この記事のポイント
Z世代向けSNSマーケティングにおいて、BeRealの「リアル志向」トレンド理解が前提条件
加工・フィルター禁止の設計思想により従来のSNS映え戦略が通用しない独自プラットフォーム
Voodoo買収(2024年)とMAU4,000万人到達で「リアル系SNS」が企業にとって新たなマーケティングチャネル
企業アカウント運用ではオフィスの裏側やチームの素顔を見せる即時性コンテンツが最も効果的
BeReal本体はAI非搭載だが周辺エコシステムではAI活用が加速しており、SNS×AI動向の継続的な把握が不可欠

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。
BeReal(ビーリアル)とは、加工・フィルターを排除し「飾らないリアルな瞬間」を共有する設計思想のもと、Z世代を中心にMAU4,000万人規模に成長したフランス発のSNSアプリです。
本記事では、BeRealの基本コンセプトと使い方、AIとの関係性、プライバシー設定、最新アップデート情報まで体系的に解説します。
BeRealとは?|盛らないSNSのコンセプト
BeReal(ビーリアル)は、2020年にフランスで開発されたSNSアプリで、「飾らない日常をシェアする」ことをコンセプトに掲げた、新しい形の写真共有プラットフォームです。
最大の特徴は、1日1回、世界中のユーザーにランダムな時間で届く通知 。ユーザーはその通知を受けてから2分以内に、スマートフォンの前面カメラ(自撮り)と背面カメラ(風景)を同時に使って撮影を行い、その写真を投稿します。この2分という制限時間と前後カメラの同時撮影により、ユーザーは加工や演出を挟む余裕がなく、まさに“その瞬間のリアル”を投稿せざるを得なくなります。
投稿された写真は24時間で消える仕組みとなっており、投稿しないと他人の投稿を見られないというユニークなルールも存在します。これにより、ユーザーは受け身ではなく「自分もリアルを共有する側」になることを求められ、自然なエンゲージメントが生まれます。
InstagramやTikTokといった“映え”重視のSNSが主流の中、BeRealは“映えないこと”をあえて価値とする点で新しい位置づけを確立しています。

BeRealトップ画面
BeRealのフォローとは?
BeRealでの「フォロー」は、友達申請に似た概念で、一方的に相手をフォローするのではなく、相互に承認することで友達関係になる仕組みです。
そのため、承認をもらえない場合は原則見ることはできません。
どこで流行っているのか?|Z世代を中心に世界で拡大中
BeRealはフランス発祥のアプリですが、世界的にブレイクしたのは2022年ごろからです。特にアメリカの大学生・高校生を中心に急速に人気が高まり、「App of the Year 2022」にも選ばれたことで、一気に注目を集めました。BeRealの最新のユーザー数やダウンロード数などの詳細な統計データはBusiness of Appsで確認できます。
その後、ヨーロッパ全体、そしてアジア各国にも広がりを見せています。日本においては2023年〜2024年にかけて、東京・神奈川などの都市圏を中心に大学生や若手社会人の間で利用が進みました。
特に「Instagram疲れ」「TikTok離れ」といった背景を持つユーザーが多く、BeRealの“ゆるくて縛られない”スタイルがZ世代にフィットしていると考えられます。
また、韓国や台湾でも「自然体で過ごす自分を見せる」スタイルのSNSとして注目され、若者の間で静かな広がりを見せています。SNSで自分を演出することに疲れた世代にとって、BeRealはまさに“ちょうどいい距離感”のSNSといわれています。
BeRealとAIの関係|“生成しない”ことの価値

bereal、Fakeのイメージ
AIが進化し、画像生成や自動補正が当たり前になった現代。SNSの世界では、AIフィルターやおすすめ表示、レコメンド機能など、あらゆる場面でアルゴリズムや生成AIが活用されています。
そんな時代において、BeRealはその真逆を行く存在です。AIによる補正や演出は一切なく、「あるがままの瞬間」を共有することに価値を置いています。アルゴリズムに従って“見せられる”のではなく、ユーザー自身が“自然体を見せ合う”ための場として設計されているのです。
さらに、今後BeRealがAIを導入するとしても、投稿の自動フィルタリング(不適切コンテンツの検出)や、簡易的なスパム対策といった補助的な役割にとどまると予想されます。生成AIやレコメンドAIによる最適化・演出を一切排除することで、「加工されていないこと」そのものがコンテンツの魅力になるという、AI時代におけるアンチテーゼ的な存在となっています。
BeRealのアルゴリズムとは?|シンプルで制限のある設計
BeRealのアルゴリズムは非常にシンプルで、他のSNSのような「おすすめ」や「エンゲージメント最適化」は行っていません。その代わり、ユーザー行動を“リアルタイム”で縛ることで、演出の余地を減らす仕組みが設けられています。
主な特徴は次の通りです:
- 毎日ランダムな時刻に通知が送信される(全ユーザー同時)
- 通知から2分以内に前後カメラで撮影しないと「遅刻」として投稿にマークが付く
- 投稿しない限り、他のユーザーの投稿が見られない(閲覧制限)
- 投稿は24時間で消える
- フィードは時系列順で並び、レコメンドなし
このような仕組みは、「完璧な写真」ではなく「その瞬間を切り取る」ことに集中させるための設計です。
BeRealの使い方|ログインから投稿までの手順
ログイン・登録手順
- BeRealアプリをApp StoreまたはGoogle Playでインストール

インストール画面
- 電話番号を入力し、SMS認証コードを受信して認証

電話番号画面
- ニックネーム、ユーザー名、誕生日を登録

誕生日入力画面
- 任意で連絡先を同期して友達を探す

友達との共有
5分もかからず登録が完了です!

基本的な投稿の流れ・タグ付け

撮影画像イメージ
- ランダムな時間に通知が届く(1日1回)
- アプリを開くと前後カメラが同時に起動
- 2分以内に写真を撮影(再撮制限あり)
- 公開範囲(友達のみ or 友達+友達の友達)を選んで投稿
- 投稿後、他のユーザーの投稿を閲覧できるようになる
プライバシーは守れる?|非公開設定・制限機能まとめ
BeRealでは、投稿のプライバシーを守るための設定が用意されています。
スクリーンショットはバレるが録画はわからない
BeRealではスクリーンショットをとると相手に通知がいきます。そのため、保存したことが相手にわかります。
一方で画面録画ではわからない(気づけない)ため注意が必要です。
投稿の公開範囲を設定する
投稿時に「私の友達のみ」を選べば、フォロー関係にある友達のみに投稿が表示されます。後からも変更でき、投稿の右上メニューから「オーディエンスを変更」で調整できます。
友達の友達表示を無効にする
プロフィール画面の「プライバシー」設定から「友達をつなぐ」をオフにすることで、自分の投稿が「友達の友達」に表示されなくなります。
特定のユーザーを非表示にする
特定のユーザーを投稿からブロック・非表示にしたい場合は、投稿画面の右上メニューや「プライバシー」設定から「非表示のユーザー」に追加できます。
これにより、BeRealはSNSの中でも比較的高いプライバシーコントロールができるアプリと言えます。
2025年最新アップデート情報|DMやBTS機能など進化のポイント

チャット機能
2025年春時点での最新アップデートとして、BeRealにはいくつかの注目機能が追加されました。特に、コミュニケーション機能と表現力を高める更新が行われています。また、2024年にフランスのモバイルゲーム大手Voodooに約5億ユーロで買収された後、2025年4月にはBeReal初の広告機能が米国で導入され、MAU4,000万人規模のプラットフォームとしてマネタイズにも本格着手しています。
ダイレクトメッセージ(DM)機能
これまでBeRealではコメント機能のみが備わっていましたが、新たにDM機能が追加され、1対1の直接メッセージのやり取りができるようになりました。機能自体はシンプルですが、限定的なつながりを維持したいというユーザーには好評です。
BTS(Behind the Scenes)機能
投稿写真の前後数秒間の動画を自動的に記録し、静止画とともにシェアできるようになりました。これにより、投稿に“動き”や“雰囲気”を付加し、よりリアルな空気感を伝えられるようになります。
グループ投稿機能
家族や特定の友人など、限定された相手とだけ写真やメッセージを共有できるグループ機能が実装されました。親しい人との小さな空間で日常を楽しむSNSとしての進化が見られます。
SNSとAIの融合トレンドを業務へのAI導入に活かす
AIが変えるコミュニケーションの最前線から業務活用へ
BeRealのようなSNSにもAI技術が浸透する時代、業務でのAI活用はもはや選択肢ではなく必然です。220ページの実践ガイドで、身近なAIトレンドを業務効率化に結びつける具体的な方法を確認できます。
SNSのAI活用トレンドを業務でのAI導入に結びつけるなら
BeRealのようなSNSにもAI技術が取り入れられている現在、AIはもはやエンジニアだけのものではありません。日常のアプリに溶け込むAIの進化を目の当たりにすると、業務でもAIを活用する余地は大きいと感じられるのではないでしょうか。
AI総合研究所では、SNS領域に限らず、業務プロセス全体をAIで効率化するための実践ガイドを提供しています。220ページの資料で、各部門での具体的なAI導入手順を体系的にまとめています。
身近なアプリで感じたAIの進化を、自社の業務改善に結びつけてみてはいかがでしょうか。
SNSとAIの融合トレンドを業務へのAI導入に活かす
AIが変えるコミュニケーションの最前線から業務活用へ
BeRealのようなSNSにもAI技術が浸透する時代、業務でのAI活用はもはや選択肢ではなく必然です。220ページの実践ガイドで、身近なAIトレンドを業務効率化に結びつける具体的な方法を確認できます。
まとめ|リアルの時代にフィットする新SNS
本記事では、BeReal(ビーリアル)の基本コンセプトから使い方、AIとの関係性、プライバシー設定、最新アップデートまで解説しました。
この記事で得られる3つの価値は以下の通りです。
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「映えない」ことを価値とする新SNSの本質理解
BeRealは1日1回のランダム通知・2分以内の前後カメラ同時撮影・24時間消去という仕組みにより、加工や演出の余地を排除しています。AI時代に「リアルであること」自体がコンテンツの魅力になるという、従来のSNSとは逆の設計思想を持っています。 -
企業マーケティングへの実務的な示唆
BeRealはVoodoo買収後にMAU4,000万人に到達し、2025年4月には広告機能も導入されました。従来のSNS映え戦略が通用しないため、オフィスの裏側やチームの素顔を見せる「即時性×リアル感」のコンテンツ設計が求められます。 -
AI排除の設計思想と周辺エコシステムの動向
BeReal本体にはAIフィルターやレコメンド機能は搭載されていませんが、BeFakeなどAI加工アプリの台頭により「リアル志向 vs AI演出」の二極化が進んでいます。SNS×AIの最新動向を継続的に把握しておくことが、マーケティング戦略の見直しに役立ちます。
Z世代向けのSNSマーケティングを検討している場合は、まずBeRealをインストールして実際の投稿体験を1週間試し、プラットフォームの空気感とユーザー行動を自分の目で確認するところから始めてください。










