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製造業におけるAIの活用事例30選|メリットや導入ポイントを徹底解説

この記事のポイント

  • 本記事は、「製造業におけるAIの活用事例紹介記事」として、製造業でのAI活用の具体的な事例をまとめた内容です。
  • AI技術の導入により、生産効率の向上や品質管理の精度強化、予知保全によるトラブル予防など様々なメリットがあることが示されています。
坂本 将磨

監修者プロフィール

坂本 将磨

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Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

製造業におけるAIの活用事例をご紹介する本記事では、AIが生産性の向上や品質管理、コスト削済み、人材不足解消など、さまざまな課題解決に貢献している具体的な事例を30件ピックアップして解説します。また、予知保全や需要予測など、AIによって変革される製造業の姿をご覧いただきながら、これからの製造業が直面するであろう課題に対し、AIをどのように活用していくべきかを考えていきます。AI導入の際の注意点やデメリットについても触れ、バランスの取れた導入方法についても述べていきます。

目次

製造業でAIが注目される背景

製造業におけるAIとは

製造業におけるAI活用事例30選

SOLIZE:暗黙知の形式化で業務効率化と案件処理量4倍を実現

富士フイルムビジネスイノベーション:入金消込AI導入で業務効率化とコスト削減

ブリヂストン:AI画像解析で品質向上と生産性向上20%以上を達成

パナソニック コネクト:ConnectAIで業務効率化とカスタマーサポート向上

ソフトバンク:生成AIチャット導入で全従業員の業務効率化を実現

コマツ産機:AI予知保全でメンテナンス最適化とコスト削減を実現

Turing:AI画像生成でデザイン工程を効率化、開発期間を大幅短縮

東芝デジタルエンジニアリング:生成AIでシステム解析を効率化しコスト削減

旭鉄工:AI×IoTで作業の見える化、年間4億円のコスト削減を達成

ニュートラル:AI需要予測ツールで生産計画最適化と業務効率化を実現

SHING:AIオーダー枕で顧客満足度向上と製品品質向上を実現

JFEスチール:AI画像認識で製鉄所の安全性向上と事故防止を実現

富士通:AI文字認識で文書管理を効率化、認識率99.9%を達成

東レ:AI樹脂データベースで開発スピード向上とコスト削減を実現

味の素:AI食材提案システムで健康寿命延伸と社会課題解決に貢献

伊藤園:生成AIタレントでCM制作を効率化しマーケティング強化

豊田合成:AI画像解析でトラック積載率向上、CO₂排出量140トン削減

ダイキン工業:AI異常予兆検出でPDCAサイクル1年以上短縮し業務効率化

AGC:AI Q&Aシステムで技術継承を効率化し知識共有を促進

ヤマハ:AI車室音響最適化技術で顧客体験向上と製品品質向上を実現

ホンダ:協調AI搭載マイクロモビリティで移動の効率化と安全性向上

キヤノンメディカルシステムズ:AI搭載MRIで診断精度向上と検査時間短縮

日清食品:AI活用で完全栄養食を開発し健康増進と製品品質向上

ニコン:AI眼底診断プログラムで診断精度向上と早期発見を促進

東京エレクトロン デバイス:AI異常検知で設備保全を効率化しコスト削減

ファナック:AI良否判定機能で予防保全と品質向上を実現

サントリー食品インターナショナル:AI段ボール破損判定で物流効率化と食品ロス削減

日本ハム:スマート養豚AIで生産性向上と飼育コスト削減を実現

シャープ:エッジAI技術で家電の利便性向上と顧客体験向上

キューピー:AI原料検査装置で検査自動化と生産効率化を実現

製造業でAIを活用できる業務とは

1. 生産管理での活用

2. 品質管理での活用

3. 設備保全での活用

4. 技術継承での活用

製造業でAIを活用するメリット

メリット1. 生産効率の向上

メリット2. 品質管理の強化

メリット3. コスト削減

製造業でAIを導入する際の課題と対策

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まとめ

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製造業でAIが注目される背景

近年、製造業では人手不足や技術継承の課題、グローバル競争の激化など、さまざまな問題に直面しています。これらの課題を解決する手段として、AI技術の活用が注目されています。AIを導入することで、限られた人的リソースでも高品質な製品を安定的に供給できる環境が整いつつあります。

製造業におけるAIとは

製造業におけるAI(人工知能)とは、機械学習や画像認識、データ分析などの技術を活用し、生産効率の向上や品質管理の精度強化を実現する技術です。近年、予知保全による設備管理、需要予測による生産計画の最適化、画像認識による品質検査の自動化など、様々な場面でAIが導入されています。

AIの活用により、24時間365日の稼働監視が可能になるだけでなく、人的ミスの削減や熟練技術者のノウハウの形式知化といった経営課題の解決にも貢献しています。

製造業におけるAI活用事例30選

製造業におけるAIの具体的な活用事例をご紹介します。
以下のリンクをクリックすることで各企業の事例まで飛ぶことができます。

企業名 企業名 企業名
SOLIZE 富士フイルムビジネスイノベーション ブリヂストン
パナソニック コネクト ソフトバンク コマツ産機
Turing 東芝デジタルエンジニアリング 旭鉄工
ニュートラル SHING JFEスチール
富士通 東レ 味の素
伊藤園 豊田合成 ダイキン工業
AGC ヤマハ ホンダ
キヤノンメディカルシステムズ 日清食品 ニコン
東京エレクトロン デバイス ファナック サントリー食品インターナショナル
日本ハム シャープ キユーピー

SOLIZE:暗黙知の形式化で業務効率化と案件処理量4倍を実現

SOLIZE

SOLIZE社は「SpectA-RFQ-Guide-View」というサービスを開発しました。

製造業界では、設計領域において熟練技術者の暗黙知が重要な役割を果たしています。しかし、高齢化や労働人口の減少、技術継承の課題などがありました。

このサービスはAIを使ってRFQ読解を支援するもので、熟練技術者の知見を形式知化し、高精度な情報抽出とリコメンドを実現しています。導入によって、RFQの抜け漏れをなくし、熟練者同等あるいはそれ以上の精度での情報抽出を可能にしました。

その結果、案件処理量を4倍に増加させ、リスク検出能力を1.5倍に向上するなど、効率化と品質の向上が実現されました。

参考記事

富士フイルムビジネスイノベーション:入金消込AI導入で業務効率化とコスト削減

富士フィルム

富士フイルムビジネスイノベーションは「入金消込AIプロジェクト」を発足しました。全社的なヒアリングと業務再検討を行い、Microsoft Dynamics 365を基幹システムに導入し、Azure上でカスタマイズしたAIを開発しました。RPAを介し、Dynamics 365と連携し、業務DXを実現しました。

導入により、自動消込が可能な入金データを大幅に増加させ、作業工数を削減しました。手動で行うべき作業の時間も短縮され、バックオフィス業務の効率化とデジタルトランスフォーメーションが一層進みました。これにより、社内でもプロセス見直しに積極的に取り組む文化が根付きつつあります。

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参考サイト

ブリヂストン:AI画像解析で品質向上と生産性向上20%以上を達成

ブリヂストン

ブリヂストンはAI技術を生産ラインに導入し、品質検査の自動化とデータ駆動型の意思決定を可能にしました。

具体的には機械学習を用いた画像解析システムが導入され、生産データ分析の精度を大幅に向上させました。

導入後、製品の不良率は大幅に減少し、生産効率は20%以上向上しました。また、リアルタイムにデータが分析されることで、製造プロセスをより迅速に最適化し、市場への迅速な対応を実現できるようになりました。

参考記事

参考サイト

パナソニック コネクト:ConnectAIで業務効率化とカスタマーサポート向上

パナソニック

パナソニック コネクトは、ChatGPTベースのAIアシスタントの運用において、自社情報への対応や回答の正確性、入力のハードルといった課題を解決するために「ConnectAI」を開発しました。

セマンティック検索を採用し、自社のウェブサイトやニュースリリースなどをデータベース化しました。さらに、音声入力対応や引用元の表示機能を追加し、利用しやすさと信頼性向上を図りました。

試験運用は2023年9月から1ヶ月間行われ、その後の社内評価を経て、2023年10月以降にはカスタマーサポートセンターの業務向け活用が始まりました。

参考記事

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ソフトバンク:生成AIチャット導入で全従業員の業務効率化を実現

softbank

ソフトバンクは社内サービスとしてソフトバンク版AIチャットを開発し、全従業員が安全に生成系AIを利用できるようにしました。AI倫理ポリシーに基づくAIガバナンス基本規程の策定や、従業員へのAI倫理教育プログラムの提供も計画されています。

このAIチャットサービスにより、文章の作成や翻訳などの効率化、企画アイデアの立案、プログラミングのサポート等の業務が改善されることが期待されます。

全従業員がAIを活用することで革新的なサービス開発と社会問題の解決に貢献することを目指します。

参考資料

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コマツ産機:AI予知保全でメンテナンス最適化とコスト削減を実現

コマツ

コマツ産機株式会社は、センサーレスでデータを活用し、部品の劣化予測を可能にする予知保全システムを導入しました。

特に大型サーボプレス機に焦点を絞り、Azure Machine Learningを活用して劣化部位の特定や残存寿命の計算を行うことで、計画的なメンテナンスが可能となりました。

これにより、部品交換頻度を最適化し、トヨタ自動車などの大手顧客に対して計画的保守とコスト削減を実現しました。今後は中小型機種や他の部品に対する拡大も予定されています。

参考記事

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Turing:AI画像生成でデザイン工程を効率化、開発期間を大幅短縮

turing

Turing社は、AI「Stable Diffusion」を活用して膨大なデザイン案を生成し、これを基にコンセプトカーのデザインを打ち出しました。

株式会社日南との協力により、複数のキーワードに基づき、AIによる画像生成から3Dプリント、CGレンダリングに至るまでの作業を短期間で実施しました。

AIを駆使したデザインプロセスにより、人間の創意とデジタル技術の融合が実現され、1ヶ月半という短い期間で、コンセプトカーの3DCADデータ、CGレンダリング、走行アニメーション、フルカラー3Dプリントモデルなどの成果を得ることができました。

参考記事

参考サイト

東芝デジタルエンジニアリング:生成AIでシステム解析を効率化しコスト削減

東芝デジタルエンジニアリング

東芝デジタルエンジニアリング株式会社は、生成AIを活用したリバースエンジニアリングサービスを2024年4月から開始しました。

このサービスは、保守が困難なシステムを解析し、プログラム構造を明確にする設計書を生成します。これにより、担当者不在で維持が困難なシステムの安定稼働を支援し、ITエンジニア不足の課題を解決します。生成AIの解析結果を基に、システムの最適化や刷新の提案も行い、ドキュメントの品質向上を図ることもできます。

この新サービスは、システムの複雑化やエンジニアの高齢化に伴い、今後ますます需要が高まると期待されています。さらに、生成AI技術を活用することで、解析速度の向上や解析精度の向上が図られ、迅速かつ正確なリバースエンジニアリングが可能になります。このサービスの導入により、企業はシステムの維持管理にかかるコストを削減し、より効率的な運用が実現します。

参考サイト

旭鉄工:AI×IoTで作業の見える化、年間4億円のコスト削減を達成

旭鉄工

旭鉄工は改善活動支援ツールiXacsを活用し、作業の見える化を実現しました。

これにより、工場での無駄を削減し、サイクルを大幅に短縮することができました。2015年度比で年間約4億円の労務費削減を達成し、電力消費量も2013年度比で26%削減しました。この取り組みにより、旭鉄工は経営価値を高める成果を挙げています。

参考記事

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ニュートラル:AI需要予測ツールで生産計画最適化と業務効率化を実現

ニュートラル

ニュートラル株式会社が開発したAIツール「NTech Predict」は、データサイエンティストがいない企業でも高度な予測分析を実現できる完全なノーコードツールです。

このツールを用いることで、製造業者は正確な需要予測を行い、生産計画や在庫管理を大幅に改善することができます。適切な生産量の調整により、余剰在庫のリスクを軽減し、サプライチェーン全体の効率性を向上させることが可能です。

参考記事

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SHING:AIオーダー枕で顧客満足度向上と製品品質向上を実現

SHING

SHINGは、AIを導入したオーダー枕を開発し、個々の体型や好みに合わせた最適な枕を提案できるようにしました。AIが素材の選択肢を拡充し、体圧分散の必要性に応じて最適な枕を選びます。

これにより、睡眠時の首や肩の痛みを軽減し、気温や季節に応じた素材選択で快適な睡眠環境になります。

さらに、購入後の調整サービスや公式LINEでのサポートにより、顧客満足度の向上が期待されています。

参考記事

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JFEスチール:AI画像認識で製鉄所の安全性向上と事故防止を実現

JFEスチール株式会社

JFEスチールは、AIによる画像認識技術を活用し、製鉄所における人物検知システムを導入しました。

このシステムは、立ち入り禁止エリアの正確な認識と作業者の進入を検知し、異常を検知すると警報を発し、自動でラインを停止させることで作業者の安全をサポートします。

知多製造所での有効性確認を経て、2019年より全社展開を予定し、新たな安全管理の基準として事故防止と安全意識の向上につながっています。

参考記事

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富士通:AI文字認識で文書管理を効率化、認識率99.9%を達成

富士通

富士通はAzure Form Recognizerを導入し、紙の文書管理におけるスキャニングの精度と信頼性を向上させました。Azure Form RecognizerはMicrosoft Azure上のAIサービスで、OCR(光学式文字認識)とICR(インテリジェント文字認識)を活用し、高精度な文字抽出が可能です。この技術により、EdgeXperienceはユーザーに応じた柔軟な文書管理ソリューションとして機能強化されました。

導入後、富士通は文字認識率99.9%を達成し、画像補正とOCR技術の組み合わせにより手書き文字でも高い認識率を実現しました。これにより、医療業界などでの実用性が高まり、患者ケアに集中できる環境になりました。

参考記事

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東レ:AI樹脂データベースで開発スピード向上とコスト削減を実現

東レ

東レ株式会社は、AIを活用した樹脂データベース「DXサービス」を2022年度下期から開始しました。このサービスはマテリアルズ・インフォマティクス(MI)技術を使用し、樹脂材料の最適な配合処方を予測します。顧客はシステム上で樹脂材料の特性を即時に検索でき、開発スピードの向上やコスト削減に繋がります。さらに、リサイクル性やCO₂排出量などの環境データも提供予定です。

東レは、MI技術を用いることで膨大な樹脂材料のデータをAIが解析し、顧客の求める特性に合致する材料を迅速に調べることができます。
このサービスにより、製品開発のリードタイムが短縮されるだけでなく、環境負荷の低減も図れます。東レは、これまで蓄積してきた樹脂材料に関するデータとAI技術を融合させることで、革新的なソリューションを提供し、顧客の製品開発を支援します。

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味の素:AI食材提案システムで健康寿命延伸と社会課題解決に貢献

味の素
味の素

味の素株式会社は、「未来創造プロジェクト」を通じて、AI技術を活用し、食と健康の分野で社会的課題の解決に取り組んでいます。このプロジェクトでは、持続可能な社会の実現を目指し、先進的な研究開発とオープンイノベーションを推進しています。

その中で、AIによるデータ解析を活用し、食材の栄養価や環境負荷を評価し、最適な食材の組み合わせを提案するシステムを開発しています。また、健康寿命の延伸を目的とした製品開発にもAIを活用し、個々の健康状態に最適な栄養素を提供することを目指しています。

さらに、AIを活用した地域社会との共生を図る活動も展開しており、地域の食文化や健康課題に応じたソリューションを提供しています。これにより、地域の健康増進と食文化の継承を支援しています。

参考サイト

伊藤園:生成AIタレントでCM制作を効率化しマーケティング強化

伊藤園

伊藤園は、生成AIを活用したTV-CM「お~いお茶 カテキン緑茶」を作成しました。

このCM「食事の脂肪をスルー」では、AIタレントが製品の機能性を説明します。昨年の「未来を変えるのは、今!」篇に続き、今回もAI生成タレントが現在と未来の自分を演じ、特定保健用食品としての効果を視聴者に伝えます。

また、生成AIを利用した新パッケージデザインも採用し、製品の価値を高めています。

参考サイト

豊田合成:AI画像解析でトラック積載率向上、CO₂排出量140トン削減

豊田合成

豊田合成株式会社は、AIを活用してトラックの積載率を向上させ、物流時のCO₂排出量を低減するシステムを開発しました。

このシステムは、愛知県みよし物流センターで運用を開始し、年間で約4,400便の運行本数を削減し、140トンのCO₂削減を見込んでいます。AIによる画像解析を用いてトラックの貨物量を自動算出し、積載率の低い路線を特定することで、効率的な物流計画を実現します。また、これにより運送コストの削減と持続可能な物流の推進が期待されています。

参考

ダイキン工業:AI異常予兆検出でPDCAサイクル1年以上短縮し業務効率化

ダイキン

ダイキン工業株式会社と株式会社JDSCは、空調機器のIoTデータを用いた不具合監視と運転異常予兆検出AIを共同開発しました。

試験運用の結果、AIが不具合の予兆を検出し、製品対応・改善のPDCAサイクルを1年以上短縮することに成功しました。両社はこの取り組みを通じて、業務効率化と製品改善を推進し、空調バリューチェーン全体のDXを加速させる計画です。

参考サイト

AGC:AI Q&Aシステムで技術継承を効率化し知識共有を促進

AGC

AGC株式会社と株式会社FRONTEOは、AI Q&Aシステム「匠KIBIT」を共同で開発しました。

このシステムは、自然言語解析AIエンジンKIBIT®を活用し、ガラス製造に関する技術的な知見を簡単に引き出すことができます。これにより、技術的な質問に対し、迅速かつ正確に回答し、技能の共有と伝承を支援します。

国内のガラス製造拠点でトライアルを行い、今後は世界中の拠点に展開を予定しています。
参考記事

ヤマハ:AI車室音響最適化技術で顧客体験向上と製品品質向上を実現

ヤマハ株式会社は、AIを活用した車室音響の最適化技術「Music:AI®」を開発しました。この技術はハイエンドアンプに搭載され、2025年に市場投入予定です。

ヤマハ

「Music:AI®」は、「for Cabin」「for Music」「for Person」の3つの技術で構成され、車種ごとの音響特性に適応し、楽曲ごとに最適な音響パラメータを提供し、個人の好みに合わせた音響調整を行います。これにより、車内の音楽体験を大幅に向上させることができます。

詳細については、こちらをご覧ください。

ホンダ:協調AI搭載マイクロモビリティで移動の効率化と安全性向上

ホンダ

ホンダ株式会社は、協調人工知能「Honda CI」を搭載したマイクロモビリティの技術実証実験を茨城県常総市で2024年2月から開始しました。

この実証実験では、自動走行する搭乗型マイクロモビリティ「CiKoMa」や、先導・追従機能を持つ「WaPOCHI」を来場者に体験してもらいました。

これにより、ラストワンマイルの移動手段としての有用性が検証され、近い未来の実装を目指しています。

参考サイト

キヤノンメディカルシステムズ:AI搭載MRIで診断精度向上と検査時間短縮

キャノンメディカルシステムズ

キヤノンメディカルシステムズ株式会社は、AI技術を搭載した最新のMRI装置「Vantage Galan 3T / Focus XG Edition」を導入しました。

この装置はディープラーニング応用画像再構成技術「AiCE」を採用しており、短時間で高精細な画像を提供します。これにより、患者の負担を軽減しつつ、診断の精度と効率を向上させることが可能です。さらに、低ノイズでクリアな画像を提供し、医師の診断を支援します。

参考サイト

日清食品:AI活用で完全栄養食を開発し健康増進と製品品質向上

日清食品

日清食品株式会社は、株式会社Preferred Networks(PFN)と共同で「完全栄養食」の進化を目指し、AI技術を活用した「食と健康状態の解析モデル」の確立に向けた研究を本格的に開始しました。

この研究では、最新の分子栄養学に基づき、「栄養素」と「健康状態」の関係を科学的に分析し、完全栄養食のレシピ開発やパーソナライズ化を目指します。これにより、個々の健康状態に最適な栄養を提供し、健康維持や改善に寄与することが期待されています。

参考記事

ニコン:AI眼底診断プログラムで診断精度向上と早期発見を促進

ニコン
「DeepEyeVision for RetinaStation」の画面イメージ

ニコン株式会社とDeepEyeVision株式会社は、AIを用いた眼底カメラ用プログラム「DeepEyeVision for RetinaStation」を共同開発しました。

このプログラムは、ディープラーニング技術を活用し、健常眼との差異を色表示する日本初の技術です。これにより、医師が重点的に診察すべき関心領域を示唆し、迅速な診断を支援します。さらに、この技術は医療現場での診断精度を向上させ、早期発見と治療の改善に貢献することが期待されています。今後、この技術は日本眼科学会総会で展示される予定です。

ニコン

東京エレクトロン デバイス:AI異常検知で設備保全を効率化しコスト削減

TED
東京エレクトロン デバイス

東京エレクトロン デバイス株式会社(TED)は、製造設備の異常検知と故障予測を実現するため、AI技術を用いた新たな異常検知モデルを自動生成するシステムを開発しました。

この技術は、正常時の設備データから多様な異常データを生成し、最適な異常検知モデルを自動で作成できます。これにより、異常データの収集時間がゼロとなり、異常検知モデルの最適化作業時間を大幅に短縮できます。このシステムは製造業におけるメンテナンス効率の向上とコスト削減に繋がります。

参考サイト

ファナック:AI良否判定機能で予防保全と品質向上を実現

ファナック

ファナック株式会社は、株式会社Preferred Networks(PFN)と共同で、機械学習および深層学習を活用した新たなAI機能を開発しました。

この機能には、AIサーボモニタとAI良否判定機能が含まれています。AIサーボモニタは、工作機械の送り軸や主軸の異常を深層学習で検出し、故障前にメンテナンスを可能にします。AI良否判定機能は、ロボットが機械学習を用いて対象物の良否を判定し、生産工程の効率を向上させます。これにより、予防保全と品質管理が強化され、生産性が向上します。

参考サイト

サントリー食品インターナショナル:AI段ボール破損判定で物流効率化と食品ロス削減

サントリー

サントリー食品インターナショナル株式会社、キリンビバレッジ株式会社、コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社、株式会社セブン-イレブン・ジャパン、富士通株式会社の5社は、AIを活用して商品外装ダンボールの破損レベル判定を統一化する共同実証実験を開始しました。

この取り組みは、食品ロス削減や物流課題の改善を目的としており、納品可否の判断基準をAIで客観的に行うことで、効率的な物流を実現します。

また、このプロジェクトにより、破損による商品の廃棄を減少させ、環境負荷の低減にも貢献することを目指しています。

参考サイト

日本ハム:スマート養豚AIで生産性向上と飼育コスト削減を実現

日本ハム

日本ハム株式会社は、NTTデータグループと共同で「スマート養豚プロジェクト」を推進しています。このプロジェクトでは、AIとIoT技術を活用して養豚産業の課題解決を目指しています。

具体的には、AIが豚の飼育管理を支援し、豚舎環境や豚の行動データを収集・分析して高度できめ細やかな管理を実現します。これにより、労働生産性の向上や環境負荷の軽減、持続可能な養豚を目指します。

プロジェクトの目標は、豚の健康管理の向上や飼育コストの削減と環境への負荷軽減です。AIによるデータ分析を通じて、異常を早期に検知し、迅速な対応が可能となることで、豚の健康状態を維持し、最適な飼育環境を獲得できます。

また、スマート養豚技術を活用することで、飼育プロセス全体の効率化が図られ、養豚業界全体の競争力向上にもつながることが期待されています。

日本ハム

シャープ:エッジAI技術で家電の利便性向上と顧客体験向上

シャープ
シャープ

シャープ株式会社は、エッジAI技術「CE-LLM(Communication Edge-LLM)」を開発し、人に寄り添う家電の会話インターフェースを実現しました。この技術は、エッジデバイス内のローカルAIとクラウドAIを切り替えて最適な応答を提供します。AIパートナーやAIアバターがスムーズな会話を通じて、家電の操作やスケジュール管理、買い物サポートなどを行います。これにより、利用者は自然な会話でさまざまなサービスを利用できます。

シャープの「CE-LLM」は、家庭内のさまざまな家電と連携し、利用者の生活をより便利で快適にすることを目指しています。例えば、冷蔵庫やエアコン、洗濯機などの家電製品が利用者の指示を理解し、自動で最適な動作を行います。また、スケジュール管理やリマインダー、買い物リストの作成など、日常生活の様々なシーンで役立つ機能を提供します。

参考サイト

キューピー:AI原料検査装置で検査自動化と生産効率化を実現

キューピー

キユーピー株式会社は、AIを活用した原料検査装置を導入し、惣菜の原料検査工程の自動化と効率化を実現しました。

ディープラーニング技術を用いて良品のパターンを学習させ、いちょう切りニンジンの検査を高精度に行うことができます。この装置により、作業者の負担を軽減し、生産効率を向上させることができます。今後、キユーピーはこの技術をグループ内で展開するだけでなく、他社への提供も検討しています。

参考サイト

製造業でAIを活用できる業務とは

AI活用事例を紹介したところで、ここからは具体的にどのような業務でAIを活用できるのか、業務別に解説します。

1. 生産管理での活用

需要予測
AIは過去の販売データや市場動向を分析し、将来の需要を高精度に予測します。これにより、適切な生産計画の立案や在庫の最適化が可能となり、機会損失や余剰在庫を削減できます。

生産計画の最適化
AIが生産ラインの稼働状況や資材の在庫状況をリアルタイムで分析し、最適な生産スケジュールを自動生成します。これにより、生産効率の向上とリードタイムの短縮が実現します。

2. 品質管理での活用

画像認識による検査自動化
AIによる画像認識技術を活用することで、製品の外観検査を自動化できます。人の目では見逃しがちな微細な欠陥も高精度に検出し、不良品の流出を防ぎます。

異常検知
生産データをAIが常時監視し、通常とは異なるパターンを検知することで、品質異常を早期に発見できます。これにより、大量の不良品発生を未然に防ぐことが可能です。

3. 設備保全での活用

予知保全
センサーデータをAIが解析し、設備の故障を事前に予測します。計画的なメンテナンスが可能となり、突発的な設備停止による生産ロスを削減できます。

稼働率の最適化
AIが設備の稼働データを分析し、最適な保守タイミングや稼働パターンを提案します。これにより、設備の寿命延長と稼働率の向上が実現します。

4. 技術継承での活用

暗黙知の形式知化
熟練技術者のノウハウや経験をAIが学習し、データベース化することで、技術の継承を支援します。人材不足や高齢化が進む中、貴重な技術を次世代に引き継ぐことができます。

作業支援システム
AIが熟練者の判断基準を学習し、若手作業者に最適な作業手順や判断をリアルタイムでアドバイスします。これにより、教育期間の短縮と品質の均一化が可能となります。

製造業でAIを活用するメリット

製造業において、AIの活用は生産性の向上やコスト削減に大きな可能性をもたらしています。

AIを取り入れることで、高精度な需要予測や品質検査の自動化を実現できたり、設備の予知保全により突発的な故障を防止できたりすることで、経営効率を向上させることができます。また、業務の自動化や技術継承の促進により、人材不足の解消と競争力の強化も期待されます。

製造業でAIを活用することで、主に以下の3つのメリットがあります。

生産効率の向上

メリット 期待効果
リアルタイムデータ分析 ボトルネックの迅速な特定と対策実施
生産計画の最適化 リードタイムの短縮と稼働率の向上
需要予測の高精度化 適切な生産量の調整と在庫最適化

品質管理の強化

メリット 期待効果
検査の自動化 人的ミスの削減と検査精度の向上
異常の早期検知 不良品の流出防止と品質の安定化
24時間監視体制 夜間や休日も含めた品質保証

コスト削減

メリット 期待効果
予知保全の実現 突発的な設備故障による損失の防止
在庫の最適化 余剰在庫や機会損失の削減
人件費の適正化 自動化による作業効率の向上

以下で、各メリットについて詳しく解説します。

メリット1. 生産効率の向上

生産効率の向上は、製造業でのAI活用における最も重要なメリットの一つです。AIを活用することで、リアルタイムでのデータ分析が可能になり、生産計画の最適化や需要予測の高精度化を実現することで、生産性を大幅に高めることができます。

リアルタイムデータ分析

AIが生産ラインのデータをリアルタイムで分析することで、ボトルネックや非効率な工程を即座に特定できます。これにより、迅速な改善策の実施が可能となり、生産効率が向上します。

生産計画の最適化

AIによる需要予測と生産能力の分析により、最適な生産計画を自動生成できます。リードタイムの短縮や設備稼働率の向上が実現し、より効率的な生産体制を構築できます。

需要予測の高精度化

過去の販売データや市場動向をAIが分析し、高精度な需要予測を提供します。これにより、適切な生産量の調整が可能となり、在庫の最適化と機会損失の削減が実現します。

メリット2. 品質管理の強化

製造業でAIを導入することは、品質管理の強化においても大きなメリットがあります。AIによる画像認識技術や異常検知システムを活用することで、検査業務の自動化や品質の安定化を実現し、高品質な製品を安定的に供給できる環境を整備できます。

検査の自動化

画像認識AIを活用することで、製品の外観検査を自動化できます。人の目では見逃しやすい微細な欠陥も高精度に検出し、検査の効率化と精度向上を両立できます。

異常の早期検知

生産データをAIが常時監視し、通常とは異なるパターンを検知することで、品質異常を早期に発見できます。大量の不良品発生を未然に防ぎ、品質の安定化に貢献します。

24時間監視体制

AIによる自動監視により、人が対応できない夜間や休日も含めた24時間体制での品質管理が可能になります。これにより、常に一定の品質を保証できる体制が構築できます。

メリット3. コスト削減

コスト削減は、製造業経営における重要な経営課題です。AI技術を導入することで、予知保全による突発的な設備故障の防止から在庫の最適化、人件費の適正化まで、多角的なコスト削減が実現できます。

予知保全の実現

AIがセンサーデータを解析し、設備の故障を事前に予測することで、計画的なメンテナンスが可能になります。突発的な設備停止による生産ロスや緊急修理コストを削減できます。

在庫の最適化

AIによる高精度な需要予測により、適切な在庫水準を維持できます。余剰在庫による保管コストや廃棄ロス、欠品による機会損失を最小限に抑えることができます。

人件費の適正化

業務の自動化により、人手が必要な作業が削減され、人件費の最適化が可能となります。スタッフはより付加価値の高い業務に専念でき、生産性の向上にも繋がります。

製造業でAIを導入する際の課題と対策

AIの導入は、製造業に多くのメリットをもたらす一方で、効果的に活用するためにはいくつかの課題も克服する必要があります。初期コストの負担、データ品質の確保、人材育成、既存システムとの連携など、AIの導入には事前に解決すべきポイントが多く存在します。

課題 概要 対策
初期コストの負担 AI導入には多額の初期投資が必要であり、中小企業にとっては大きな負担となる スモールスタートでの導入や補助金の活用、クラウド型AIサービスの利用により初期投資を抑える
データ品質の確保 AIの性能は学習データの質に大きく依存し、不適切なデータでは期待した効果が得られない データ収集・管理体制の整備、データクレンジングの実施、品質基準の明確化
人材育成と組織体制 AI技術を理解し活用できる人材が不足しており、組織全体での理解も必要 社内教育プログラムの実施、外部専門家の活用、段階的な導入による社内ノウハウの蓄積
既存システムとの連携 AIと既存の生産管理システムや設備をスムーズに連携させる必要がある システム連携の事前設計、API活用による柔軟な接続、段階的な統合の実施

AI導入により、製造業では生産効率の向上や品質管理の強化、コスト削減が可能となります。各業務でのAI活用による自動化や最適化は、企業の競争力を高め、持続的な成長につながる重要な施策です。


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Microsoft環境でのAI業務自動化・AIエージェント活用の完全ガイドです。Azure OpenAI、AI Agent Hub、n8nを活用した業務効率化の実践方法を詳しく解説します。

まとめ

AIは、私たちの生活をはじめ、製造業においても革新的な変化をもたらしつつあります。

今回ご紹介したように、生産効率の向上、品質管理の強化、コスト削減など、多くの利点がある一方で、初期コストやデータ品質、人材育成などの課題も存在します。
これらの課題を克服するためには、AI技術の導入を段階的に進めるとともに、人間とAIの協調を重視したアプローチが必要となってくるでしょう。

今後もAIの進化とともに、製造業の生産性がさらに向上していくことが期待されています。今後の進歩も要チェックです。

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監修者
坂本 将磨

坂本 将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

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