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Azure AI Foundry(旧AI Studio)とは?機能や使い方を徹底解説!

この記事のポイント

  • 「Azure AI Studio」から「Azure AI Foundry」を経て、最新の統合AI基盤へと進化
  • OpenAI、Meta、Mistralなど11,000以上の最新AIモデルを選択・試行できるモデルカタログを提供
  • AIエージェント開発を支援する「Foundry Agent Service」により、自律型AIの構築が可能
  • 「Prompt Flow」によるビジュアルな開発と、高度な安全性評価(AI Evaluation)を統合
  • エンタープライズ級のガバナンスを備え、チームでの共同開発(プロジェクト管理)に最適
坂本 将磨

監修者プロフィール

坂本 将磨

XでフォローフォローするMicrosoftMVP

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。

Azure AI Foundry(旧称:Azure AI Studio)は、生成AIアプリケーションやAIエージェントの開発・評価・デプロイを加速させるための統合プラットフォームです。2026年現在は「Microsoft Foundry」ブランドの一部として、AI開発のあらゆる工程を一つの場所で完結させます。

本記事では、1万種類を超える最新モデルカタログやAIエージェント開発、LLMOpsの重要性を踏まえ、仕組み、メリット、最新の使い方を初心者の方にも分かりやすく解説します。

Azure AI Foundryとは

生成AIの普及により、私たちは数多くのモデルやプロンプト、データを組み合わせてアプリを作る必要に迫られています。しかし、「どのモデルが良いか」「安全性は大丈夫か」という管理コストが課題となっています。

Azure AI Foundry(アジュール・エーアイ・ファウンドリ) は、こうした生成AI開発の複雑さを解消し、一気通貫で効率化するための統合開発プラットフォームです。2026年1月より**「Microsoft Foundry」**ブランドとしての立ち位置を強め、単なる開発ツールを超えた「AI運用の司令塔」へと進化しました。

かつて「Azure AI Studio」と呼ばれていたこの場所は、現在ではエンジニアだけでなく、ビジネスサイドの担当者も共同でAIアプリケーションを磨き上げる拠点となっています。

コンセプト:AIファクトリー(AIの工場)

Foundryの役割は、AIを「作る」だけでなく、品質を「整え」、安全に「届ける」ことにあります。

  • 統合ポータル: ai.azure.com という専用サイトから、Azure OpenAIやAI Search、各種モデルを一元管理。
  • ハブとプロジェクト: 全社共通の設定(ハブ)をベースに、個別の開発環境(プロジェクト)を切り出すことで、セキュリティと柔軟性を両立。
  • 最新モデルへの即時アクセス: OpenAIの最新モデル(GPT-5.x等)はもちろん、世界中のオープンソースモデルを数クリックで利用開始。

Azure AI Foundryアイコン
Azure AI Foundry (旧AI Studio) のイメージ

公式情報として、最新のポータル体験は以下のサイトからアクセスできます。
➡️Azure AI Foundry ホーム - Microsoft公式

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2026年最新:AI Foundryの3つの中核機能

AI開発の最前線で使われている、Foundryならではの強力なツール群です。

1. 圧倒的なモデルカタログ(11,000種以上)

もはやモデルはOpenAIだけではありません。

  • 多様なラインナップ: MetaのLlama 3.3、Mistral Large 3、Googleのモデル、そしてMicrosoft独自の「Phi-3/4」など、1万を超えるモデルから用途(精度重視か、コスト重視か)に合わせて選択できます。
  • Models as a Service (MaaS): サーバーを立てることなく、APIを呼び出すだけでこれらのモデルを利用できるため、インフラ管理の手間がありません。

2. Prompt Flow(プロンプトのコード化)

「プロンプトエンジニアリング」を職人芸から、再利用可能な「プログラム」へと変えます。

  • ビジュアル開発: 処理の流れをフローチャート形式で記述。AIの応答を別のAIで評価させるといった複雑なパイプラインも容易に組めます。
  • チーム共同編集: バージョン管理機能により、誰がいつプロンプトを直したかを追跡可能です。

3. LLMOpsとAI Evaluation(評価と監視)

AIアプリを「作りっぱなし」にさせないための運用(LLMOps)機能です。

  • 安全性評価: AIがハルシネーション(嘘)をついていないか、不適切な発言をしていないかを、テストデータを用いて自動でスコア化します。
  • リアルタイム監視: 本番環境でのトークン消費量やエラー率を監視し、コストの跳ね上がりや性能低下を未然に防ぎます。

次世代の主役:AIエージェント開発

2026年、Foundryの最も注目すべきアップデートは「AIエージェント」への対応です。

  • Foundry Agent Service: 単に質問に答えるだけでなく、業務システム(ERPやカレンダー等)と連携して「出張の手配をする」「在庫を確認して発注する」といったアクションを自律的に行うAIエージェントを構築できます。
  • エージェント用メモリ: ユーザーとの過去の対話や好みを記憶し、個別のビジネス文脈に沿ったパーソナライズされた対応が可能になりました。

Azure AI Foundryを利用するメリット

なぜ、個別のAPIではなくFoundryという「箱」で開発すべきなのでしょうか。

  • 開発スピードの劇的な向上
    モデルの比較、データの接続、プロンプトの調整、評価までが1画面で完結するため、プロトタイプ作成から本番デプロイまでの時間が従来の半分以下に短縮されます。

  • エンタープライズ級のガバナンス
    「誰がどのモデルを使い、いくらコストをかけたか」を管理者レベルで完全に把握できます。また、Entra ID(旧Azure AD)との統合により、機密データへのアクセス権限を厳格にコントロール可能です。

  • 将来のモデル変更への耐性
    特定のモデルに依存せず、Foundryの共通インターフェースを使うことで、将来より高性能な新モデルが登場した際にもスムーズに乗り換えることができます。

料金体系とコスト管理(2026年最新版)

Azure AI Foundry自体の利用は基本無料ですが、その中で使う「モデル」や「周辺リソース」に対して課金されます。仕様や利用範囲は公式ドキュメント(Azure AI Foundry のドキュメント - Microsoft Learn)を基準に確認すると整理しやすくなります。

料金体系の構成要素

料金は大きく分けて「Foundryの利用」「モデル推論」「周辺サービス」の3つで構成されます。

  • Foundryの利用(ポータル/設計)
    探索や設計自体は無料で利用できます。

  • モデル推論(トークン課金など)
    Foundryからモデルを呼び出す場合、モデルごとの単価(入力/出力トークンなど)に応じて課金されます。

  • 周辺サービス(必要時)
    検索、ストレージ、監視、評価などを組み合わせる場合は、それぞれのサービス料金も合算して見積もります。

価格例(2026年2月時点:Japan Eastリージョン想定)

以下は、Foundryで利用される代表的な課金の出方を把握するための例です。モデルの単価はAzure公式の価格ページ(Azure OpenAI Service の価格 | Microsoft Azure)で確認できます。

項目 単位あたりの価格 補足
Foundry ポータル利用 $0 探索や設計は無料
GPT-5-mini(入力) $0.25 / 100万トークン グローバル、入力の例
GPT-5-mini(出力) $2.00 / 100万トークン グローバル、出力の例

※価格は2026年2月時点、リージョン:Japan East、通貨:USDの参考値です。

実務では、推論コスト(入力/出力トークン)が最も増えやすいため、プロンプト設計と出力長の上限設計でコストをコントロールします。さらに、検索や評価を組み合わせる場合は、どの処理をどの頻度で回すかを前提に置くと、見積もりと実績の差が出にくくなります。


運用上の注意点と制限

  • クォータ(割り当て)の管理: プロジェクトごとに利用できるトークン数に上限があります。大規模なリリースの前には、ハブの設定からクォータの再配分が必要です。
  • リージョン間の接続: 特定の高度なモデルは米国のリージョンにしかない場合があります。日本のデータ(AI Search等)と連携させる際、ネットワーク遅延やデータの移動経路に関するコンプライアンス確認が推奨されます。
  • プレビュー版の扱い: 最新のエージェント機能などは「パブリックプレビュー」として提供されることが多く、SLA(可用性保証)の対象外となる場合があるため、本番投入時期の見極めが重要です。

参考(公式)

AI駆動開発


【無料DL】AI業務自動化ガイド(220P)

AI業務自動化ガイド

Microsoft環境でのAI活用を徹底解説

Microsoft環境でのAI業務自動化・AIエージェント活用の完全ガイドです。Azure OpenAI、AI Agent Hub、n8nを活用した業務効率化の実践方法を詳しく解説します。

まとめ

Azure AI Foundry(およびMicrosoft Foundry)は、生成AIという荒波を乗りこなすための「最強の造船所」です。

2026年、AI開発は「いかに優れたコードを書くか」から「いかに優れたモデルとプロンプトを統合し、評価し続けるか」というステージに移りました。Foundryを使いこなすことは、最新のAI技術を安全かつ迅速にビジネス価値へと変換できる、唯一の確実な道です。

まずは ai.azure.com にサインインし、モデルカタログから気になるモデルを一つ選んで「プレイグラウンド」で対話を始めてみてください。あなたのアイデアが、次世代のAIエージェントとして命を宿す瞬間が、そこから始まります。

監修者
坂本 将磨

坂本 将磨

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。

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