この記事のポイント
ChatGPT コネクタは、Google DriveやGitHubなどの外部アプリとChatGPTを直接連携させる新機能
チャット内でファイルの検索、データの参照、複数ソースを横断した分析が可能になる
「チャット検索」「ディープリサーチ」「同期コネクタ」など、用途に応じた複数のコネクタタイプが存在
Team, Enterprise, Edu, Pro, Plusの各プランで利用できる機能やアプリが異なる
管理者による制御が可能で、ビジネス利用でもセキュリティが考慮されている

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。
「ChatGPTを使うたびに、Google DriveやSharePointのファイルを探し回っていませんか?」「社内の最新データを参照しながら、もっと精度の高い回答を得たいと思いませんか?」
その悩みを解決する革新的な機能が、ChatGPTに登場しました。それが「コネクタ」です。
本記事では、この「コネクタ」機能について、その全貌を徹底的に解説します。始め方や使い方、対応するアプリ、プラン別の利用可否、そして気になるセキュリティまで、詳しくご紹介します。
ChatGPTの新料金プラン「ChatGPT Go」については、以下の記事をご覧ください。
ChatGPT Goとは?料金や機能、広告の仕様、Plus版との違いを解説
目次
1. チャット検索コネクタ (Chat Search Connectors)
2. ディープリサーチコネクタ (Deep Research Connectors)
ChatGPT コネクタとは?
ChatGPT コネクタは、ChatGPTがGoogle Drive、GitHub、Microsoft 365といった外部アプリケーションと直接連携できる新機能です。ユーザーはChatGPTの会話画面から離れることなく、自分のデータや社内情報に安全にアクセスし、検索、参照、分析といった作業を迅速に行うことができます。
これまでのように、アプリを切り替えたり、手動で情報をコピー&ペーストしたりする必要はもうありません。コネクタは、ChatGPTを単なる対話AIから、個人の業務やチームのプロジェクトに深く根ざした、より実用的なワークアシスタントへと進化させます。
ChatGPTコネクタと接続してAI Agentを利用する場合には以下の関連記事もご参照ください。
関連記事:【OpenAI】ChatGPT Agentとは?主要機能や使い方、料金体系を解説
ChatGPT コネクタの3つの主要機能
コネクタは、用途に応じて3つの異なるタイプが提供されており、単純なファイル検索から複雑なデータ分析まで、幅広いニーズに対応できます。
1. チャット検索コネクタ (Chat Search Connectors)
日常的なタスク向けの、素早く手軽な検索機能です。一度きりの検索や、必要なファイルをすぐに見つけたい場合に最適です。
- 概要: 迅速なファイル検索と結果のインライン表示
- ユースケース例:
- 「Driveで第2四半期の目標に関するドキュメントを表示して」
- 「Boxにある先週のプロジェクトロードマップを見つけて」
- 「SharePointから最新の営業報告書を探して」
2. ディープリサーチコネクタ (Deep Research Connectors)
複数の情報源を横断して、より複雑で詳細な調査を行うための機能です。複数のドキュメントを読み解き、情報を統合してレポートを作成するようなタスクで真価を発揮します。
- 概要: 複数のソース(Web検索と内部データ)を同時に読み込み、推論し、引用付きのレポートを作成
- ユースケース例:
- 「過去2回のスプリントでリリースした全機能を、GitHubのPR説明とGoogle Driveの設計書からまとめて」
- 「当社の機能導入数を、アナリストレポートに記載されている業界ベンチマークと比較分析して」
- 「昨日のインシデント事後分析で言及された根本原因を特定し、フォローアップアクションをリストアップして」
3. 同期コネクタ (Synced Connectors)
Google Driveなどの特定のデータソースを事前にChatGPTと同期・インデックス化しておくことで、高速かつ高精度な応答を実現する機能です。
- 概要: 選択したコンテンツを事前に同期し、ワークスペースのナレッジベースとして活用。質問への回答を高速化・高品質化します。
- ユースケース: ユーザーが明示的にソースを指定しなくても、ChatGPTが質問に関連すると判断した場合に、同期されたデータを自動的に参照して回答を生成します。
ChatGPT コネクタの使い方
コネクタの利用開始は非常にシンプルで、数ステップで完了します。
必要環境
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 対応プラン | ChatGPT Team, Enterprise, Edu, Pro, Plus |
| 利用場所 | ChatGPT (Webインターフェース) |
| 必要なもの | 接続したい各アプリケーションのアカウント |
設定・利用手順
-
ChatGPTにログインし、画面左下のプロフィールアイコンをクリックして [設定 (Settings)] を選択します。

設定メニューを開く
-
設定画面の左側メニューから [コネクタ (Connectors)] を選択し、[新しいコネクタを接続 (Connect new connector)] をクリックします。

接続したいアプリを選択
-
接続したいアプリケーションの横にある [接続 (Connect)] ボタンを選択します。

接続ボタン
-
接続を選択すると、以下のような確認画面が表示されるので承認すると各アプリケーションの認証画面にリダイレクトされます。画面の指示に従い、サインインして権限を付与してください。

5. チャット画面に戻り、入力欄の左にある [ツール (Tools)] アイコンをクリックします。
6. [検索コネクタ (Search connectors)] または [詳細な調査を実行 (Run deep research)] をクリックし、利用したいアプリを選択して質問を入力します。
7. ChatGPTの応答に含まれる引用をクリックすると、元のファイルやデータに直接アクセスできます。
【プラン別】ChatGPT コネクタの料金と利用可能なアプリ一覧
コネクタ機能の利用に追加料金はかかりません。ただし、利用しているChatGPTのプランによって、使用できるコネクタの種類や機能が異なります。
| コネクタ/アプリ | プラン | チャット検索 | ディープリサーチ |
|---|---|---|---|
| Box* | Team, Ent, Edu | ✔︎ | ✔︎ |
| Pro | ✔︎ | ✔︎ | |
| Plus | - | ✔︎ | |
| Dropbox* | Team, Ent, Edu | ✔︎ | ✔︎ |
| Pro | ✔︎ | ✔︎ | |
| Plus | - | ✔︎ | |
| GitHub | Team, Ent, Edu | - | ✔︎ |
| Pro | - | ✔︎ | |
| Plus | - | ✔︎ | |
| Google Drive* | Team, Ent, Edu | - | ✔︎ |
| Pro | ✔︎ | ✔︎ | |
| Plus | - | ✔︎ | |
| Google Drive 同期* | Team, Ent, Edu | ✔︎ | - |
| Pro | ✔︎ | - | |
| Plus | - | - | |
| Microsoft OneDrive* | Team, Ent, Edu | ✔︎ | ✔︎ |
| Pro | ✔︎ | ✔︎ | |
| Plus | - | ✔︎ | |
| Microsoft SharePoint | Team, Ent, Edu | ✔︎ | ✔︎ |
| Pro | ✔︎ | ✔︎ | |
| Plus | - | ✔︎ | |
| カスタムコネクタ(MCP)* | Team, Ent, Edu | - | ✔︎ |
| Pro | - | ✔︎ | |
| Plus | - | - |
(その他のGmail, Outlook, Teams, HubSpot, Linearなどのコネクタもプランに応じて利用可能です)
ChatGPTコネクタのセキュリティとデータプライバシー
企業データを扱う上で、セキュリティとプライバシーは最も重要な要素です。OpenAIはビジネス利用を想定した管理・保護機能を提供しています。
OpenAIはコネクタの情報をモデル学習に使う?
プランによってデータの取り扱いが異なります。
- ChatGPT Team, Enterprise, Edu: コネクタを介してアクセスした情報が、OpenAIのモデルのトレーニングに使用されることはありません。
- ChatGPT Free, Plus, Pro: ユーザー設定で「モデルを改善する (Improve the model for everyone)」がオンになっている場合、トレーニングに使用される可能性があります。
管理者による利用制御 (Admin Controls)
ChatGPT Team, Enterprise, Eduプランでは、ワークスペースのオーナーと管理者が、メンバーが利用できるコネクタを制御できます。[設定] → [コネクタ] から、特定のコネクタを有効化または無効化することが可能です。
カスタムコネクタと安全性
Model Context Protocol (MCP)という仕様に従うことで、独自の社内ツールやサードパーティアプリに接続するためのカスタムコネクタを追加できます。
ただし、これらのコネクタはOpenAIによって検証されたものではないため、追加はワークスペースの管理者のみに許可されています。基盤となるアプリケーションを十分に理解し、信頼している場合にのみ追加してください。
よくある質問(FAQ)
Q: コネクタの利用に追加料金はかかりますか?
A: いいえ、ご利用のChatGPTプラン料金に含まれています。追加料金は発生しません。
Q: 接続したアプリのデータは安全ですか?
A: はい。特にChatGPT Team, Enterprise, Eduプランでは、コネクタを通じてアクセスしたデータがモデルのトレーニングに使用されることはなく、管理者による制御も可能です。
Q: どんな種類のファイルが読み込めますか?
A: 現在、TXT, PDF, CSV, XLSX, PPTX, DOCXといった主要なファイル形式からテキストデータを取得できます。画像やスキャンされたPDFなどのビジュアルデータを解析する機能(マルチモーダル対応)はまだ利用できません。
Q: コネクタを無効にしたり削除したりできますか?
A: はい。[設定] → [コネクタ] からいつでも接続を解除できます。
Q: Androidやスマートフォンのアプリでも使えますか?
A: 現在、コネクタの主な設定と利用はWebインターフェースが中心です。アプリでの完全な対応については今後のアップデートが期待されます。
まとめ
ChatGPT コネクタは、AIとの対話を知的作業のハブへと進化させる、強力で画期的な機能です。外部アプリとのシームレスな連携により、日々の情報検索の手間を劇的に削減し、複数のソースに基づいた質の高い分析やレポート作成を可能にします。
- 業務効率の飛躍的向上: ファイル検索やデータ参照の時間をなくし、本来の業務に集中できます。
- 高精度なアウトプット: 社内の最新データや複数の情報源を直接参照し、より正確で信頼性の高い回答を生成します。
- セキュアなビジネス利用: TeamやEnterpriseプランでは、データを保護しながら安全に活用できる管理機能が提供されています。
現在利用しているプランでどのコネクタが使えるかを確認し、まずはGoogle DriveやMicrosoft 365など、普段よく使うツールとの連携から試してみてはいかがでしょうか。ChatGPTコネクタを使いこなすことが、AI時代の新しい働き方の第一歩となるはずです。









