AI総合研究所

SHARE

X(twiiter)にポストFacebookに投稿はてなブックマークに登録URLをコピー

Azure Database for PostgreSQLとは?バージョンの違いや料金体系を解説

この記事のポイント

  • Azure Database for PostgreSQLは、セキュリティが強固で拡張性の高いクラウドデータベースサービスで、煩雑な管理から解放された使い勝手の良さが特徴です。
  • 現行の主軸はFlexible Serverで、バースト可能/汎用/メモリ最適化と高可用性設計を用途に応じて選択可能です。
  • Azureでのデータベース管理のスムーズな開始から最適化まで、一連の流れを理解できる内容となっております。
坂本 将磨

監修者プロフィール

坂本 将磨

XでフォローフォローするMicrosoftMVP

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。

クラウド上でのデータベース運用において、セキュリティやスケーラビリティ、管理の簡便さは非常に重要です。
マイクロソフトAzureの提供する「Azure Database for PostgreSQL」は、これらの点を重視し、PostgreSQLの強力な機能と、Azureのクラウドプラットフォームの利点を組み合わせたマネージドサービスです。

本記事では、Azure Database for PostgreSQLの特徴、始め方、価格に関する詳細情報や、その強力なセキュリティ対策、組み込みのコンプライアンス機能、そしてシンプルな設定プロセスについてご紹介します。
現行の導入ではFlexible Serverを中心に、バースト可能/汎用/メモリ最適化、高可用性、バックアップ保持などの設計ポイントを押さえることが重要です。

本記事を通じて、Azureでのデータベース管理をスムーズに開始し、最適化するための知識を得ることができます。ぜひ最後までお読みください。

Azureの基本知識や料金体系、利用方法についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
➡️Microsoft Azureとは?できることや各種サービスを徹底解説

Azure Database for PostgreSQLとは

Azure Database for PostgreSQLとは、Microsoft Azureが提供するクラウド上のデータベースサービスです。
このサービスでは、オープンソースのリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)であるPostgreSQLを使って、データを安全に保存・管理できます。

PostgreSQLは、高度なSQLクエリと多数のデータ型をサポートしており、その機能の豊富さから「世界で最も先進的なオープンソースデータベース」とも呼ばれています。

Azure Database for PostgreSQLは、データのバックアップやセキュリティ対策、データベースの更新などを自動で行うため、開発者やデータベース管理者は面倒な管理作業から解放され、自分たちのプロジェクトやアプリケーションの開発に集中できます。

Azure Database for PostgreSQL
Azure Database for PostgreSQL


Azure Database for PostgreSQLの特徴

Azure Database for PostgreSQLは、その運用のしやすさ、柔軟性、セキュリティなど、数多くの特徴を持っています。

以下の主要な特徴を通じて、そのパワフルな性能と機能性を実感することができるでしょう。

拡張機能がバリエーション豊富

Azure Database for PostgreSQLは、様々な拡張機能を提供しており、ユーザーは必要に応じてこれらの機能を容易に利用することができます。

例えば、「PostGIS」は地理空間データを扱うための拡張機能で、位置情報を持つデータの保存、検索、分析などが可能です。また、「pg_trgm」は類似性検索に使用される拡張機能で、文字列の類似度を測定し、類似したデータを検索することができます。

他にも、「hstore」はキーバリューペアを保存するためのデータ型を提供し、「citext」は大文字と小文字を区別しない文字列データ型を提供します。

このようなバリエーション豊富な拡張機能が、多様なシナリオでのデータベース性能の向上を支援します。

包括的なセキュリティとコンプライアンスの組み込み

Azure Database for PostgreSQLは、データの暗号化、アクセス制御リスト、データベース監査機能といった包括的なセキュリティ機能を備えています。

データの暗号化では、保存データと通信中のデータの両方を暗号化し、不正アクセスからデータを保護します。アクセス制御リストでは、データベースへのアクセス権限を詳細に設定でき、ユーザーごとにアクセスできるデータを制限することができます。

また、データベース監査機能では、データベースで実行されたすべてのアクティビティを記録し、セキュリティ上の問題をいち早く検出することができます。

これらのセキュリティ機能により、企業のコンプライアンス要件を満たすと同時に、エンドユーザーのデータを保護します
また、Azure Database for PostgreSQLは、ISO、HIPAA、FedRAMP、SOC等の様々な認証とコンプライアンス基準に準拠しており、ビジネスの信頼性を高める要素となっています。

【関連記事】
➡️Azureのセキュリティ対策を徹底解説!主要機能や製品、導入事例も

設定がシンプル

Azure Database for PostgreSQLを使用するには、Azureポータル、Azure CLI、またはAzure PowerShellを通じて、数ステップでデータベースインスタンスを作成し初期設定を行うことができます。

例えば、Azureポータルでは、「Azure Database for PostgreSQL」を検索し、必要な設定(サーバー名、管理者ログイン、パスワード、場所等)を入力するだけで、データベースを作成できます。

セットアップのプロセスはガイド付きで直感的であり、最小限の手順で高度にカスタマイズされたデータベース環境の展開が可能です。
データベースの作成後も、Azureポータルからデータベースの設定を簡単に変更することができ、運用の手間を大幅に削減できます。

ニーズに合ったデプロイ オプションを見つける

Azure Database for PostgreSQLの現行運用では、Flexible Serverを前提に設計するケースが中心です。Flexible Serverは、可用性ゾーン内またはゾーン冗長の高可用性、7〜35日の自動バックアップ保持、停止/起動によるコスト最適化に対応しています。

コンピュートは、Burstable、General Purpose、Memory Optimizedから選択できます。開発や検証はBurstable、本番の安定処理はGeneral Purpose、大容量メモリを使う分析や高負荷処理はMemory Optimizedという切り分けが実務で使いやすい判断軸です。

また、接続数が多いアプリでは組み込みPgBouncerが有効です。接続プールを使うことで、接続オーバーヘッドを抑えながら安定運用しやすくなります。

参考(公式)


AzureでのPostgreSQL始め方

Azureアカウントを持っていない方はアカウントを作成して下さい。無料で作成することが可能です。
【関連記事】
➡️Azureの無料アカウントとは?作成方法やできることを徹底解説!

  1. まず、Azure PortalからPostgreSQLを探して選択します。
    Azure PostgreSQLの画像
    Azure PostgreSQLの画像

  2. 次に、自身の環境に合わせて入力を行い確認、作成を行います。
    Azure PostgreSQLの作成画面
    Azure PostgreSQLの作成画面


作成時はFlexible Serverを選び、以下の項目を先に決めると構成ミスを減らせます。

  • リソースグループ
    新規作成するか、既存のリソースグループを選択します。
  • サーバー名
    ユニークなサーバー名を入力します。
  • データソース
    ブランクのデータベースを作成するか、既存のデータをインポートするか選択します。
  • 管理者ユーザー名とパスワード
    データベースへのアクセスに使用する管理者アカウントの詳細を設定します。
  • 場所
    サーバーをホストする地域を選択します。
  • バージョン
    使用するPostgreSQLのバージョンを選択します。
  • コンピュートレベル
    Burstable、General Purpose、Memory Optimizedから用途に応じて選択します。
  • 高可用性
    単一ゾーンまたはゾーン冗長を選択し、可用性要件に合わせます。
  • バックアップ保持
    復旧要件に合わせて7〜35日の範囲で設定します。


すべての設定を確認したら、「レビュー + 作成」をクリックし、設定に問題がなければ「作成」をクリックしてデータベースをデプロイします。

作成されたPostgreSQLデータベースに接続するには、以下の手順を実行します。

  1. Azureポータルで、作成したPostgreSQLデータベースを選択します。
  2. 「接続文字列」をクリックし、接続文字列をコピーします。
  3. お好みのPostgreSQLクライアント(psql、pgAdmin等)を開きます。
  4. 接続文字列の情報を使って、データベースに接続します。例えば、psqlを使う場合は以下のようなコマンドを実行します。
psql "host=<サーバー名>.postgres.database.azure.com port=5432 dbname=<データベース名> user=<ユーザー名> password=<パスワード> sslmode=require"


これで、PostgreSQLクライアントからAzure Database for PostgreSQLに接続し、データベースの操作を開始できます。


Azure Database for PostgreSQLの料金体系

Azure Database for PostgreSQLの費用は、主にコンピュート、ストレージ、バックアップで構成されます。以下は2026年2月21日取得、2026年2月時点、Japan East、通貨USD、Flexible Server条件の代表値です。

代表的な価格例(Flexible Server)

項目 価格 単位
Burstable B2S(meter: B2S) 0.104 USD/時間
General Purpose 1 vCore Ddsv5(meter: vCore) 0.122 USD/時間
バックアップストレージ LRS 0.095 USD/GB/月

実務では、コンピュート時間に加えて、高可用性の有無とバックアップ保持日数で総額が変わります。平日昼間中心のワークロードは停止/起動で圧縮しやすく、常時稼働で応答保証が必要な業務は汎用以上で見積もるのが安全です。

参考(公式)

【関連記事】
➡️Azureの料金体系を解説!サービスごとの料金例や確認方法も紹介

➡️Azureの料金計算ツールの利用方法!基本機能や円表示の手順を解説


オンプレミスとAzure Database for PostgreSQLの比較

企業はAzure Database for PostgreSQLを用いることで、オンプレミスのデータベースシステムに比べて総保有コスト(TCO)を削減することが可能です。

具体的には、以下のようなコスト削減のメリットがあります。

ハードウェアの購入・維持費用の削減

オンプレミスでデータベースを運用する場合、サーバーやストレージなどのハードウェアを購入し、定期的にメンテナンスや更新を行う必要があります。

Azure Database for PostgreSQLでは、これらのハードウェアコストを削減できます。

運用・管理コストの削減

オンプレミスでは、データベースの運用・管理にかかる人件費や時間のコストが発生します。
Azure Database for PostgreSQLでは、バックアップ、パッチ適用、監視などの運用・管理作業の多くが自動化されており、これらのコストを大幅に削減できます。

スケーリングによるコスト最適化

Azure Database for PostgreSQLでは、必要に応じてリソースを増減できるため、過剰なリソースにコストをかける必要がありません。また、予約インスタンスを利用することで、長期的なコストを削減できます。

このように、Azure Database for PostgreSQLを活用することで、総保有コストを削減し、ビジネス価値の最適化を図ることができます。


Azure導入のサポートリソース・コミュニティ

Azure Database for PostgreSQLを利用する際には、Microsoft公式のドキュメントやコミュニティリソースが役立ちます。以下に主要なリソースを紹介します。

  1. Microsoft公式ドキュメント
  2. Microsoft Learn

3.Azure Database for PostgreSQL のコミュニティ


これらのリソースを活用することで、Azure Database for PostgreSQLの利用方法を効率的に学び、問題に直面した際の解決に役立てることができます。

また、AI総合研究所でもAzure導入について無料相談可能です。ぜひご気軽にご相談ください。

➡️Azure総合支援(AI総合研究所)
Azure総合支援(AI総合研究所)

AI駆動開発


【無料DL】AI業務自動化ガイド(220P)

AI業務自動化ガイド

Microsoft環境でのAI活用を徹底解説

Microsoft環境でのAI業務自動化・AIエージェント活用の完全ガイドです。Azure OpenAI、AI Agent Hub、n8nを活用した業務効率化の実践方法を詳しく解説します。

まとめ

本記事では、Azure Database for PostgreSQLの基本的な概要から、その主要な特徴、価格設定、導入方法、サポートとリソース、コミュニティに至るまで幅広い情報を網羅してきました。
Azure Database for PostgreSQLは、PostgreSQLの強力な機能と、Azureのクラウドプラットフォームの利点を組み合わせた、信頼性の高いデータベースソリューションです。

特に、拡張機能の豊富さ、セキュリティとコンプライアンスの強化、シンプルな設定、柔軟なデプロイオプションなどの特徴は、様々なニーズに対応できる柔軟性と利便性を提供します。また、従量課金制と予約インスタンスを組み合わせることで、コストを最適化しつつ必要なパフォーマンスを確保できます。

Azure Database for PostgreSQLを導入することで、オンプレミスのデータベースシステムに比べて総保有コストを削減し、運用管理の手間を大幅に省くことができます。さらに、Microsoft公式のドキュメントやコミュニティリソースを活用することで、導入から運用までを効率的に行えます。

本記事が、読者の皆様にとって、Azure Database for PostgreSQLの理解を深め、データベースソリューションの選択肢を広げる一助となれば幸いです。ビジネスの成功に向けて、Azure Database for PostgreSQLの活用を検討してみてください。

監修者
坂本 将磨

坂本 将磨

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。

関連記事

AI導入の最初の窓口

お悩み・課題に合わせて活用方法をご案内いたします
お気軽にお問合せください

AI総合研究所 Bottom banner

ご相談
お問い合わせは
こちら!