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Azureで使えるデータベース一覧!その特徴やメリット、料金体系を解説

この記事のポイント

  • SQL Server互換のクラウド移行にはAzure SQL Managed Instanceが第一候補。オンプレミスからの移行障壁が最も低い
  • グローバル分散やマルチモデル対応が必要ならCosmos DBを選ぶべき。レイテンシ保証が他サービスにない強み
  • PostgreSQL / MySQLはFlexible Serverに統一されたため、Single Server利用中なら早期移行を計画すべき
  • MariaDBは廃止済みのため、既存環境はMySQL Flexible Serverへの移行が必須
  • コスト最適化にはサーバーレスやリザーブドキャパシティの活用が有効で、無料枠での検証から始めるべき
坂本 将磨

監修者プロフィール

坂本 将磨

XでフォローフォローするMicrosoftMVP

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。

Microsoft Azureは、SQL Database・Cosmos DB・PostgreSQL・MySQL・Managed Redisなど、多様なデータベースサービスをマネージドサービスとして提供しています。
本記事では、2026年最新の情報に基づき、各サービスの特徴や選び方、料金体系、廃止されたサービスの移行先まで網羅的に解説します。
Azure SQL Managed Instanceの紹介やAzure Managed Redisへのリブランドなど、2025-2026年の重要な変更点も反映しています。
✅Microsoft 365 Copilotの最新エージェント機能「Copilot Cowork」については、以下の記事をご覧ください。
Copilot Coworkとは?機能や料金、Claude Coworkとの違いを解説

Azureのデータベースサービスとは

Azureのデータベースサービスは、Microsoft Azureのクラウド基盤上でデータの格納・処理・分析を行うマネージドサービス(インフラ管理をクラウド事業者が担うサービス形態)の総称です。リレーショナルデータベースからNoSQL(テーブル形式にとらわれない柔軟なデータベースの総称)、インメモリデータストアまで、多様なデータモデルに対応したサービスが提供されています。

オンプレミス環境(自社でサーバーを保有・運用する形態)との最大の違いは、インフラの管理負担を大幅に軽減しながら、高可用性とスケーラビリティを実現できる点です。以下の表で、Azureのマネージドデータベースとオンプレミス環境の主な違いを整理しました。

比較項目 Azure マネージドデータベース オンプレミス環境
可用性 高可用性と自動バックアップが標準 自社で冗長構成・バックアップ運用が必要
スケーラビリティ 需要に応じてリソースを即時調整可能 ハードウェアの追加・アップグレードにダウンタイムとコストが発生
管理負担 パッチ適用・監視・バックアップをMicrosoftが実施 すべて自社の運用チームが対応
コスト 従量課金制で初期投資を抑制 ライセンス・ハードウェア・人件費などの固定費が継続的に発生
セキュリティ 最新のセキュリティ更新が自動適用。2024年10月以降は管理操作のMFA(多要素認証)が義務化 自社で脆弱性管理とパッチ適用を行う必要がある

ここで注目すべきは、Azureでは管理操作に対する多要素認証(MFA)が必須化されている点です。クラウド側のセキュリティ基盤が年々強化されており、オンプレミスとの安全性の差は広がる傾向にあります。

一方で、クラウドデータベースにもネットワーク遅延やベンダーロックインといった考慮点はあるため、ワークロードの要件に応じた選定が重要です。本記事では、各サービスの特徴を比較しながら、最適なデータベースを選ぶための判断材料を提供します。

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Azure SQL Databaseの特徴と購入モデル

Azure SQL Database
Azure SQL Database 参考:Microsoft

Azure SQL Databaseは、SQL Serverエンジンをベースにしたフルマネージドのリレーショナルデータベースサービスです。パッチ適用やバックアップといった管理タスクがすべて自動化されており、開発者はアプリケーション開発に集中できるのが最大の強みです。

2025年から2026年にかけて、ベクトルデータ型やJSONネイティブデータ型のサポートが一般提供(GA)となり、AIワークロードを含む最新のアプリケーション開発にも対応できるようになりました。

購入モデルの選び方(vCoreとDTU)

Azure SQL Databaseでは、ワークロードの特性に応じて2つの購入モデルを選択できます。以下の表で、それぞれの特徴を整理しました。

項目 vCoreモデル DTUモデル
リソース指定方法 vCore数(仮想CPUコア)・メモリ・ストレージを個別に選択 DTU(CPU・メモリ・IOの複合指標)を3段階から選択
スケーリング リソースを細かく個別調整できる 事前定義されたバンドル単位で変更
ティア General Purpose / Business Critical / Hyperscale Basic / Standard / Premium
向いているケース 負荷変動が大きい、リソースの細かい制御が必要 負荷が一定、シンプルなコスト管理を求める

ここで注目すべきは、vCoreモデルのHyperscaleティアです。最大100TBのデータベースをサポートし、ストレージの自動拡張やほぼ瞬時のバックアップが可能です。2025年にはログ生成レートが最大150 MiB/sに向上し、大規模なトランザクション処理への対応力がさらに強化されています。

おすすめの使用シナリオ

Azure SQL Databaseは、以下のようなシナリオで効果を発揮します。

  • Webアプリ・モバイルアプリのバックエンド
    SQL Serverと高い互換性があり、既存の.NETやC#アプリケーションからの移行がスムーズです。

  • マイクロサービスアーキテクチャ
    エラスティックプールを使えば、複数のデータベースでリソースを共有してコストを最適化できます。

  • ビジネスインテリジェンス(BI)
    Power BIとの統合が容易で、リアルタイムのデータ分析基盤を構築できます。

なお、SQL Serverの全機能を利用したい場合やインスタンスレベルのカスタマイズが必要な場合は、次のセクションで紹介するAzure SQL Managed Instanceが適しています。


Azure SQL Managed Instanceの特徴

Azure SQL Managed Instanceは、SQL Serverとほぼ100%の互換性を持つマネージドサービスです。Azure SQL Databaseが個別のデータベース単位で管理するのに対し、Managed InstanceはSQL Serverインスタンス全体をクラウドに移行できる点が最大の特徴です。

SQL DatabaseとManaged Instanceの違い

以下の表で、両サービスの主な違いを整理しました。用途によって最適な選択肢が異なります。

項目 Azure SQL Database Azure SQL Managed Instance
SQL Server互換性 主要機能に対応 ほぼ100%互換
管理単位 データベース単位 インスタンス単位
クロスデータベースクエリ 制限あり 対応
SQL Server Agent 非対応 対応
CLR統合 非対応 対応
リンクサーバー 非対応 対応
向いているケース 新規開発、単一データベースの利用 オンプレミスSQL Serverからの移行

ここで注目すべきは、既存のオンプレミスSQL Serverをクラウドに移行する場合のメリットです。Managed Instanceならアプリケーションの変更を最小限に抑えながら移行でき、SQL Server AgentやCLR統合といった高度な機能もそのまま利用できます。

つまり、新規にデータベースを構築するならSQL Database、既存のSQL Serverを丸ごとクラウドに載せ替えるならManaged Instanceという使い分けが基本方針になります。

おすすめの使用シナリオ

  • オンプレミスSQL Serverからのリフト&シフト移行
    アプリケーションのコード変更なしに、クラウドのスケーラビリティとコスト効率を享受できます。

  • 複数データベースを横断するクエリが必要なシステム
    クロスデータベースクエリに対応しているため、複雑な業務アプリケーションにも適しています。

【関連記事】
Azure SQL DatabaseとSQL Serverの違いを解説!


Azure Cosmos DBの特徴と対応API

Azure Cosmos DB
Azure Cosmos DB

Azure Cosmos DBは、グローバル分散に対応したNoSQLデータベースサービスです。1桁ミリ秒のレイテンシと99.999%の可用性SLAを提供し、世界中のリージョンにデータを自動レプリケートできます。

2025年から2026年にかけて、DiskANNベースのベクトル検索やMicrosoft Fabric連携など、AIワークロード向けの機能が大幅に強化されました。

Azure Cosmos DBの対応APIとデータモデル

Azure Cosmos DBは複数のAPIを提供しており、アプリケーションの要件に合わせたデータモデルを選択できます。以下の表で、2026年3月時点で利用可能なAPIを整理しました。

API データモデル 主な用途
NoSQL API ドキュメント / ベクトル Cosmos DBネイティブ推奨API。SQL構文でクエリ可能。ベクトル検索にも対応
Apache Cassandra API ワイドカラム Cassandraワークロードの移行。CQL互換
Apache Gremlin API グラフ ソーシャルネットワーク、レコメンデーションなど複雑な関係データ
Table API キーバリュー Azure Table Storageからの移行。OLTPシナリオ

ここで注目すべき2025-2026年の変更点が2つあります。

1つ目は、従来Cosmos DBのAPIとして提供されていたMongoDB互換機能(vCoreベース)が、Azure DocumentDBとして独立サービスになった点です。2025年11月にGAとなり、MongoDB互換のワークロードにはAzure DocumentDBの利用が推奨されています。

2つ目は、Cosmos DB for PostgreSQL APIが新規プロジェクトでは非推奨になった点です。PostgreSQLの分散処理が必要な場合はElastic Clustersへの移行が案内されています。


Cosmos DB
Azure Cosmos DBの対応データモデル

おすすめの使用シナリオ

Azure Cosmos DBは、グローバル規模やリアルタイム処理が求められる以下のシナリオに最適です。

  • IoTアプリケーション
    大量のセンサーデータをリアルタイムに取り込み、低レイテンシで処理できます。

  • ECサイト・ゲーム
    グローバル分散により、世界中のユーザーに一貫したパフォーマンスを提供できます。

  • AIアプリケーションのベクトル検索
    DiskANNベースのベクトルインデックスにより、大規模なベクトル検索を高速に実行できます。Azure AI Searchと組み合わせたRAG(検索拡張生成)構成にも対応します。


Azureのオープンソースデータベースサービス

Azureでは、PostgreSQLとMySQLのフルマネージドサービスが提供されています。いずれもFlexible Serverという統一されたデプロイモデルに移行が完了しており、従来のSingle Serverは廃止されています。

Azure Database for PostgreSQL

Azure Database for PostgreSQL
Azure Database for PostgreSQL

Azure Database for PostgreSQLは、PostgreSQLをAzure上でフルマネージドで利用できるサービスです。2025年3月に旧Single Serverが廃止され、現在はFlexible Serverが唯一のデプロイモデルです。未移行のインスタンスは強制的にFlexible Serverへ移行されています。

主な特徴は以下のとおりです。

  • pgvectorによるベクトル検索
    AIアプリケーション向けのベクトル検索をネイティブでサポートしています。DiskANNによる高速なインデックス構築にも対応しています。

  • Elastic Clusters(水平スケールアウト)
    大規模データの分散処理が必要な場合に、PostgreSQLベースでスケールアウトできます。

  • Microsoft Fabricミラーリング
    ETLなしでMicrosoft Fabricにデータを連携し、分析基盤と統合できます。

Webアプリケーションからエンタープライズアプリケーション、AIワークロードまで幅広い用途に適しています。

Azure Database for MySQL

Azure Database for MySQL
Azure Database for MySQL

Azure Database for MySQLは、MySQLをAzure上でフルマネージドで利用できるサービスです。Single Serverは2024年9月に廃止されており、現在はFlexible Serverのみが提供されています。廃止後はセキュリティ更新やバグ修正が一切提供されないため、未移行の場合は速やかな対応が必要です。

2025年にはMySQL 8.4(長期サポート版)のGAが実施され、Accelerated LogsによるI/O性能の向上や、Self-Heal機能(パブリックプレビュー)による自動障害復旧が追加されました。

WordPressやECサイトなど、MySQLを利用するWebアプリケーションのクラウド移行先として広く活用されています。

Azureデータベースの廃止済みサービス

2024年から2025年にかけて、いくつかのデータベースサービスが廃止されました。以下の表で現状と推奨移行先を整理しています。

サービス 廃止時期 移行先
Azure Database for MariaDB 2025年9月に完全廃止(データ削除済み) Azure Database for MySQL Flexible Server
PostgreSQL Single Server 2025年3月に廃止(未移行分は強制移行済み) PostgreSQL Flexible Server
MySQL Single Server 2024年9月に廃止(セキュリティ更新なし) MySQL Flexible Server

ここで注目すべきは、Azure Database for MariaDBはサービス自体が完全に終了しており、関連データも削除されている点です。MariaDBを利用していた場合は、MySQL Flexible Serverが唯一の推奨移行先になります。

Azure Database for MariaDB
Azure Database for MariaDB(2025年9月に廃止済み)


Azure Managed Redisの特徴(旧Azure Cache for Redis)

Azure Cache for Redis
Azure Managed Redis(旧Azure Cache for Redis)

Azure Managed Redisは、旧Azure Cache for Redisの後継として提供されるインメモリデータストアのマネージドサービスです。高速なキャッシュ、セッション管理、メッセージブローカーとして利用できます。

旧Azure Cache for Redisは段階的に廃止が進んでおり、Enterpriseティアは2027年3月、Basic / Standard / Premiumティアは2028年9月に廃止予定です。新規プロジェクトではAzure Managed Redisの利用が推奨されています。

Azure Managed Redisのティア構成

Azure Managed Redisでは、用途に応じた4つのティアが提供されています。以下の表で各ティアの特徴を整理しました。

ティア 特徴 向いているケース
Balanced(バランス型) メモリとコンピュートのバランスが良い 汎用ワークロード
Memory Optimized(メモリ最適化) 大容量メモリを確保 キャッシュ集約型のアプリケーション
Compute Optimized(コンピュート最適化) 高スループット・低レイテンシ リアルタイム処理
Flash Optimized(フラッシュ最適化) NVMeフラッシュストレージを活用 大規模データセットのキャッシュ

ここで注目すべきは、ゾーン冗長がデフォルトで有効化されている点です。旧サービスでは上位ティアでのみ利用可能だった高可用性機能が、標準で提供されるようになりました。さらにRedis 7.4への更新やMicrosoft Entra ID認証への対応など、セキュリティと性能の両面が強化されています。

おすすめの使用シナリオ

  • Webアプリケーションのセッション管理とキャッシュ
    データベースへのアクセス頻度を減らし、応答速度を大幅に改善できます。

  • ゲーム・リアルタイムアプリケーション
    低レイテンシのデータアクセスにより、リアルタイムのランキングやチャット機能を実現できます。


Azureデータベースサービスの選び方

Azureには多くのデータベースサービスがありますが、選定にあたってはデータモデル、ワークロードの特性、既存システムとの互換性の3つの観点が重要です。

ワークロード別の選定基準

適切なサービスを選ぶには、まずデータの種類と利用パターンを明確にする必要があります。以下の基準で絞り込むと、検討がスムーズです。

  • リレーショナルデータ(SQL)を扱う場合
    新規開発ならAzure SQL Database、オンプレミスSQL Serverからの移行ならAzure SQL Managed Instanceが適しています。PostgreSQLやMySQLのスキルセットがある場合は、対応するFlexible Serverを選択します。

  • NoSQL / ドキュメント / グラフデータを扱う場合
    Azure Cosmos DBが第一選択です。グローバル分散が不要でMongoDB互換が必要な場合は、Azure DocumentDBも検討できます。

  • キャッシュやセッション管理が目的の場合
    Azure Managed Redisを選択します。

主要サービスの比較表

以下の表で、各サービスの特性を一覧で比較しました。ワークロードの要件と照らし合わせて、候補を絞り込む際に活用してください。

サービス データモデル スケーリング グローバル分散 主な用途
Azure SQL Database リレーショナル 垂直 + Hyperscale geoレプリケーション Web / モバイルアプリ、BI
Azure SQL Managed Instance リレーショナル 垂直 geoレプリケーション SQL Server移行
Azure Cosmos DB ドキュメント / グラフ / KV 水平(RUベース) ネイティブ対応 IoT、ECサイト、ゲーム
Azure Database for PostgreSQL リレーショナル 垂直 + Elastic Clusters リードレプリカ エンタープライズ、AI
Azure Database for MySQL リレーショナル 垂直 リードレプリカ WordPress、ECサイト
Azure Managed Redis インメモリ KV 水平 geoレプリケーション キャッシュ、セッション管理

ここで注目すべきは、グローバル分散がネイティブで必要な場合はCosmos DBが唯一の選択肢という点です。他のサービスでもリードレプリカやgeoレプリケーションは利用可能ですが、複数リージョンでの書き込みに対応しているのはCosmos DBのみです。つまり、世界中のユーザーに対して一貫した低レイテンシを提供する必要がある場合、Cosmos DBが技術的な要件を満たす唯一のサービスとなります。

なお、Azure上ではOracle Database@AzureやMongoDB Atlas on Azureなど、サードパーティのデータベースサービスも利用可能です。既存のライセンスやスキルセットがある場合は、これらの選択肢も検討に値します。

【関連記事】
AzureとAWSの料金、サービス、性能を徹底比較


Azureデータベースの料金体系

Azureのデータベースサービスは、いずれも使用したリソースに応じた従量課金制を基本としています。サービスごとに課金単位が異なるため、事前にコスト構造を把握しておくことが重要です。

料金モデルの種類

サービスによって課金の考え方が大きく異なります。以下の表で、各サービスの課金単位と無料枠を整理しました。

サービス 課金単位 無料枠
Azure SQL Database(vCore) vCore数 x 時間 + ストレージ 月間100,000 vCore秒(General Purpose)
Azure SQL Database(DTU) DTUレベル x 時間 + ストレージ なし
Azure Cosmos DB RU/s x 時間 + ストレージ(サーバーレスも選択可) 1,000 RU/s + 25 GB(Lifetime Free Tier、期間無制限)
Azure Database for PostgreSQL vCore数 x 時間 + ストレージ + バックアップ Burstable B1msが月間750時間(無料アカウント作成後12か月間)
Azure Database for MySQL vCore数 x 時間 + ストレージ + バックアップ Burstable B1msが月間750時間(無料アカウント作成後12か月間)
Azure Managed Redis ティア x インスタンスサイズ x 時間 なし

ここで注目すべきは、Azure SQL DatabaseとCosmos DBには恒久的な無料枠が用意されている点です。特にCosmos DBのLifetime Free Tierは期間制限がなく、小規模なプロジェクトであれば無料で運用を続けることも可能です。RU(Request Unit)はデータベース操作の処理コストを表す単位で、読み取り・書き込み・クエリの複雑さに応じて消費量が変動します。

主要サービスの料金例

以下は2026年3月時点、Japan Eastリージョンの参考価格です。実際の料金は構成やリザーブドインスタンスの適用状況によって変動します。

  • Azure SQL Database(vCore General Purpose)
    2 vCore / 10 GBストレージの構成で、月額おおよそ3万円台から利用可能です。サーバーレス構成を選べば、アイドル時に自動で一時停止しコストをさらに抑えられます。

  • Azure Cosmos DB(プロビジョンドスループット)
    400 RU/s / 5 GBストレージの構成で、月額おおよそ3,000円台から利用可能です。Autoscaleを使えば、ピーク時のみリソースが自動拡張されます。

  • Azure Database for PostgreSQL(Flexible Server)
    Burstable B1ms(1 vCore / 2 GB RAM)で、月額おおよそ2,000円台から利用可能です。

正確な料金を確認する場合は、Azure料金計算ツールの利用を推奨します。

コスト最適化のポイント

Azureデータベースのコストを抑えるには、以下の3つのアプローチが有効です。

  • リザーブドインスタンス
    1年または3年の事前コミットで、従量課金と比べて最大60%以上のコスト削減が見込めます。ワークロードが安定しているデータベースに適しています。

  • サーバーレス構成(SQL Database)
    開発環境やアクセス頻度の低いデータベースでは、アイドル時に自動停止するサーバーレス構成が有効です。

  • 適切なティアの選択
    過剰なリソースを確保しないよう、Azure MonitorでCPU使用率やDTU消費率を定期的に確認し、ティアを見直すことが重要です。

【関連記事】
Azureの料金体系を解説!サービスごとの料金例や確認方法も紹介


Azureへのデータベース移行

オンプレミスや他クラウドからAzureへデータベースを移行する場合、Azure Database Migration Service(DMS)が中心的なツールです。

DMSを利用することで、SQL Server、PostgreSQL、MySQL、MongoDBなど多様なデータソースから、対応するAzureのマネージドデータベースへのオンラインまたはオフライン移行が可能です。オンライン移行ではダウンタイムを最小限に抑えながら、継続的にデータを同期できます。

なお、従来のDMS classic(SQLシナリオ)は2026年3月に廃止されるため、Azure Portal上の新版DMSを利用してください。また、移行前のアセスメント(評価)には、Visual Studio CodeのMSSQL拡張機能が推奨されています。旧Azure Data Studioは2026年2月に廃止されました。

ハイブリッドクラウド環境で段階的に移行を進める場合は、Azure Arcを活用することで、オンプレミスのデータベースもAzureの管理ツールで一元管理できます。マルチクラウド環境でも同様に、Azure Arcが異なるクラウドプラットフォーム上のリソースを統一的に管理する手段として有効です。


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まとめ

本記事では、Microsoft Azureが提供するデータベースサービスを網羅的に解説しました。2026年3月時点で利用可能な主要サービスを改めて整理すると、以下のとおりです。

サービス 主な用途 特徴
Azure SQL Database Web / モバイルアプリ、BI SQL Server互換。vCore / DTU / Hyperscale対応
Azure SQL Managed Instance SQL Server移行 SQL Serverとほぼ100%互換。リフト&シフトに最適
Azure Cosmos DB IoT、グローバルアプリ NoSQL。1桁ミリ秒のレイテンシとグローバル分散
Azure Database for PostgreSQL エンタープライズ、AI Flexible Server。pgvectorでベクトル検索対応
Azure Database for MySQL WordPress、ECサイト Flexible Server。MySQL 8.4 LTS対応
Azure Managed Redis キャッシュ、セッション管理 旧Azure Cache for Redis。ゾーン冗長が標準

Azure Database for MariaDBの廃止やAzure Managed Redisへのリブランドなど、2025年から2026年にかけてサービス体系が大きく変化しています。新規プロジェクトを開始する場合は、本記事の比較表と選定基準を参考に、ワークロードに最適なサービスを選択してください。

まずはAzureの無料アカウントで各サービスを試用し、実際のワークロードで性能とコストを検証することをおすすめします。

監修者
坂本 将磨

坂本 将磨

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。

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