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デジタルガバナンスとは?DXにおける重要性・ガバナンスコードの内容をわかりやすく解説

この記事のポイント

  • デジタルガバナンスとはデジタル技術の利用に関する決まり事や管理の枠組みであり、DX推進のブレーキ役を担う
  • DXではアクセル(推進)とブレーキ(リスクマネジメント)のバランスが成功の鍵となる
  • デジタルガバナンスコード2.0は経営者に求められるDX対応をまとめた指針として2022年に改訂された
  • 部門を跨いだコミュニケーション・情報開示・サイバーセキュリティ体制の構築が重要な取り組みとなる
坂本 将磨

監修者プロフィール

坂本 将磨

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Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の成功には、推進力だけでなくリスクを管理する「デジタルガバナンス」の理解が欠かせません。本記事では、デジタルガバナンスの定義や必要性、デジタルガバナンスコードの内容、そして経営者が取り組むべき具体的な対応について解説します。

デジタルガバナンスとは

デジタルガバナンスとは

デジタルガバナンスとは、デジタル技術の利用に関する決まり事や管理の枠組みを指します。企業がデジタル技術を効果的かつ安全に導入するために必要なガイドラインや規範を定めることで、持続可能なDXを実現します。

DXにおいてはアクセル(推進に向けた積極的な行動)とブレーキ(リスクマネジメント)のバランスが非常に重要です。以下の表で両者の関係を整理しています。

役割 内容 リスク
アクセル(推進) 新技術の積極的な導入、ビジネス変革の推進 重視しすぎるとリスク管理やレビューが疎かになる
ブレーキ(ガバナンス) リスクマネジメント、セキュリティ対策、管理体制の整備 強化しすぎるとDX推進力が低下し変化への対応が遅れる

デジタルガバナンスはリスクマネジメントの一環であり、ブレーキ部分にあたります。アクセルとブレーキの両方を適切に機能させることが、DX成功の鍵です。

デジタルガバナンスコードとは

デジタルガバナンスコードとは

デジタルガバナンスコードは、Society5.0に向けて企業のDXに関する自主的取組を促すため、デジタル技術による社会変革を踏まえた経営ビジョンの策定・公表といった経営者に求められる対応をまとめたものです。2020年に策定され、2022年には改訂版としてデジタルガバナンス・コード2.0が取りまとめられました。

本記事ではデジタルガバナンスコードの内容を参考に、経営者が取り組むべき対応を解説します。

ガバナンスコードの内容

ガバナンスコードの内容

デジタルガバナンスコードの柱立てのなかで、ガバナンスシステムについての記載があります。ここではその内容をもとに、デジタルガバナンスのために行うべきことを整理します。

ガバナンスシステムの基本事項

ガバナンスコードでは、ガバナンスシステムの基本事項として以下の趣旨が示されています。

経営者は事業部門やITシステム部門と協力し、デジタル技術に係る動向や自社のITシステムの現状を踏まえた課題を把握・分析して戦略の見直しに反映していくべきとされています。また、事業実施の前提となるサイバーセキュリティリスクに対しても適切に対応を行うことが求められています。

ガバナンスシステムの認定基準

DXの認定基準として、以下の3つが挙げられています。

  • 経営ビジョンの発信
    経営ビジョンやデジタル技術を活用する戦略について、経営者が自ら対外的にメッセージの発信を行っていること

  • 課題把握の実施
    経営者のリーダーシップの下で、デジタル技術に係る動向や自社のITシステムの現状を踏まえた課題の把握を行っていること

  • サイバーセキュリティ対策の推進
    戦略の実施の前提となるサイバーセキュリティ対策を推進していること

これらを達成するために、経営者は自身の言葉でビジョンの実現を社内外のステークホルダーに発信しコミットすることが求められます。さらに、経営・事業レベルの戦略の進捗や成果を即座に把握できる体制を整え、必要に応じてデジタル戦略や施策の軌道修正を迅速に実行できることも重要です。

加えて、企業レベルのリスク管理と整合したデジタル・セキュリティ対策、個人情報保護対策、システム障害対策が組織・規範・技術の全方位的なアプローチで実施されることも求められます。

具体的な取り組み例

デジタルガバナンスコードでは、以下のような取り組み例が示されています。

  • 経営トップが経営方針・経営計画やメディア等でDX推進についてのメッセージを発信している
  • 経営トップとDX推進部署の責任者(CDO・CTO・CIO・CDXO等)が定期的にコミュニケーションを取っている
  • 経営トップが事業部門やITシステム部門等と協力しながら、デジタル技術に係る動向や自社のITシステムの課題を把握・分析し、戦略の見直しに反映している
  • DX推進に関して、取締役会・経営会議で報告・議論されている
  • 経営者がサイバーセキュリティリスクを経営リスクとして認識し、CISO等の責任者を任命するなど管理体制を構築している
  • サイバーセキュリティリスクに対応するための計画を策定し、防御のための仕組み・体制を構築している
  • 情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)の取得を会社として奨励している
  • サイバーセキュリティの取り組みを前提としたリスク情報の開示を行っている

これらの取り組み例から、部門を跨いだコミュニケーションと社内外への情報開示が重要であることがわかります。また、サイバーセキュリティに関する体制の構築も効果的な取り組みです。

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まとめ

本記事では、DXにおけるデジタルガバナンスの重要性とデジタルガバナンスコードの内容について解説しました。

  • デジタルガバナンスはDX推進における「ブレーキ」として、リスクマネジメントと管理体制の整備を担う
  • DXの成功にはアクセル(推進)とブレーキ(ガバナンス)のバランスが不可欠である
  • デジタルガバナンスコード2.0では経営者に対してビジョンの発信・課題把握・セキュリティ対策の3つが認定基準として示されている
  • 部門間コミュニケーションの強化とサイバーセキュリティ体制の構築が、実践的な取り組みの柱となる

DXを積極的に推進するだけでなくデジタルガバナンスにも目を向け、アクセルとブレーキのバランスをとりながらDXを進めていきましょう。

監修者
坂本 将磨

坂本 将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

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