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Geminiの会話履歴が消える不具合とは?原因と対処法・Googleの対応をまとめて解説

この記事のポイント

  • 2026年2月19日(日本時間)、Geminiの会話履歴がサイドバーから消えた(見えない)という報告が世界的に発生
  • Googleは本件をインシデントとして認識し、会話メタデータ欠落を引き起こしたバックグラウンド処理を停止、履歴復元を進めていると説明
  • myactivity.google.com/product/gemini(Gemini Apps Activity)で、少なくともプロンプト等の操作履歴を確認できる
  • 数時間〜翌日にかけて自然に復元されたユーザーも報告
  • 根本対処はGoogle側の復旧を待つのが基本で、強制リロード・再ログインなどの切り分けも試す価値あり
坂本 将磨

監修者プロフィール

坂本 将磨

XでフォローフォローするMicrosoftMVP

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。

「Geminiを開いたら、これまでの会話が全部消えていた」——2026年2月19日、そんな報告が世界中のユーザーから一斉に上がりました。
Gemini AdvancedやBusinessプランの有料ユーザーを含む多数のアカウントで、サイドバーの会話履歴が突然空白になる大規模不具合が発生。GoogleのヘルプコミュニティやSNSでも同様の報告が相次ぎ、広く話題になりました。
本記事では、問題の発生経緯・考えられる原因(公式に示されている範囲)・データが実際に消えた可能性・今すぐできる対処法・Googleの対応状況まで、2026年2月20日時点の情報をもとに解説します。

Geminiの会話履歴が突然消える問題とは?


2026年2月19日、Google Geminiのユーザーの間で「サイドバーに表示されていた過去の会話が、すべて消えてしまった(見えなくなった)」という報告が世界規模で相次ぎました。

症状は単純ながら深刻で、数ヶ月分・あるいは1年以上にわたる会話履歴が、ある日突然サイドバーから空になり、空白の画面だけが表示されるというものです。GoogleのヘルプコミュニティやReddit、Xなどでも同様の報告が相次ぎました。


特筆すべき点は、無料ユーザーだけでなく、月額料金を支払っているGemini AdvancedやBusinessプランの有料ユーザーも同様の影響を受けたという報告がある点です。本来、有料プランはより安定したサービス品質が期待されるだけに、ユーザーの失望と不信感は大きく、Googleへの信頼性を問う声も多く上がりました。


いつ何が起きたのか?問題の発生タイムライン

今回の不具合がいつ始まり、どのように広がったのかを整理します。現時点で複数のソースから確認が取れている事実をもとに、以下のタイムラインをまとめました。

以下の表で、今回の問題の発生経緯を時系列で整理しました。

日時 出来事 ソース
2026年2月19日(日本時間、公式記録は 2/18 08:30 PST 〜) Gemini Web(gemini.google.com)とモバイルアプリで、会話履歴が見えない問題をGoogleがインシデントとして掲載 Google Workspace Status Dashboard
2026年2月19日 日中 国内・海外共にGoogleヘルプコミュニティに同様の報告が集中 Gemini Community
2026年2月19日〜翌日 一部ユーザーで会話履歴が数時間後に自然復元される動きが報告される Gemini Community
2026年2月20日 Googleは「原因となったバックグラウンド処理の停止」「復元作業中(ETAなし)」を明記 Google Workspace Status Dashboard


ここで注目すべきは、2月19日という特定の日に世界規模で一斉に報告が集中した点です。個別の操作ミスや端末固有の問題であれば、このような同時多発は起こりにくいでしょう。

また、Google Workspace Status Dashboard(公式ステータス)でも本件がインシデントとして扱われていることから、ユーザー側の設定変更だけで完治するタイプではなく、Google側の復元対応が必要な障害である可能性が高いと考えられます。


バグの原因:何がGeminiの履歴を「見えなく」したのか

2026年2月20日時点で、Googleは公式ブログやプレスリリースの形で詳細な説明を出しているわけではありません。

ただし、Google Workspace Status Dashboardでは、本件の原因として「ユーザーの会話メタデータ欠落を引き起こしていたバックグラウンド処理」を特定し、その処理を停止したこと、そして見えなくなった履歴を復元中であることが明記されています。

そのため、現時点で確度が高い理解は「データが一律に消えたと断定するよりも、履歴(会話メタデータ)を前提とした表示・参照が失敗している可能性がある」というものです。実際に、数時間後に自然復元したという報告がある点も、この見方と整合します。(参照:Google Workspace Status DashboardGemini Apps Community


影響を受けたユーザーの範囲

今回の問題は、特定のプランや地域に限定されるものではなく、複数の地域・デバイスで発生報告がある点が特徴的です。Googleのヘルプコミュニティ等への投稿を見る限り、幅広いユーザー層が影響を受けた可能性があります。

以下の表で、今回の不具合が影響を与えたとされるユーザー層を整理しました。コミュニティ等への報告とユーザー証言ベースの整理であり、公式に「全プランが対象」と断定されたものではない点に注意してください。

プラン 影響の有無 コミュニティでの報告状況
Gemini 無料版 影響あり(報告あり) 報告件数が多く、症状は同様
Gemini Advanced 影響あり(報告あり) 有料ユーザーからも苦情報告
Gemini Business 影響あり(報告あり) 法人アカウントでも報告あり
Google Workspace連携 一部影響あり(報告あり) アカウント設定によって差異の可能性


ここで注目すべきは、有料プランであっても無料版と同様に影響を受けたという報告がある点です。月額料金を支払っているユーザーにとって、会話履歴はビジネスや学習での重要な資産であり、「有料でも守られなかった」という不満の声も見られました。この事実は、AIサービスに重要データを預ける際のリスクを改めて示しています。つまり、どのプランを利用していても、自身でデータのバックアップを取る習慣が不可欠だということです。

(参照:Gemini Community


データは本当に消えたのか? サーバー上のGemini履歴を確認する手順

今回のケースは、Googleの説明上は「会話履歴が見えない(not visible)」インシデントとして扱われており、Googleは見えなくなった履歴の復元作業を進めているとしています。
したがって、現時点では「削除された」と断定せず、公式の復元対応を待ちながら、補助的な確認手段を使うのが安全です。

Googleの「Gemini Apps Activity(マイアクティビティ)」を使えば、少なくともGeminiに入力したプロンプト等の操作履歴を確認できます。表示される内容は利用形態や設定により異なる可能性があるため、ここは「完全な代替」ではなく、「状況確認・手がかりの確保」と捉えるのが適切です。

以下の手順で、マイアクティビティからGeminiへの入力履歴を確認できます。

  1. Geminiで利用しているGoogleアカウントにログインした状態で、ブラウザで Gemini アプリアクティビティページ にアクセス
    gemini アプリアクティビティページ

  2. 過去のGeminiへの操作履歴(プロンプト等)が日時順に一覧表示される
    過去の入力内容

    ただし、Gemini Apps Activityはあくまで「アクティビティ」の表示であり、会話本文がそのまま完全復元される仕組みではありません。重要な会話の内容を完全に復元したい場合は、Gemini本体の履歴復元を待つ必要があります。

また、Gemini Apps Activity(Keep Activity)の設定がオフの場合、会話はアカウントに一定時間保存されてもアクティビティに表示されないことがあります。加えて、アクティビティの自動削除設定によっては、一定期間経過後に履歴が自動的に削除される場合もあるため注意してください。


今すぐできる対処法・確認手順

根本的な解決はGoogle側の復旧(履歴復元)を待つことになりますが、ユーザー側でも切り分けとして試せる操作があります。

まずは公式が案内している確認導線(Gemini内の Activity / Gemini Apps Activity)を押さえたうえで、必要に応じて以下の方法を試してください。

検索機能で過去の会話に再アクセスできる場合がある(ユーザー報告ベース)

サイドバーから消えていても、Geminiの検索機能からは過去の会話にアクセスできる場合がある、というユーザー報告があります。環境によって再現しない可能性もあるため「切り分け手順」としてお試しください。

  1. Gemini アプリアクティビティページ にアクセスし、過去のプロンプトからキーワードをメモする(例:「時短レシピ」「マーケティング戦略」など会話に使った特徴的な言葉)

  2. Geminiを開き、画面上部の**検索窓(虫眼鏡アイコン)**にそのキーワードを入力して検索する

チャットを検索

  1. 過去の会話が検索結果に表示される場合、タップして開く

  2. (報告例)その会話の最後に一言でも返信を送ると、サイドバーに再表示されることがある

  3. 最新の履歴としてサイドバーに再表示される
    ※チャットタイトルは表示されず空欄の場合があります。
    最新の履歴としてサイドバーに再表示されるt

  4. (任意)チャット履歴の名前を変更する
    現状は検索経由で履歴を開けた場合でもチャットタイトルが空欄になることがあるため、名前を変更しておくことをおすすめします。
    チャット履歴の名前変更


ここで重要なのは、この手順が「公式の復旧手順」ではなく、ユーザー報告にもとづく回避策である点です。データが検索経由で見える場合があっても、全ユーザー・全会話で通用するとは限りません。

その他の対処法

上記の手順でも改善しない場合は、以下の操作も試してみる価値があります。

対処法 具体的な手順 期待できる効果
しばらく待つ 数時間〜1日ほど待ってから再アクセス 自然復元の報告がある
ページの強制リロード Ctrl+Shift+R(Windows)/ Cmd+Shift+R(Mac) キャッシュ起因の表示問題を切り分け
ブラウザキャッシュのクリア 設定→プライバシー→「閲覧データを削除」 ローカルキャッシュ問題を切り分け
ログアウト→再ログイン Googleアカウントを一度サインアウトして再ログイン セッション更新で改善する場合あり
別ブラウザ・デバイスで確認 スマホアプリや別ブラウザで試す 環境依存の切り分け


これらをすべて試しても改善しない場合は、Geminiのフィードバック機能(画面右下のサムズダウンアイコン等)からGoogleに状況を報告することをおすすめします。


Googleの対応状況と今後の見通し

2026年2月20日時点で、Googleは公式ブログやプレスリリースによる詳細な説明を出していません。一方で、Google Workspace Status Dashboard では、本件を「Gemini Web/モバイルアプリでチャット履歴が見えない」インシデントとして掲載し、原因となったバックグラウンド処理を停止したこと、そして見えなくなった履歴を復元中であること、完了ETAは未提示であることを明記しています。

今後の見通しについては、以下の点に注目しておくことをおすすめします。

  • 復元の進捗:ステータス更新で復元完了や追加の注意事項が出るか
  • 公式アナウンスの有無:ブログや公式アカウントで利用者向け説明が出るか
  • 再発防止策の提示:同種障害に対する改善が説明されるか


ただし、過去の大規模障害でも、ユーザー向けに詳細な技術説明が行われないまま修正されるケースは少なくありません。まずは公式ステータス更新を参照しつつ、Gemini側の状態を定期的に確認していくのがよいでしょう。


同様の問題を防ぐための備え方 ー AIツール依存のリスクとバックアップ

今回の不具合は、大規模なクラウドAIサービスでも、インフラやバックグラウンド処理の影響でユーザーの履歴が突然「見えなくなる」ことがあり得る現実を示しました。

AIツールへの依存が高まる現代において、業務や学習で重要な情報をAIとのチャットに記録している方は、定期的なバックアップの習慣が不可欠です。

以下の表で、AIツールのデータを守るための実践的な備えを、難易度別に整理しました。できるものから今日始めておくことで、次回同様の問題が起きたときのダメージを最小化できます。

備えの方法 具体的な手順 難易度
重要な回答を手動でコピー保存 価値ある回答をドキュメントやNotionなどに貼り付けて保管 ★☆☆ 簡単
会話の「共有」リンクを保存 Geminiの共有機能でURLを生成して保管(一時的な保全に有効) ★☆☆ 簡単
Google Takeoutでデータ一括エクスポート takeout.google.com からGeminiのデータをダウンロード ★★☆ 中程度
複数AIツールを使い分ける 重要な用途ではChatGPTやClaudeも並行利用してリスク分散 ★★☆ 中程度


特に業務で重要な調査結果や意思決定の根拠として会話内容を活用している方は、Google Takeoutによる定期的なデータエクスポートを強くおすすめします。

月に一度エクスポートしておくだけで、今回のような大規模不具合が発生した際の損失を大幅に抑えることができます。つまり、AIツールを「信頼できるツール」として使い続けるためには、ツール側への信頼だけに頼らず、自分でデータを管理するという意識が欠かせないということです。


まとめ

本記事では、2026年2月19日に発生したGeminiの会話履歴が見えなくなる不具合について、発生経緯・考えられる原因(公式に示されている範囲)・影響範囲・対処法・Googleの対応状況を解説しました。

今回の問題から得られる重要な教訓は3つあります。

1. クラウドAIサービスはインフラ変更やバックグラウンド処理の影響を受けうる
大規模サービスであっても、バックグラウンド処理の不具合がユーザー体験に直接影響することがあります。クラウドサービスである以上、100%の稼働保証はどのプロバイダーにも存在しません。

2. 「表示されない」と「消えた」は別物
今回のケースは、Googleの説明上「履歴が見えない」インシデントとして扱われ、復元対応中とされています。パニックになって設定を大きく変えたり、データを上書きするような操作を増やしたりするより、まずは公式情報と復旧状況を確認するのが安全です。

3. 重要なAIの回答は自分でも保存しておく習慣が大切
今回の不具合を機に、AIツールへのデータ依存を見直すきっかけにしてください。定期的なGoogle Takeoutでのエクスポートや、重要な回答の手動バックアップを習慣化することで、同様のトラブルに備えることができます。

Geminiは今後もGoogleの中心的なAIプロダクトとして機能強化が続けられていくことが予想されます。今回の不具合への対応がどう改善されるかを見守りつつ、上手に付き合っていきましょう。

監修者
坂本 将磨

坂本 将磨

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。

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