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Gemini 3.1 Proとは?性能や料金、使い方を徹底解説!

この記事のポイント

  • Googleの最新モデル「Gemini 3.1 Pro」は、ARC-AGI-2で77.1%を達成し、従来のProモデルと比較して推論性能を2倍以上に強化
  • 2026年2月19日よりプレビュー提供が開始され、Geminiアプリ、NotebookLM、Gemini API、Vertex AIなど多角的なチャネルですぐに利用可能
  • 高度な論理的思考力が求められるコーディングタスクやエージェントワークフローにおいて、より正確で自律的な挙動を実現
  • 料金体系は既存のGemini 3 Proを踏襲しつつ、個人向けプランとAPI従量課金の双方に対応しているため、既存プロジェクトからの移行もスムーズ
  • 「推論特化」の進化により、従来のLLMが苦手としていた複雑な手順の計画や未知の課題への対処能力が大幅に向上
坂本 将磨

監修者プロフィール

坂本 将磨

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Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。


2026年2月19日、Googleは「Gemini 3」シリーズの最新モデルとして、推論能力を飛躍的に高めた「Gemini 3.1 Pro」を発表しました。
難関ベンチマーク「ARC-AGI-2」で77.1%というスコアを記録し、前世代から推論性能を2倍以上に引き上げたことで、複雑な問題解決や論理的思考を要するタスクでの活用が期待されています。

本記事では、Gemini 3.1 Proの具体的な技術的進歩やベンチマーク結果、開発者向けのAPIおよびVertex AIでの利用料金、さらにGeminiアプリやNotebookLMを通じた実務での活用シナリオについて、最新情報を基に徹底解説します。

✅直近で発生している、Geminiの会話履歴消失バグについては、以下の記事をご覧ください。
Geminiの会話履歴が消える不具合とは?原因と対処法・Googleの対応をまとめて解説

Gemini 3.1 Proとは?

Gemini 3.1 Proは、Googleが2026年2月19日に発表した「Gemini 3シリーズ」の最新モデルであり、特に推論(Reasoning)能力を強化した中核モデルです。

Gemini 3シリーズの3 Proファミリー(Gemini 3 Pro)を基盤に、難問への対応力や抽象的なパターン認識を大きく引き上げた「頭脳アップデート版」という位置づけになります。

Googleは、直前に発表した「Gemini 3 Deep Think」のブレイクスルーを支える"コアインテリジェンス"として、3.1 Proを位置づけています。
研究寄りのDeep Thinkで得られた成果を、APIやGeminiアプリ、NotebookLMなどのプロダクトに落とし込んだ「現場向けの賢さ」として提供しているイメージです。


Gemini 3.1 Proの性能と進化ポイント

Gemini 3.1 Proの特徴は、「単なる精度向上」ではなく、まったく見たことのないパターンや課題への対応力が大きく伸びていることです。

ここでは、ベンチマークとアーキテクチャの観点から、その進化ポイントを整理します。

Gemini 3.1 Proの性能と進化ポイント

ベンチマークで見る推論性能のジャンプ

Gemini 3.1 Proベンチマーク比較表(出典:DeepMind)
Gemini 3.1 Proベンチマーク比較表(出典:Google

3.1 Proは、既存のGemini 3 Proと比較しても、「初見の問題」への対応力が大きく向上しています。

象徴的なのが、抽象的なパターン認識を測るベンチマーク「ARC-AGI-2」です。

  • ARC-AGI-2スコア:77.1%(ARC Prize Verified)
  • 従来のGemini 3 Proのスコア(31.1%)から2倍以上の大幅改善
  • 「見たことのないタスク」をどこまで一般化して解けるか、という領域で他社モデルを引き離す結果


これにより、「過去の類似問題がないために解けない」タイプの課題──たとえば、ルールが明示されていないパズルや、複数ステップの条件を読み解くような問題に対して、3.1 Proは自分でルールを発見しつつ解法を組み立てることができるようになっています。

ARC-AGI-2以外でも、上の表のとおり多岐にわたるベンチマークで改善が確認されています。ただし、ベンチマークには「得意な領域」と「苦手な領域」の両方があるため、領域別に整理するのが正確です。

3.1 Proが首位またはトップクラスの領域

  • GPQA Diamond(科学的知識):94.3%(Gemini 3 Proの91.9%から向上)
  • ARC-AGI-2(抽象推論):77.1%(他社モデルを大幅に上回る)
  • LiveCodeBench Pro Elo(競技プログラミング):2,887(Gemini 3 Proは2,439)
  • APEX-Agents(長期エージェントタスク):33.5%(他社モデルと比べて優位)
  • BrowseComp(エージェント検索):85.9%
  • MCP Atlas(マルチステップワークフロー):69.2%

他社モデルが優位または拮抗している領域:

  • SWE-Bench Verified(実際のコードバグ修正):3.1 Proが80.6%に対し、Claude Opus 4.6が80.8%とわずかに上回る
  • Humanity's Last Exam(高度学術推論・ツール使用時):Claude Opus 4.6が53.1%でトップ
  • GDPval-AA Elo(エキスパートタスク全般):Claude Sonnet 4.6が1,633、Opus 4.6が1,606に対し3.1 Proは1,317
  • MRCR v2(1M needle)(超長コンテキスト):3.1 Proは26.3%にとどまり、128k(84.9%)と比べてスコアが大きく落ちる

ただし、「ベンチマーク首位=あらゆる用途で最強」ではありません。推論・エージェント・コーディング競技では3.1 Proが強く、エキスパート業務や超長コンテキストではClaudeシリーズも競争力を持っています。用途に合わせたモデル選定が重要です。

「Intelligence applied」:応用まで含めた設計

「Intelligence applied」:応用まで含めた設計
3.1 ProのコンセプトとしてGoogleが強調しているのが、「Intelligence applied(応用された知性)」という考え方です。

単にテストで高得点を取るモデルではなく、実際のアプリケーションの中で"賢さ"を感じられるような出力を重視して設計されています。公式ブログでは、たとえば次のような事例が紹介されています。

  • 複雑なテーマを、図やレイアウトを含むビジュアルな説明に落とし込む
  • 大量のドキュメントや表データを1つのビューに統合し、比較しやすい形に構造化する
  • テキスト指示から、アニメーション付きのSVGやインタラクティブなUIを直接生成する


こうした「説明のうまさ」「構造化のうまさ」は、ベンチマークの数値には出にくいものの、実務で使ったときの体感価値に直結します。3.1 Proは、まさにこの部分を押し上げるアップデートになっています。

コード生成とSVGアニメーション

コード生成とSVGアニメーション
3.1 Proの面白いデモとして、テキスト指示から、Webサイト向けのアニメーションSVGをCSS / JavaScript / SVGのコードとして生成する例が紹介されています。

従来は、動画やGIFで表現していたアニメーションを、3.1 Proはコードとして直接生成できます。これにより、次のようなメリットが得られます。

  • ベクター形式のため、どの解像度でも「にじみ」がない
  • ファイルサイズが小さくなりやすく、Webのパフォーマンスに優しい
  • コードベースなので、開発者が後から細部を調整しやすい


「単にコードが書けるモデル」から、「表現手段としてのコードを自在に使えるモデル」へと進化している点は、フロントエンド開発者やデザイナーにとっても大きな意味を持ちます。


Gemini 3.1 Proでできること・ユースケース

3.1 Proは「難しい問題を解く」だけでなく、実務でのワークフローを変える用途を意識して設計されています。ここでは、代表的なユースケースを整理します。
Gemini 3.1 Proでできること・ユースケース

複雑な調査・分析タスク

まず想定されているのが、「シンプルな要約では済まない調査・分析タスク」です。

  • 長文の論文・技術仕様・契約書などをインプット
  • 複数のドキュメントから共通点・相違点・前提条件を抽出
  • Next Actionやリスクなど、意思決定に直結する観点でのサマリーを生成


従来モデルでは、「情報の抜き出し+単純な要約」で止まりがちでしたが、3.1 Proは前提条件の整理・評価軸の設定・結論の妥当性チェックといった一段深いレイヤーまで踏み込めるようになっています。

研究開発、コンサルティング、法務・コンプライアンス部門など、"考察"の比重が高い職種での利用が特に想定されます。

データの統合ビュー作成

3.1 Proは、ばらばらのデータソースから「一枚絵」を作る用途にも向いています。

  • 複数のスプレッドシート、BIレポート、メモを読み込ませる
  • 共通の指標(売上・粗利・チャーン率など)で再整理
  • 管理会議用のレポート案やダッシュボード仕様案に落とし込む


単純な集計ではなく、「誰が何を見るべきか」「どの粒度で見るべきか」といった設計上の判断まで提案させることで、レポーティング業務の上流工程を支援できます。

クリエイティブ制作・教育コンテンツ

3.1 Proは、図解・教材・UI素材といった「アウトプットの形」を伴う制作にも適しています。ここでは、前段の"能力"を現場でどう使うかに寄せて例を挙げます。

  • 授業スライド用のインフォグラフィックや、Web向けの図解コンポーネント(SVG等)を、説明文から設計して試作する
  • 学習者のレベルに応じて、図・例題・クイズを組み合わせた教材を自動生成し、編集可能な下書きとして回す
  • デザイン意図(強調点・レイアウト)を言語化して渡し、UIのたたき台を短時間で複数案出す


NotebookLMと組み合わせれば、**複数の参考書や社内資料をまとめた「パーソナライズド教科書」**のようなコンテンツも作りやすくなります。

エージェント・自律タスクへの応用

3.1 Proは、Googleが進めている**エージェント型ワークフロー(agentic workflows)**の土台にもなります。

  • 検索・要約・比較・計画・実行といった一連のフローを、アプリケーション内で自律的にこなす
  • 複数のツールをまたぐタスク(例:資料を集め、要件をまとめ、コードを書き、テストする)を"手順込み"で扱う
  • 長いタスクの途中で自己修正しながら、目的に合わせて出力を収束させる


特に、複数のツールをまたぐタスクでは、3.1 Proの長期的な文脈保持と自己修正能力が活きてきます。


Gemini 3.1 Proの使い方

Gemini 3.1 Proは、「どこからどう触るか」で提供形態が変わります。ここでは、コンシューマー向け・開発者向け・エンタープライズ向けに分けて整理します。

Gemini 3.1 Proの使い方

Geminiアプリ & NotebookLM

一般ユーザー向けには、主に次の2つの入口で3.1 Proが利用できます。

  • Geminiアプリ(Web / モバイル)

    • テキストチャットやファイルアップロードを通じて3.1 Proにアクセス
    • 利用枠(上限)や使える機能の範囲は、契約しているプランにより変わります

  • NotebookLM

    • ノートごとに複数のPDF・スライド・メモを読み込ませ、3.1 Proで要約・比較・教材化
    • Pro / Ultraユーザー向けに提供(アップグレード)


日常の利用では、Geminiアプリでの相談・調査、深いリサーチや学習ではNotebookLMでのマルチドキュメント解析、という役割分担が想定されています。

Gemini API / Antigravity / Android Studio

開発者向けには、3.1 Proは主に「Gemini API」の一つとして提供されます。

  • Google AI Studio / Gemini API
    • テキスト・コード・画像などのマルチモーダル入力に対応

  • Gemini CLI
    • コマンドラインから3.1 Proを呼び出し、プロトタイピングや検証を効率化

  • Google Antigravity(エージェント開発向けIDE)
    • 3.1 Proを「エージェントの脳」として利用し、ブラウザやエディタを操作するアプリケーションを構築

  • Android Studio統合
    • モバイルアプリ開発の中で、UI提案・コード生成・リファクタリング補助に3.1 Proを利用


すでにGemini 3 Proを使っているプロジェクトでは、エンドポイントやモデル名を3.1 Pro向けに切り替えるだけで、推論性能アップの恩恵を受けられるケースも多いはずです。

エンタープライズ向け:Vertex AI / Gemini Enterprise

企業向けには、Google CloudのVertex AIおよびGemini Enterprise経由で3.1 Proが提供されています。

  • Vertex AI Gemini
    • マネージドなエンタープライズ環境で3.1 Proを利用
    • 既存のデータソース(BigQuery、Cloud Storageなど)と統合したRAG構成に組み込みやすい

  • Gemini Enterprise / Gemini for Workspace
    • Gmail・ドキュメント・スプレッドシート・Meetなどの業務ツールに、3.1 Pro世代の推論能力を統合
    • ドメイン固有のコンテンツを前提とした、会議要約・ドラフト作成・ナレッジ検索などを実現


SLAやデータ保持ポリシー、リージョン選択など、エンタープライズ要件に関する設定はVertex AI側で行うため、ここはクラウド基盤チームとの連携が重要になります。


Gemini 3.1 Proの料金と回数制限

Gemini 3.1 Proは、「個人向けサブスクプラン」と「API / Vertex AIの従量課金」の2つのレイヤーで料金が決まります。本記事では、詳細な金額というよりは構造と考え方を整理します。

個人向けAIプラン

API / Vertex AIでの料金
個人向けには、無料プランを含む4段階のAIプランが提供されています。

以下の表で、各プランの月額と主な特徴を整理しました。

プラン 月額(目安・税込) 1日の利用上限 主な特徴
無料 ¥0 明記なし 基本的なGemini利用。回数・機能に上限あり
Google AI Plus ¥1,500前後 30件/日 Gemini 3系モデルをより高い利用上限で使えるエントリープラン
Google AI Pro ¥2,900 100件/日 Deep Research・NotebookLM拡張・上位モデル優先アクセス
Google AI Ultra ¥37,000前後 500件/日 先行機能・最高レートリミット・最上位モデルへのフルアクセス


3.1 Proは、Pro / Ultraプランでより広く・深く使えるコアモデルとして位置づけられており、無料ユーザーやPlusでも一部機能にはアクセスできます。

ただし、「長時間のDeep Think」「重い解析タスク」などは上位プランが前提になるケースが増えています。

【関連記事】
Geminiの料金プランを比較!無料・有料版の違いと選び方【2026年最新】

API / Vertex AIでの料金

個人向けAIプラン
Gemini 3.1 ProのAPI料金は入力・出力トークンの従量課金で、 は と同じ料金体系が適用されています。以下の表で標準料金を整理しました。

入力(200k tokens以下) 入力(200k tokens超) 出力(200k tokens以下) 出力(200k tokens超)
標準 .00/1M .00/1M .00/1M .00/1M
バッチ(50%割引) .00/1M .00/1M .00/1M .00/1M
優先(1.8倍) .60/1M .20/1M .60/1M .40/1M

注目すべきは、Gemini 3 Proと同額のまま推論性能が大幅に向上している点です。既存の3 Proワークロードをそのまま3.1 Proに切り替えてもコストは変わらず、推論品質だけが上がります。

コンテキストキャッシュを利用する場合は、キャッシュ済み入力トークンが /bin/zsh.20〜/bin/zsh.40/1M と大幅に割安になるため、同じプロンプトを繰り返し使う用途ではキャッシュ活用が有効です。

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まとめ

Gemini 3.1 Proは、Gemini 3 Proを基盤に「未知の問題への強さ」と「応用まで含めた賢さ」を高めたアップデートモデルです。ARC-AGI-2での77.1%というスコアは象徴的な数字ですが、実務で重要なのは、複雑な調査・分析・設計タスクにおいて、どこまで人間の思考プロセスを支援できるかという点です。

コンシューマー向けには、GeminiアプリやNotebookLMを通じて、日々の調べ物から学習・研究までを支える相棒として提供されます。開発者向けには、Gemini APIやAntigravity、Android Studio統合を通じて、**高度なエージェントやアプリケーションの「頭脳」**として組み込めるようになっています。

料金面では、個人向けのGoogle AIプランと、API / Vertex AIの従量課金という2階建て構造は従来通りですが、「より難しいタスク」や「長時間のDeep Think」をフルに使う場合は、Pro / Ultraプランやエンタープライズ契約が前提になりつつあります。

まずは、既存のGemini 3 Proワークロードの一部を3.1 Proに切り替え、「どの程度アウトプットが変わるか」「どの領域で投資対効果が高いか」を見極めるところから始めるのが現実的です。そのうえで、NotebookLM・Antigravity・Vertex AIなど、周辺プロダクトとの組み合わせも含めて、自社にとっての「3.1 Proの居場所」を設計していくとよいでしょう。

監修者
坂本 将磨

坂本 将磨

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。

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