この記事のポイント
S/4HANAの拡張戦略「Keep the Core Clean」の中核。Side-by-Side拡張でアドオン課題を解決し、バージョンアップコストを削減する最優先の技術基盤
アプリケーション開発・プロセス自動化・統合・データ分析・AIの5機能領域を単一プラットフォームで提供。2026年にはJoule Agent Builder GA、MCP対応、ABAP Environment 2602が実装済み
料金体系はBTPEA(従量課金)が主流。Pay-As-You-GoやFree Tierで小規模検証からスタートし、多くのサービスで本番環境へ移行可能
TOPPANホールディングスが生産性2倍、Uniperがリモートワーク申請処理の生産性70%向上を達成した実績あり

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。
SAP BTP(Business Technology Platform)は、SAPおよび非SAPのアプリケーションを横断して統合・拡張・自動化・AI活用を実現するマルチクラウドのテクノロジープラットフォームです。
「S/4HANAのアドオンが膨大でバージョンアップに踏み切れない」「部門ごとにシステムがバラバラでデータを横断分析できない」——SAP BTPはこうした課題を解決するKeep the Core Clean戦略の中核です。
本記事では、SAP BTPの基本概念から5つの主要機能、BTPEA/CPEA料金体系、2026年最新のJoule Agent BuilderやMCP対応、導入事例まで体系的に解説します。
RISE with SAPによる包括的な導入を検討中の方もあわせてご覧ください。
目次
アプリケーション開発(SAP Build Apps / SAP Build Code)
プロセス自動化(SAP Build Process Automation)
データと分析(SAP Analytics Cloud / SAP Datasphere)
SAP BTPとは

出典:SAP BTP
SAP BTP(Business Technology Platform)は、SAPおよび非SAPのアプリケーションを横断して統合・拡張・自動化・データ&AIを提供するマルチクラウドのテクノロジープラットフォームです。SAP S/4HANAを含む各種業務システムの価値を高めるための技術基盤として位置づけられています。

基本概要
SAP BTPは、アプリケーションの開発、データの分析、システムの連携、AIの活用といった、DXに不可欠なさまざまな機能を「サービス」として提供するマルチクラウド対応の統合プラットフォームです。
PaaS(Platform as a Service)としての性質も持ち合わせており、企業はサーバーなどのインフラを自社で管理する必要がありません。必要な機能を必要なだけ、迅速に利用開始できるのが大きな特徴です。

出典:SAP BTP
SCPからの進化
SAP BTPは以前「SCP(SAP Cloud Platform)」と呼ばれていました(2021年1月に正式にリブランディング)。SCPは主にアプリケーション開発とシステム連携の機能を提供するPaaSでした。
その後、データ分析やAI、業務自動化といった機能が統合され、より包括的なプラットフォームへと進化したのが現在のSAP BTPです。単なる開発基盤から、企業のビジネスプロセス全体を支援するテクノロジー基盤へと役割を拡大しています。
インテリジェントエンタープライズの実現
SAPはデータに基づいたインテリジェントな経営を実現する企業像を「インテリジェントエンタープライズ」と提唱しています。
SAP BTPはこの構想を実現するための技術的な中核を担います。S/4HANAが持つ経営データと、BTPが提供する最新のデジタル技術(AI、分析、自動化など)を組み合わせることで、企業はよりスマートで迅速な意思決定が可能になります。
SAP BTPが重要な理由
SAPが推進する拡張戦略の中核概念「Keep the Core Clean」を理解することが、BTPの価値を捉えるうえで不可欠です。

アドオン開発が抱える課題
これまで多くの企業では、SAP ERPの標準機能でカバーできない業務要件を満たすため、ERPの内部プログラムを直接改修する「アドオン開発」を行ってきました。
しかし、アドオン開発はシステムの構造を複雑化させ、ブラックボックス化する温床となっていました。特にバージョンアップ時には膨大な数のアドオンの検証・修正が必要となり、多大なコストと時間の負担が発生します。SAP S/4HANAへの移行を阻む2027年問題の一因とも言われています。
Side-by-Side拡張によるコアシステムの保全
SAP BTPはこの課題を解決するために「Keep the Core Clean(コアをきれいに保つ)」というアプローチを提唱しています。ERPのコア機能(S/4HANA)への改修は最小限にとどめ、追加機能は外部のプラットフォームであるSAP BTP上で開発するという考え方です。
この開発手法は「Side-by-Side拡張」と呼ばれます。ERP本体と追加機能が疎結合になるため、ERPのバージョンアップが追加機能への影響を最小化し、スムーズに実施できるようになります。
なお、S/4HANA Cloudでは本体側に用意されたAPIや拡張ポイントを利用する「On-Stack拡張(In-App拡張)」という手法もあり、要件に応じて使い分けることが推奨されています。

クリーンコアのレベル定義
SAP TechEd Japan 2025-2026では、クリーンコアを支える4段階の拡張レベルが発表されました。

| レベル | 定義 | 内容 |
|---|---|---|
| A | クラウド開発 | クラウドで開発し、リリース済みAPIを利用する拡張(推奨) |
| B | 安定した拡張ポイント | SAP公式の安定した拡張ポイントを利用する拡張 |
| C | クラシック拡張 | 従来型の拡張ポイントを利用する拡張(非推奨の方向) |
| D | 非クリーンコア | コアを直接改修する拡張(非推奨) |
レベルAの「クラウド開発」には、SAP BTP上でのSide-by-Side拡張と、S/4HANA Cloud上でABAP Cloudと公開済みAPIのみを使用するOn-Stack拡張の両方が含まれます。いずれも「リリース済みAPIだけを利用する」点が共通しており、SAPが最も推奨するアプローチです。BTPはSide-by-Side拡張の有力な実装手段ですが、BTPを導入すれば自動的にレベルAになるわけではなく、公開済みAPIのみを利用することが前提条件です。クリーンコアを維持することで、AI機能を含む最新のイノベーションを最大限に享受できます。
アップグレードの迅速化とTCO削減
「Keep the Core Clean」を実践することで、企業は常に最新のS/4HANAのイノベーションを享受し続けることができます。アップグレードにかかるコストや期間を削減できるため、システムの総所有コスト(TCO)の削減にも貢献します。
S/4HANAへの移行を計画中の企業にとって、BTPの導入はアドオン問題を根本から解決する最優先の施策です。移行と同時にBTPを導入し、公開済みAPIのみを使用するSide-by-Side拡張を採用することで、レベルAのクリーンコア状態からスタートできます。
SAP BTP導入のメリット
SAP BTPを戦略的に活用することで、企業は以下のようなメリットを得られます。

| メリット | 効果 |
|---|---|
| 俊敏性の向上 | ローコード開発と連携テンプレートで新サービスを迅速に市場投入 |
| 安定性と柔軟性の両立 | Keep the Core Cleanにより基幹の安定性を維持しつつ柔軟に拡張 |
| データドリブンな意思決定 | サイロ化データをBTP上で統合・分析し、需要予測や異常検知を実現 |
| 既存IT資産の活用 | SAPだけでなく他社システムもBTPをハブとして連携、段階的DXが可能 |
| AI機能の即時活用 | SAP Business AIの各種AIサービスをプラットフォーム上で直接利用可能 |
ビジネス変化への俊敏性向上
ローコード開発や豊富な連携テンプレートを活用することで、市場や顧客のニーズに応える新しいサービスやアプリケーションを迅速に市場投入できます。従来の開発と比較して開発期間を大幅に短縮でき、競争優位性の確保につながります。
システム運用の柔軟性と安定性の両立
「Keep the Core Clean」により、基幹システムの安定性を維持しながらビジネス要件に応じた柔軟な機能拡張が可能です。新しい機能はBTP側に追加されるため、S/4HANA Cloudへのバージョンアップ時の検証・修正コストが大幅に削減されます。
データドリブンな意思決定の促進
社内外にサイロ化していたデータをBTP上で統合・分析することで、これまで見えなかったインサイト(洞察)を得られます。SAP DatasphereやSAP Analytics Cloudを活用し、需要予測や異常検知といった高度な分析も実現できます。
既存IT資産の価値最大化
SAPシステムだけでなく、他社システムやオンプレミスシステムもBTPをハブとして連携させることで、既存のIT資産を活かしながらDXを推進できます。全システムの更新ではなく段階的にDXを進められるため、投資効率が大幅に向上します。
「いきなりS/4HANAへのフル移行はリスクが高い」と感じている企業こそ、まずBTPで既存ERPとの連携基盤を構築し、段階的にクラウド移行を進めるアプローチが有効です。
SAP BTPの主要機能

参照:SAP BTP
SAP BTPは5つの主要な機能領域で構成されています。以下にそれぞれの概要を紹介します。

アプリケーション開発(SAP Build Apps / SAP Build Code)
プログラミングの専門家でなくても、ドラッグ&ドロップなどの直感的な操作で業務アプリケーションを開発できるローコード/ノーコード開発ツールです。SAP Build Appsは業務担当者向け、SAP Build Codeはプロフェッショナル開発者向けのツールとして位置づけられています。
2026年現在はJouleによるコード自動生成機能も搭載されており、自然言語でUIの要件を記述するだけでSAPUI5のテンプレートコードが生成されます。
プロセス自動化(SAP Build Process Automation)
請求書処理やデータ入力といった定型的な手作業を自動化するRPA機能や、申請・承認などのワークフローを管理する機能を提供します。業務の効率化とヒューマンエラーの削減に貢献します。
SAP Fioriと組み合わせることで、モバイルデバイスからのワークフロー承認も実現でき、承認プロセスの大幅な迅速化が可能です。
統合(SAP Integration Suite)
SAPシステムと他社のクラウドサービス(Salesforce、Microsoft 365など)、自社のオンプレミスシステムなど、社内外に散在するさまざまなシステムをスムーズに連携させるサービスです。事前に用意された多数の連携テンプレートにより、開発コストを抑えながら迅速なシステム連携を実現します。
2026年にはAI機能が統合され、API呼び出しの異常検出や統合アーティファクトの自動生成が可能になっています。
データと分析(SAP Analytics Cloud / SAP Datasphere)
社内外のさまざまなデータを収集・統合し、ビジネスの意思決定に役立つ形に分析・可視化するサービスです。経営状況をリアルタイムで把握するダッシュボードの作成や、AIを活用した需要予測などが可能です。
SAP Datasphereは、SAP HANAのインメモリ処理能力を活用し、大規模データのリアルタイム分析を実現します。
人工知能(SAP Business AI)
SAP Business AIとして提供されるビジネス向けAI機能群です。請求書からのデータ自動抽出や顧客問い合わせメールの自動分類など、ビジネス用途に特化したAIモデルをサービスとして提供します。AI Foundation上のGenerative AI Hubにより、複数のLLMベンダーへのアクセスも一元管理できます。
さらに、SAPの独自基盤モデルであるSAP-RPT-1(需要予測など将来予測に特化したモデル)も利用可能です。
SAP BTPの導入事例
SAP BTPを活用して成果を上げた企業の事例を紹介します。以下のテーブルに概要をまとめました。

| 企業 | 業界 | BTPの活用内容 | 主な成果 |
|---|---|---|---|
| TOPPANホールディングス | 印刷・情報 | レガシーシステムをS/4HANAに刷新し、BTPでアプリケーション開発・カスタマイズ | 生産性2倍 |
| 旭化成 | 化学 | BTPのデータ分析ソリューションで製品別カーボンフットプリント(CFP)算出基盤を構築 | 顧客への迅速なCFPデータ提供を実現 |
| Uniper | エネルギー | BTPでリモートワーク申請処理を自動化 | 申請処理の生産性70%向上、コンプライアンスリスク25%低減、権限委任の時間80%短縮 |
| MOD Pizza | 外食 | BTPで人事データ統合と新人研修プロセスを効率化 | 研修完了者1,000人/月を達成、手動データ入力・エラー分析を15時間/週削減 |
これらの事例に共通するのは、BTPが「既存のSAP環境を活かしながら、特定の業務課題を素早く解決する手段」として機能している点です。全社一括導入ではなく、課題が明確な1つの業務プロセスからBTPを導入し、効果を実証してから横展開するアプローチが成功率の高い進め方です。
出典:SAP BTP導入事例
SAP BTPの2026年最新動向
2026年に入り、SAP BTPはAI・開発者体験の面で大幅な強化が行われています。SAP TechEd Japan 2025-2026での発表内容を中心に、主要なアップデートを紹介します。

Joule Agent Builder GA
Joule Studio Agent Builderが一般提供を開始しました。MCPサーバーの設定やマルチエージェント連携に対応し、企業が自社の業務に特化したカスタムAIエージェントを構築できます。MCP(Model Context Protocol)対応は主にカスタムJouleエージェントが外部ツールと連携するための機能です。
また、SAPUI5やFioriアプリケーションの開発支援としては、SAP Fiori toolsやJoule in SAP Build Codeによるコード生成・補完機能が提供されています。
Joule for Developers / ABAP AI強化
2026年のロードマップでは、ABAP Platform AIが個別のAIスキルからフルスケールのAgentic AIへ進化する方向性が示されています。主な機能は以下のとおりです。
-
Joule for Consultants
20万ページ以上のドキュメントを学習したコンサルタント向けAIエージェント。作業時間を1日約1.5時間削減、コード解釈時間を40%削減した事例が報告されている。
-
Joule for Developers in ABAP
埋込Jouleによるコード支援、予測コード補完、修正コード提案、CDS(Core Data Services)コード説明機能を搭載。ABAP開発ツールのVS Code対応(ABAP MCP Server)も進んでいる。
BTP ABAP Environment 2602
2026年2月リリースのABAP Environment 2602では、以下の強化が実施されました。
- Collaborative Draft(複数開発者によるドラフト共同編集)機能
- AIベースのRecommendations機能
- My Home(パーソナライズされたエントリーページ)がデフォルト提供(2608からは唯一のエントリーページに)
- サービスブローカーの非同期処理化
SAP Integration Suite AI機能
SAP Integration Suiteに埋込AI機能が追加され、API呼び出しの異常検出や統合アーティファクトの自動生成が可能になっています。システム連携の設計・運用コストをさらに削減できます。
SAP BTPの料金体系
SAP BTPの料金は利用するサービスと量に応じて決まり、複数の契約モデルが用意されています。以下のテーブルに主要な契約モデルの特徴をまとめました。

| 契約モデル | 概要 | 適した用途 |
|---|---|---|
| BTPEA(BTP Enterprise Agreement) | 従量課金。契約期間内にクレジットを付与し、利用に応じて消費する | 本番利用、新規契約の主流モデル |
| CPEA(Cloud Platform Enterprise Agreement) | BTPEAの前身。既存顧客は継続・更新が可能 | 既存CPEA契約の継続利用 |
| Pay-As-You-Go | ゼロコミットメント。事前支払いなし、月次後払い | 小規模検証、PoC |
| Free Tier | BTPEA/CPEA/Pay-As-You-Go契約内で一部サービスを無料利用 | 機能評価、学習用途 |
| Trial | 期間限定の無料試用環境 | 初回の機能確認 |
BTPEAが2026年時点で新規契約の主流モデルです。CPEAとBTPEAは別のグローバルアカウントで管理する必要がある点に注意してください。
Free Tierは期間限定のTrialとは異なり、本番アカウント上で開始して多くのサービスではそのまま有償プランへ更新できるのが特徴です。ただし、一部のサービスやランタイム(Kymaなど)ではFree Tierから有償への更新に対応していない場合があります。「まず小さく試して効果を確認してから本格導入する」段階的なアプローチに適した仕組みです。
具体的な料金は利用するサービスの組み合わせにより異なるため、SAP Discovery Center Estimatorで見積もりを確認することを推奨します。
SAP BTPに関するFAQ
SAP BTPについてよくある質問をまとめました。
Q1. SAP FioriとSAP BTPの違いは何ですか?
SAP Fioriはユーザーインターフェース(UI/UX)の設計思想であり、ユーザーが直接触れる画面そのものを指します。一方、SAP BTPはそうしたFioriアプリを開発したり、裏側でデータを連携させたりするための技術基盤(プラットフォーム)です。FioriアプリをBTP上で開発することも多く、両者は密接に関係しています。
Q2. SAP BTPを使いこなすにはどのようなスキルが必要ですか?
目的によります。ローコード開発ツールのSAP Buildなどは業務部門のユーザーも活用できます。一方、高度なシステム連携やプロフェッショナルなアプリ開発を行うには、クラウド技術やAPI、JavaScriptなどのプログラミング知識が必要です。バックエンド連携にはABAPやODataの知識も求められます。
Q3. SAP BTPはAzureやAWSと競合するものですか?
SAP BTPはAzure、AWS、GCPのいずれの上でも稼働するマルチクラウドプラットフォームです。IaaS(仮想マシン・ストレージ)を提供するこれらとは異なり、BTPはSAPアプリケーションの拡張・統合・AI活用に特化したPaaSです。多くの企業はAzureやAWS上にSAP環境を構築し、その上でBTPを利用する形をとっています。
Q4. BTPEAとCPEAのどちらを選ぶべきですか?
2026年時点では、新規契約にはBTPEAが推奨されます。BTPEAは最新のサービスラインナップに対応しており、Pay-As-You-Goからのアップグレードパスも用意されています。既存のCPEA契約がある場合は継続・更新も可能ですが、BTPEAとCPEAは別のグローバルアカウントで管理する必要がある点に留意してください。
拡張基盤を整えた次は、AIエージェントという視点
SAP BTPが実現する「Keep the Core Clean」の設計思想は、SAPの長期運用を見据えた正しいアプローチです。しかし拡張の先に見据えるべきは、人間が操作するアプリケーションだけでなく、AIが自律的に業務を実行する仕組みの構築です。
AI Agent Hubは、BTPで整備した拡張基盤のデータをMicrosoft Fabricで仮想統合し、経費精算・請求書処理・承認判定などの業務をAIエージェントが自動実行するエンタープライズAI基盤です。構築にはn8nやMicrosoft Foundry、Copilot Studioを活用でき、すべてのエージェントを1つのダッシュボードで一元管理できます。
AI総合研究所の専任チームが、SAP拡張環境でのAIエージェント導入を設計段階からサポートします。無料の資料で導入プロセスの全体像をご確認ください。
SAP拡張基盤にAIエージェントを追加
Keep the Core Cleanの先にあるAI設計
SAP BTPで整備した拡張基盤のデータを、AIエージェントが経費精算・請求書処理・承認判定に自動活用。構築から管理まで一元化されたAI基盤の全体像を無料資料でご確認いただけます。
まとめ
SAP BTPは、SAPのアプリケーションを横断して統合・拡張・自動化・AI活用を実現するマルチクラウドのテクノロジープラットフォームです。
本記事のポイントを整理します。
- S/4HANAの拡張戦略「Keep the Core Clean」の中核を担い、Side-by-Side拡張でアドオン課題を解決する。2026年にはクリーンコアのレベル定義(A〜D)が明確化され、レベルA(BTP上のSide-by-Side拡張またはABAP Cloud+公開済みAPIによるOn-Stack拡張)がSAP推奨の標準アプローチとなっている
- 料金はBTPEA(従量課金)が新規契約の主流。Pay-As-You-GoやFree Tierで小規模検証から始め、効果を確認してから本格導入するアプローチが投資リスクを最小化する
- TOPPANホールディングスの生産性2倍やUniperの申請処理生産性70%向上など、BTPによる具体的な成果が出ている。導入の鍵は、課題が明確な1つの業務プロセスから着手すること
まずはFree TierまたはPay-As-You-Goで小規模な検証環境を構築し、自社の業務課題に対するBTPの適用可能性を確認するところから始めるのが堅実な進め方です。
SAP Business AIの詳細は解説記事を、ERP×AIの最新トレンドもあわせてご覧ください。






