを記録しています(Anthropic公式ブログ)。

  • Adaptive Thinking(適応思考)
    Opus 4.6で初めて搭載された新機能です。従来の拡張思考(Extended Thinking)では、開発者がトークン予算を手動で設定する必要がありました。Adaptive Thinkingでは、Claude自身がタスクの複雑さを判断し、思考の深さを自動で調整します。effortパラメータでlow / medium / high / maxの4段階を指定でき、maxはOpus 4.6専用の「制約なし深層推論」モードです。

  • 128Kトークンの最大出力
    Sonnet・Haikuの64Kに対して2倍の出力上限を持ちます。長大なコード生成や、複数ファイルにまたがるリファクタリングなど、出力量が多いタスクではこの差が効いてきます。

つまりOpus 4.6は、「もっとも難しい問題」に投入するためのモデルです。とくにエージェント型の開発ワークフロー(Claude Codeでの自律的なバグ修正やリファクタリングなど)で本領を発揮します。

Sonnet 4.6の特徴

Sonnet 4.6の特徴

Claude Sonnet 4.6は、2026年2月17日にリリースされた中位モデルです。最大の特徴は、前世代のフラッグシップであるOpus 4.5に匹敵する性能を、Opus比約60%のAPI料金で実現している点です。

Sonnet 4.6の強みは以下の3点です。

  • Opus級のコーディング性能
    SWE-bench Verifiedでは約79.6%を記録し、Opus 4.6の約80.8%との差はわずか1.2ポイントにまで縮まっています。Claude Code上でのユーザーテストでは、70%のユーザーが前世代のSonnet 4.5よりSonnet 4.6を好み、59%がOpus 4.5よりSonnet 4.6を選好したとAnthropicが報告しています。

  • Adaptive Thinking対応
    Opus 4.6と同様にAdaptive Thinkingに対応しており、タスクの複雑さに応じた思考の自動調整が利用できます。ただし、maxレベル(制約なし深層推論)はOpus 4.6専用であり、Sonnet 4.6ではhighが上限です。

  • 高いコストパフォーマンス
    入力$3 / 出力$15(1Mトークンあたり)という料金は、Opus 4.6の$5 / $25と比べて入力で40%、出力で40%安価です。性能差がわずかであることを考えると、多くのユースケースではSonnet 4.6が最もコスト効率の良い選択肢になります。

こうした特性から、Sonnet 4.6は「迷ったらまず選ぶべき」デフォルトモデルとして広く推奨されています。日常的なコード作成、ドキュメント生成、分析レポート、チャットボットのバックエンドなど、幅広い業務に対応できます。

Haiku 4.5の特徴

Haiku 4.5の特徴

Claude Haiku 4.5は、2025年10月15日にリリースされた最軽量モデルです。Anthropicは公式に「フロンティアに近いインテリジェンスを持つ最速モデル」と位置づけています。

Haiku 4.5の強みは以下の2点です。

  • 圧倒的なレスポンス速度
    3モデル中もっともレイテンシが低く、即時応答が求められるシーンに最適です。チャットボットのリアルタイム応答、大量データの分類・抽出、カスタマーサポートの自動化など、ユーザーを待たせたくない場面で威力を発揮します。

  • 最安のAPI料金
    入力$1 / 出力$5(1Mトークンあたり)は、Sonnet 4.6の3分の1、Opus 4.6の5分の1です。大量処理が前提のバッチワークロードでは、この価格差が月間のAPI費用に大きく影響します。

Haiku 4.5の注意点は、Adaptive Thinkingに非対応である点です。拡張思考(Extended Thinking)自体は利用可能ですが、思考の深さの自動調整はできません。また、1Mコンテキストウィンドウのベータ対象外です。

とはいえ、すべてのタスクに深い推論が必要なわけではありません。「要約して」「分類して」「定型フォーマットに変換して」といったシンプルなタスクであれば、Haikuで十分な品質が得られます。


Claude Opus・Sonnet・Haikuの性能をベンチマークで比較

Claude Opus・Sonnet・Haikuの性能をベンチマークで比較

各モデルの特徴を理解したところで、次は公式ベンチマークの数値で具体的な性能差を確認します。ここで紹介するデータは、いずれもAnthropicが公式ブログやシステムカードで公開したものです。

コーディング性能

ソフトウェア開発における実践的な問題解決力を測るSWE-bench Verifiedは、AIコーディングツールの性能比較でもっとも広く使われるベンチマークです。

モデル SWE-bench Verified
Opus 4.6 約80.8%
Sonnet 4.6 約79.6%
Haiku 4.5 73.3%


この結果から分かるのは、3モデルすべてが70%台以上のスコアを達成しているという点です。とくにOpus 4.6とSonnet 4.6の差はわずか1.2ポイントにまで縮小しており、日常的なコーディング作業ではSonnet 4.6でほぼ同等の成果が得られることを意味します。Haiku 4.5も73.3%と健闘しており、軽量なコード修正や定型的な開発タスクであれば実用的な水準です。

ただし、Opus 4.6はプロンプト最適化を施した条件下で81.42%まで到達するケースも報告されており、プロンプトエンジニアリングの余地を含めると、複雑なタスクでの上限値はOpusがなお高い傾向にあります。

推論・知識

学術レベルの難問や専門知識を問うベンチマークでは、モデル間の差がより顕著に表れます。

ベンチマーク Opus 4.6 比較情報
Humanity's Last Exam(ツール使用) 53.0% 全モデル最高スコア
GDPval-AA(知的労働タスク) Elo 1606 GPT-5.2を144ポイント上回る
Finance Agent(金融分析) 60.05% System Cardに基づく公式スコア


Humanity's Last Examは、専門家が「AIには解けないだろう」と想定して作成した超高難度の問題群です。Opus 4.6がツール使用条件下で53.0%を記録しており、2026年3月時点で公開されている全モデルの中で最高のスコアとなっています。

Sonnet 4.6もGDPval-AAで1633 Eloを記録しており、知的労働タスクではOpus 4.6に肉薄しています。特にオフィス業務系のタスクでは、Sonnet 4.6がOpus 4.6と同等の成果を出すケースが確認されています。

エージェント操作・コンピュータ利用

AIがコンピュータを直接操作して作業を遂行する能力を測るOSWorld-Verifiedでは、注目すべき結果が出ています。

モデル OSWorld-Verified
Opus 4.6 約72.7%
Sonnet 4.6 約72.5%


この2モデルのスコア差はわずか0.2ポイントで、エージェント操作においてはほぼ同等の実力と言えます。Webフォームの入力、スプレッドシートの操作、複数タブの横断作業といった実務的なPC操作では、Sonnet 4.6でもOpus級の精度が期待できます。

Terminal-Bench 2.0(CLIベースの開発タスク評価)では、Opus 4.6が業界最高スコアを記録しています。ターミナル上での高度なデバッグやシステム管理タスクなど、深い推論が必要なエージェント作業においては、Opus 4.6に明確なアドバンテージがあります。

コンテキスト長と出力上限

長文処理能力は、業務で扱う文書の規模によってモデル選択を左右する重要な要素です。

項目 Opus 4.6 Sonnet 4.6 Haiku 4.5
コンテキストウィンドウ 1Mトークン 1Mトークン 200Kトークン
最大出力 128K 64K 64K
MRCR v2(8-needle 1M) 78.3%


1Mトークンのコンテキストウィンドウは、約75万語の英語テキストを一度に処理できる規模です。2026年3月13日にOpus 4.6とSonnet 4.6の1Mコンテキストが正式にGA(一般提供)化され、追加のロングコンテキスト料金なしで標準料金のまま利用できるようになりました。MRCR v2(長文中の情報検索精度)では、Opus 4.6が1Mトークン条件下で78.3%を記録しています。法務文書のレビュー、大規模なコードベースの解析、数百ページに及ぶ技術仕様書の横断検索など、大量のテキストを一括で処理したい場合はOpusが安定した選択肢です。


Claude Opus・Sonnet・Haikuの使い分け

Claude Opus・Sonnet・Haikuの使い分け

ベンチマークの数値を把握できたら、次は「自分の業務にはどのモデルを使えばいいのか」という実践的な判断基準に落とし込みます。

ユースケース別おすすめモデル

以下の表は、代表的なユースケースごとに最適なモデルを整理したものです。

ユースケース 推奨モデル 選定理由
日常的なコード作成・レビュー Sonnet 4.6 SWE-bench Verified 79.6%でコスト効率が最も高い
大規模リファクタリング・複雑なバグ修正 Opus 4.6 128K出力とmax推論で長期的な整合性を維持
チャットボットのリアルタイム応答 Haiku 4.5 最速のレイテンシで待ち時間を最小化
大量データの分類・タグ付け Haiku 4.5 最安のAPI料金で大量処理のコストを抑制
技術文書・レポートの作成 Sonnet 4.6 構造化された長文出力と適度な推論力
法務・金融文書の精密な分析 Opus 4.6 高い推論力と1Mコンテキストで見落としを防止
要約・翻訳・フォーマット変換 Haiku 4.5 定型的な処理で十分な品質、速度重視
研究論文や専門領域の深い考察 Opus 4.6 Humanity's Last Exam 53.0%の高難度対応力


実務で選ぶ際のポイントは、タスクの複雑さとリクエスト量のバランスです。「1件あたりの精度」が重要ならOpus、「大量のリクエストを効率よく処理する」ことが重要ならHaiku、そしてその間のほとんどのケースはSonnetがカバーします。

組み合わせ運用(モデルスイッチング)の実践

組み合わせ運用(モデルスイッチング)の実践

企業のAI活用では、単一モデルですべてをまかなうのではなく、タスクの性質に応じてモデルを切り替える「モデルスイッチング」が効果的です。

たとえば以下のようなワークフローが考えられます。

  • 初期スクリーニングはHaiku
    大量のサポートチケットや問い合わせを高速に分類し、優先度や担当を振り分けます。

  • 主要な分析・生成はSonnet
    分類後の本格的な対応(回答生成、レポート作成、コード修正など)はSonnetで処理します。

  • 例外的に難しいケースだけOpus
    Sonnetの精度が不十分だったケースや、高度な推論が必要な案件だけをOpusにエスカレーションします。

この段階的な運用により、品質を維持しながらAPI費用を大幅に削減できます。仮に全リクエストの70%をHaiku、25%をSonnet、5%をOpusで処理する場合、全件Opusで処理するよりもAPI費用を約65%削減できる計算です(入出力1:1比率で試算)。

GPT-4oやGeminiとの位置づけ比較

GPT-4oやGeminiとの位置づけ比較

Claudeの3モデルを選ぶ前に、「そもそもClaudeでいいのか」という比較検討をしたい方もいるでしょう。以下に主要な競合モデルとの位置づけを簡潔に整理します。

モデル 提供元 強み Claudeとの使い分け
GPT-5.2 / o3 OpenAI GPTシリーズとの互換性、幅広いエコシステム 既存のOpenAI連携が多い環境に最適
Gemini 2.5 Pro Google Google Workspaceとの深い統合 Google系サービスとの連携が前提なら有力
Claude Opus 4.6 Anthropic GDPval-AAでGPT-5.2を上回る推論力 推論・コーディング・安全性を重視する用途


Claudeが特に差別化されているのは、推論力とコーディング性能のコストパフォーマンスです。Sonnet 4.6は、GPT-5.2クラスの性能をSonnet価格帯($3/$15)で利用できるため、API費用を重視する企業には大きなメリットがあります。

一方、既存のGPT-4系やGemini系との連携が業務に深く組み込まれている場合は、移行コストも含めた総合判断が必要です。

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Claudeモデルの企業導入事例

Claudeモデルの企業導入事例

実際にClaude各モデルを導入している企業の事例を紹介します。モデル選択の判断材料として参考にしてください。

楽天のケース

楽天では、大規模なオープンソースプロジェクトの管理にClaude Opusを活用しています。Anthropicが公開した事例によると、Opusは1日で13件のissueをクローズし、さらに12件を適切なチームに割り当てました。

この事例が示しているのは、Opusの「自律的なタスク管理能力」です。単にコードを書くだけでなく、issueの内容を理解し、優先度を判断し、適切な対応先を選定するという一連の意思決定を、人間の介入なしで遂行できる点にOpusの強みが表れています。

Boxのケース

クラウドコンテンツ管理大手のBoxは、社内文書に対する高度な質問応答タスクでClaude Sonnet 4.6を評価しています。Anthropicの公式発表によれば、重度推論Q&Aタスクにおいて、Sonnet 4.6は前世代のSonnet 4.5から15ポイントの改善を達成しました。

この事例は、Opus級の性能が必要と思われていたタスクが、Sonnet 4.6で十分に対応できるようになったことを示しています。料金がOpusの約60%で済むことを考えると、企業にとってのコストインパクトは大きいと言えます。

【関連記事】
Claude for Enterpriseとは?主な特徴やセキュリティ、申し込み手順を解説


Claudeモデル選びの注意点

Claudeモデル選びの注意点

モデルの性能と料金を把握したうえで、実際に運用を始める前に押さえておきたい注意点があります。

レート制限とプランの関係

Claude APIにはレート制限(1分間あたりのリクエスト数やトークン数の上限)が設けられています。この制限は利用ティア(Tier 1〜4)によって異なり、より上位のティアでは高い制限が適用されます。

注意すべきは、Opusのレート制限はSonnetやHaikuよりも低く設定されている点です。たとえば同じTier 2であっても、Opusで利用可能な1分間あたりのトークン数はSonnetの半分程度になるケースがあります。大量のOpusリクエストを短時間で処理したい場合は、事前にAPIのレート制限ページで自社のティアに対応する上限を確認してください。

claude.ai(チャット版)を利用する場合も、プランごとに利用量の上限があります。現在のClaude無料プランでは5時間ごとにリセットされるセッション制が採用されており、利用可能な通数は需要状況・会話の長さ・使用モデルによって変動します。Opusは無料プランでは利用できません。Proプラン(月額$20)で全モデルにアクセスでき、利用量が大幅に増えます。さらに大量に使う場合はMaxプラン(月額$100〜$200)が選択肢に入ります。

モデル更新・バージョン管理の考え方

Claudeのモデルは定期的に更新されます。APIで利用する際は、モデルIDの指定方法に注意が必要です。

  • エイリアス指定(推奨)
    claude-opus-4-6 のようにバージョンなしのIDを指定すると、常に最新のスナップショットが適用されます。最新の改善を自動的に取り込みたい場合に適しています。

  • スナップショット指定
    claude-sonnet-4-5-20250929 のように日付付きのIDを指定すると、そのバージョンが固定されます。出力の再現性が重要なプロダクション環境では、この方式が安定します。

また、旧世代モデルは順次非推奨(deprecated)になります。たとえばClaude Sonnet 3.7はすでにdeprecated扱いです。長期運用を前提とする場合は、最新世代への移行計画を立てておくことを推奨します。


Claude Opus・Sonnet・Haikuの料金比較

Claude Opus・Sonnet・Haikuの料金比較

このセクションでは、3モデルの料金体系を「API利用」と「サブスクリプション(claude.ai)」の両面から整理します。

API料金(1Mトークンあたり)

以下の表は、2026年3月時点の公式API料金をモデル別にまとめたものです(すべてAnthropic公式料金ページに基づきます)。

項目 Opus 4.6 Sonnet 4.6 Haiku 4.5
入力トークン $5 / MTok $3 / MTok $1 / MTok
出力トークン $25 / MTok $15 / MTok $5 / MTok
キャッシュ書き込み(5分) $6.25 / MTok $3.75 / MTok $1.25 / MTok
キャッシュ読み取り $0.50 / MTok $0.30 / MTok $0.10 / MTok
Batch入力 $2.50 / MTok $1.50 / MTok $0.50 / MTok
Batch出力 $12.50 / MTok $7.50 / MTok $2.50 / MTok


料金比率を整理すると、SonnetはOpusの約60%、HaikuはOpusの約20%の水準です。出力トークンの料金差はとくに大きく、長い回答を頻繁に生成するユースケースでは、モデル選択が月間コストに直結します。

たとえば月間1,000万トークンの出力を処理する場合、Opus 4.6では$250、Sonnet 4.6では$150、Haiku 4.5では$50となり、OpusとHaikuでは月額$200の差が生じます。

サブスクリプションプラン(Free / Pro / Max / Team)

APIではなくclaude.ai(チャット版)で利用する場合は、以下のサブスクリプションプランから選択します。

プラン 月額料金 利用可能モデル 特徴
Free $0 Sonnet・Haiku 5時間ごとにリセットされるセッション制(通数は変動)
Pro $20 全モデル(Opus含む) Freeの約5倍のメッセージ量
Max 5x $100 全モデル Proの5倍のメッセージ量
Max 20x $200 全モデル Proの20倍のメッセージ量
Team Standard $25 / ユーザー 全モデル SSO・管理者ダッシュボード・Slack連携・Claude Code CLI
Team Premium $125 / ユーザー(年払い$100) 全モデル 高度なツール利用・優先アクセス
Enterprise カスタム 全モデル カスタムレート制限・監査ログ・専用サポート


FreeプランでもSonnet 4.6とHaikuは利用可能です。Opusを使いたい場合はProプラン以上が必要になります。「まずSonnetで試して、Opusが必要と感じたらProに移行する」という段階的なアプローチが合理的です。

【関連記事】
Claudeの料金プラン徹底比較!無料・有料版の違いと選び方を解説

Batch APIとキャッシングによるコスト最適化

Batch APIとキャッシングによるコスト最適化

API利用のコストをさらに削減するテクニックとして、Batch APIとプロンプトキャッシングがあります。

  • Batch API
    即時応答が不要なワークロード(レポートの一括生成、大量データの分析など)では、Batch APIを利用すると入力・出力ともに50%割引が適用されます。Opus 4.6のBatch料金は入力$2.50 / 出力$12.50となり、通常のSonnet料金に近い水準まで下がります。

  • プロンプトキャッシング
    同じシステムプロンプトやコンテキストを繰り返し使う場合、キャッシュ読み取り料金は通常入力の10分の1です。たとえばOpus 4.6では$5 → $0.50になるため、エージェント型ワークフローやマルチターン会話では大幅な節約につながります。

  • Batch + キャッシングの組み合わせ
    両方の割引は併用可能です。Batch APIでキャッシュ対応のプロンプトを使えば、通常料金の最大95%引きに近い水準でOpusを利用できるケースもあります。

コストが気になってOpusを避けていた場合でも、Batch APIとキャッシングを組み合わせることで実質的なSonnet価格帯でOpusを利用できる可能性があります。ただし、Batch APIは非同期処理のため即時応答には使えないという制約があります。

【関連記事】
Claude Codeの料金体系ガイド!利用制限や確認・可視化方法を解説【2026年版】

AIモデルの特性比較から組織のAI活用計画を描く

Claude Opus・Sonnet・Haikuの特性を把握したことで、用途に応じたAIモデルの使い分けが明確になりました。次は、こうしたAIモデルの知見を組織の業務効率化にどう活かすかの設計です。

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まとめ

本記事では、Claude Opus 4.6・Sonnet 4.6・Haiku 4.5の違いを、スペック・ベンチマーク・料金・ユースケースの4つの軸で比較しました。

3モデルの選び方を端的にまとめると、以下のとおりです。

  • Opus 4.6
    もっとも難しい問題に挑むときの切り札。高度な推論、長時間のエージェント作業、128K出力が必要なケースに最適。

  • Sonnet 4.6
    迷ったらまず選ぶべきデフォルトモデル。Opus級のコーディング性能をOpus比約60%の価格で利用でき、大半の業務タスクをカバー。

  • Haiku 4.5
    速度とコストを最優先する場面の主力。大量処理・リアルタイム応答・分類タスクで威力を発揮。

2026年2月のアップデートにより、SonnetとOpusの性能差はかつてないほど縮小しています。「全件Opusで安心」ではなく、タスクの複雑さに応じてモデルを使い分けることが、品質とコストの両立において最も効果的なアプローチです。

まずはClaude(無料プラン)でSonnet 4.6を試し、自社のタスクで十分な品質が出るかを確認するところから始めてみてください。

監修者
坂本 将磨

坂本 将磨

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。

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