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Codex CLI徹底解説:GPT-5.2-Codex時代のAIコーディングエージェントを使いこなす【2025年12月版】

この記事のポイント

  • Codex CLIは、GPT-5.2-Codexモデルを活用し、リポジトリ全体の構造理解と複数ファイル編集、コマンド実行を自律的に行うエージェントツール
  • ChatGPT Plus以上の有料プランに含まれる形で提供され、必要に応じてクレジットを追加購入することで大規模な利用にも対応
  • サンドボックスモードやExecPolicy設定により、危険なコマンド実行を制限しつつ、ローカル環境での安全な自動化を実現可能
  • MCP連携やGitHub/Slack統合を通じて、外部システムやチームコミュニケーションと連動した高度な開発ワークフローを構築できる
  • 導入時はAGENTS.mdによるプロジェクトルールの明文化や、CI/CDパイプラインへの組み込みを通じて、チーム全体の生産性を向上させる運用が推奨される
坂本 将磨

監修者プロフィール

坂本 将磨

XでフォローフォローするMicrosoftMVP

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。


OpenAIは、GPT-5.2-Codexを搭載したエージェント型コーディングツール「Codex CLI」を提供しています。これは、リポジトリ全体を理解し、計画立案から実装、テスト実行までをターミナル上で自律的に行うもので、従来のコード補完ツールとは一線を画す開発体験を実現します。
本記事では、Codex CLIのインストール手順から、ChatGPTプラン内での料金体系、サンドボックスやExecPolicyを用いた安全な運用設計、そしてClaude CodeやCursorとの使い分けまでを体系的に解説します。

目次

Codex CLIとは?

Codex CLIの料金・プラン・利用条件

ChatGPTの各プランでの利用範囲

Codex CLIの利用上限とChatGPTクレジット・APIトークンの位置づけ

個人開発者/チーム開発者のためのCodex CLIプラン選びの考え方

Codex CLIの使い方:セットアップ編

セットアップ:Codex CLIのインストールから初回起動まで

Codex CLIの使い方:実務ワークフロー編

基本操作:Codex CLIのモデル・モード・権限の理解

実践ワークフロー:Codex CLIで典型タスク別の進め方

Codex CLIのチーム開発・企業利用──セキュリティとガバナンス設計のポイント

役割分担と承認フロー(開発者・レビュアー・管理者)

ExecPolicy・ルールファイルで守るべき境界線

ソースコード・ログ・シークレットの取り扱いベストプラクティス

Business/EnterpriseプランでのCodex CLI導入シナリオ例

Codex CLIのよくあるつまずきとトラブルシューティング

ログインできない・認証まわりのエラー

レートリミット・利用上限に引っかかるとき

コマンド実行で環境が壊れないようにするチェックポイント

モデル挙動が不安定なときの切り替え&プロンプト調整

Codex CLIに関するFAQ(よくある質問)

Q1. Codex CLIとCodexのIDE拡張はどう使い分ければいいですか?

Q2. Codex CLIは無料で使えますか?

Q3. 社内のソースコードをCodexに渡しても大丈夫ですか?

Q4. Claude CodeやCursorから乗り換えるべきでしょうか?

Codex CLIと他ツールの比較:Claude Code・Cursor

機能比較表:対応タスク・長時間タスク・開発スタイルの違い

UI/UXと開発ワークフローの違い(CLI中心 vs IDE中心)

料金・プラン・導入しやすさの違い

どう使い分けるか(併用パターンも含めて)

Codex CLIのまとめ──Codex CLIを「相棒エージェント」として育てる次のステップ

Codex CLIとは?

Codex CLI(以下「Codex CLI」)は、OpenAIが提供する「エージェント型AIコーディングツール」をターミナルから利用するための公式CLIクライアントです。

特定のファイルだけでなく、リポジトリ全体を読み込み、ファイル編集・テスト実行・コマンド実行まで自律的にこなすのが特徴です。


Codex CLIの料金・プラン・利用条件

Codex CLIは、ChatGPTの有料プランまたはOpenAI APIクレジットのいずれかを通じて利用します。ここでは、2025年12月時点の前提を整理します。

ChatGPTの各プランでの利用範囲

2025年12月時点では、Codexの公式サイトおよびChatGPTの料金ページの情報を総合すると、概ね次のような整理になります。

  • Codexを利用できるChatGPTプラン

    • ChatGPT Plus
    • ChatGPT Pro
    • ChatGPT Business
    • ChatGPT Edu
    • ChatGPT Enterprise
  • 共通のポイント

    • いずれのプランも、サブスクリプション料金の中に「Codexを含む一定量の利用枠」が含まれている
    • CLIだけでなく、Web版やIDE拡張からも同じアカウントでCodexを利用可能
    • 各プラン共通で、必要に応じて**ChatGPTクレジット(Business/Enterprise/Eduではワークスペースクレジット)**を追加購入することで、含まれる利用枠を超えてCodexを使い続けられる

個人開発者が最初に試すのであれば、ChatGPT PlusでCodex CLIを有効化する、というのがもっとも現実的な入口です。

Codex CLIの利用上限とChatGPTクレジット・APIトークンの位置づけ

Codex CLIは、ChatGPTサブスクリプションに含まれる利用枠を超えて使いたい場合、ChatGPTクレジットやOpenAI APIクレジットを追加購入して利用量を増やすことができます。

  • ChatGPT Plus/Pro
    • 月額サブスクに、ローカルメッセージ/クラウドタスク/コードレビューの時間ベース(5時間ウィンドウ)と週ベースの利用枠が含まれる(例:Plusならローカル45〜225メッセージ、クラウド10〜60タスク、コードレビュー10〜25件程度が目安)
    • 含まれる枠を使い切ったあとも、追加のChatGPTクレジット購入で利用を延長できる
  • Business/Enterprise/Edu
    • 基本の利用枠はPlus相当をベースにしつつ、契約形態に応じて組織単位の上限や課金ルールを設定可能
    • **ワークスペースクレジット(柔軟価格プラン)**で、組織全体の利用をスケールさせられる
    • 利用状況のモニタリングや予算管理/アラート機能などもあわせて利用可能

API経由で利用する場合は、トークン数(入力・出力)に応じて従量課金されます。CLI・Web・IDEのどのサーフェスから使っても、最終的には同じモデル料金体系に紐づきます。

個人開発者/チーム開発者のためのCodex CLIプラン選びの考え方

ざっくりとした指針としては、次のように考えると分かりやすいです。

  • 週末プロジェクト・学習目的で軽く試したい
    → ChatGPT Plusを契約し、CLIとWeb版の両方からCodexを触ってみる

  • 毎日数時間レベルで、個人開発や副業案件に使いたい
    → ChatGPT PlusまたはPro+必要に応じたクレジット追加

  • チームで本格的に導入し、ガバナンスやSSOも含めて整備したい
    → ChatGPT Business/Enterprise/Eduを検討し、組織単位でCLI・IDE拡張・APIを含めた利用設計を行う

Codex CLIの使い方:セットアップ編

ここでは、Codex CLIを自分のマシンで動かすまでの「最初の30分」を中心に、インストール方法と初期設定のポイントを整理します。

セットアップ:Codex CLIのインストールから初回起動まで

前提環境の確認(対応OS・Node.js/Homebrew・ChatGPTアカウント)

2025年12月時点の公式ドキュメントでは、Codex CLIは次の環境でサポートされています。

  • 対応OS

    • macOS
    • Linux
    • Windows(実験的サポート。WSL経由が推奨)
  • 必要なもの

    • ChatGPT有料プランのアカウント または OpenAI APIキー
    • Node.js / npm、もしくはHomebrew(macOS)などのパッケージマネージャ
    • Gitで管理されたプロジェクトであればなお良い(変更差分の管理が容易)

npm/HomebrewでのCodex CLIインストール手順とアップデート

公式ドキュメントでは、主に次の2パターンのインストール方法が案内されています。

npmでのインストール例

# グローバルにインストール
npm i -g @openai/codex

# バージョンアップ
npm i -g @openai/codex@latest

Homebrewでのインストール例(macOS)

brew install codex

いずれの方法でも、インストール後に「codex --version」でバージョンを確認しておくとよいでしょう。

初回起動と認証フロー(Sign in with ChatGPT/APIキー)

インストールが完了したら、任意のリポジトリに移動して次のコマンドを実行します。

cd your-project
codex

初回起動時には、以下のような流れで認証が行われます。

  1. ブラウザが開き、ChatGPTアカウントでのログインまたはAPIキー入力画面が表示される
  2. ログイン/認証が完了すると、CLI側でトークンが保存される
  3. 以降は同じアカウントでCodex CLIを利用可能

APIキー利用の場合は、環境変数「OPENAI_API_KEY」を設定したうえで、例えば次のように標準入力経由で渡します。

printenv OPENAI_API_KEY | codex login --with-api-key

このように「--with-api-key」オプションを使う方法が、2025年時点の推奨手順です。

基本設定ファイル(~/.codex/config.toml)の編集ポイント

Codex CLIは、ユーザーごとの設定を「~/.codex/config.toml」に保存します。最低限、次のような項目だけでも設定しておくと運用が安定します。

# デフォルトモデル(例:GPT-5.2-Codex)
model = "gpt-5.2-codex"

# サンドボックスモード(後述)
sandbox_mode = "workspace-write"  # read-only / workspace-write / danger-full-access

# 承認ポリシー:デフォルトは on-request が安全
approval_policy = "on-request"
  • 「sandbox_mode」

    • 「read-only」:ファイルは読むだけ、書き込み禁止
    • 「workspace-write」:現在のリポジトリ配下には書き込み可能(デフォルト)
    • 「danger-full-access」:ファイルシステムとネットワークをほぼ制限なく使う(CIなど限定環境向け)
  • 「approval_policy」

    • 「on-request」:破壊的・リスキーな操作時に確認を挟む
    • 「never」:確認なしで進める(安全でない)
    • 「untrusted」:信頼できないコマンドのみ確認する…など

個人利用では、まず「workspace-write」+「on-request」を基本とし、本番系リポジトリでは「read-only」から試す、といった段階的な設定が現実的です。
より細かな組織レベルの設計は、後述する「Codex CLIのチーム開発・企業利用」の章で触れます。

Codex CLIの使い方:実務ワークフロー編

ここからは、日常開発の中でCodex CLIをどう使うか、モデルや権限設定の考え方と代表的なワークフローに分けて整理します。

基本操作:Codex CLIのモデル・モード・権限の理解

モデルと推論レベルの選び方(GPT-5.2-Codex/レガシーモデル/Mini系など)

Codex CLIでは、用途やコストに応じてモデルを切り替えられます。

  • 高性能モデル:「gpt-5.2-codex」を基本とし、互換性が必要な場合のみ「gpt-5.1-codex-max」などのレガシーモデルを利用

    • 長時間タスク・大規模リポジトリ・複雑なリファクタリング向け
  • 軽量モデル:「gpt-5.1-codex-mini」や「gpt-5-codex-mini」などの「Mini」系

    • 補助的なレビュー・簡単なテスト生成など、軽めのタスク向け

「config.toml」の「model」にデフォルトを書きつつ、必要に応じてコマンドラインの「--model」で上書きする運用が現実的です。

approvalsモードとExecPolicyでできる権限コントロール

Codex CLIでは、承認ポリシー(approval policy)ExecPolicyを使って、コマンド実行やファイル操作の権限を細かく制御できます。

  • 承認ポリシー:「on-request」/「never」/「untrusted」など
  • ExecPolicy:特定コマンドを「allow」/「deny」/「ask」でルール化

たとえば、次のようなルールを定義しておくことで、安全性を高められます。

  • 「rm -rf」系は常に「deny」
  • 「git push」/「kubectl」/「terraform apply」は「ask」
  • 「npm test」や「pytest」は「allow」

個人利用では、「on-request」を基本としつつ、よく使う安全なテストコマンドなどを「allow」に寄せていくのが扱いやすいパターンです。
チーム全体でのルール設計やルールファイルの配布方法については、「Codex CLIのチーム開発・企業利用」の章で詳しく扱います。

MCP・外部ツール連携(GitHub/DB/クラウドサービス)概要

Codex CLIは、**Model Context Protocol(MCP)**を通じて外部ツールと連携できます。

  • GitHubのIssue/PRの参照・更新
  • データベーススキーマの参照
  • 監視ツールやログ基盤へのアクセス など

これにより、「ローカルのコード」と「外部システムの状態」を同時に見ながら、原因調査や改善提案を進めることができます。

日常開発でよく使うCodex CLIプロンプト・コマンドパターン集

日常的に使ううえで役立つプロンプト・コマンドの例を、用途別に整理しておきます。

  • コード理解

    • 「このディレクトリの構造をざっくり要約して、役割の違うレイヤーごとに説明して」
  • バグ調査

    • 「このテストが落ちている理由を特定して、再現手順と修正方針を教えて」
  • リファクタリング

    • 「『src/services』のクラスを、責務ごとに分割してinterfaceを整理して」
  • ドキュメント更新

    • 「この変更差分に基づいて、READMEの該当箇所を更新して」

実践ワークフロー:Codex CLIで典型タスク別の進め方

新機能実装フロー:仕様からPR作成までをCodex CLIと一緒に進める

  1. 仕様・エンドポイントの契約(URL・メソッド・リクエスト/レスポンス)を文章でまとめる
  2. 「AGENTS.md」やプロンプトで、設計方針や既存規約(エラーハンドリング・命名規則など)をCodexに共有
  3. 「この仕様どおりにエンドポイントとテストを追加して」と依頼
  4. 実装された差分をレビューし、必要なら「ここはこの既存ヘルパーを使って」などフィードバック
  5. テスト・ドキュメント更新まで含めてCodexに任せる

既存プロジェクトのリファクタリング・コード移行をCodex CLIに任せる

  • モノリス→モジュール分割
  • 古いフレームワークからの移行
  • 型付けの強化(JavaScript→TypeScriptなど)

といったタスクを、「ステップごとのゴール」を明示しつつ順番に任せていくと安定します。

バグ調査・デバッグ支援(ログ解析・再現手順・テスト生成)

ログファイル・スタックトレースを渡して原因特定を支援させる場合も、次の流れが有効です。

  1. 現象と期待値を、自然言語で整理して伝える
  2. 関連するログやテストコードをCodexに読み込ませる
  3. 「再現テストを追加してから修正案を出して」と依頼
  4. 必要に応じてログ出力の強化も合わせて提案させる

ドキュメント・テストコード・スクリプト生成をまとめてCodex CLIに任せる

たとえば「新しいサービスクラスを追加したので、README・API仕様書・サンプルスクリプトを揃えたい」といった場面では、

  • 「AGENTS.md」にプロジェクトのドメイン知識を集約
  • 「この変更を前提に、関連ドキュメントを一式アップデートして」と依頼
  • 生成されたMarkdown/スクリプトを人間が最終レビュー

という運用が現実的です。

プロジェクト固有のSlashコマンドでタスクを型にする

よく使う依頼内容は、Codex用のSlashコマンド(例:「/bugfix」「/refactor」など)としてテンプレート化しておくと便利です。
「AGENTS.md」でプロジェクト固有のルールや方針を書き、Slashコマンドからそのテンプレートを呼び出せるようにしておくと、「このプロジェクトでの定番ワークフロー」がチーム全員で再現しやすくなります。

Codex CLIのチーム開発・企業利用──セキュリティとガバナンス設計のポイント

個人で使う分には「workspace-write+on-request」程度でも問題ありませんが、企業での利用を考えると、サンドボックス・ExecPolicy・MCPといった周辺機能の設計が重要になります。

役割分担と承認フロー(開発者・レビュアー・管理者)

チーム開発では、次のような役割ごとに、Codex CLIの権限と責任範囲を分けると整理しやすくなります。

  • 開発者:日常の実装・リファクタリング・テスト作成をCodexと一緒に進める
  • レビュアー:Codexの提案差分をレビューし、マージ可否を判断する
  • 管理者:ExecPolicy・サンドボックス設定・ログ収集ポリシーを決める

RACIのような形式で、「誰がどこまで責任を持つか」を表にしておくと、運用トラブルが起きたときの対応がスムーズです。

ExecPolicy・ルールファイルで守るべき境界線

より細かく「どのコマンドだけは必ず承認が必要か」「そもそも実行させたくないコマンドは何か」を管理する仕組みが ExecPolicy です。

  • ルールファイル(例:「~/.codex/rules/default.rules」)を用意

  • 「git push」や「kubectl」、「rm -rf」など、特定のコマンドパターンに対して

    • 「allow」(許可)
    • 「deny」(拒否)
    • 「ask」(事前承認が必要)
      といったルールを記述

ルールのテストには次のようなコマンドが使えます。

codex execpolicy check --pretty \
  --rules ~/.codex/rules/default.rules \
  -- git push origin main

企業利用では、**「本番環境に影響する操作はすべて『ask』」「危険なコマンドは『deny』」**というポリシーをルールとして定義し、個々の開発者の「config.toml」では変更できないようにするといった設計も考えられます。

ソースコード・ログ・シークレットの取り扱いベストプラクティス

Codex CLIはローカルで動作しますが、モデル推論自体はクラウド側で行われます。そのため、次のような点に注意が必要です。

  • 認証情報や個人情報を含むログをそのまま貼り付けない
  • 「.env」やシークレットファイルをそのままコンテキストに含めない
  • 必要に応じてマスク済みログを生成する仕組みを用意する

Business/EnterpriseプランでのCodex CLI導入シナリオ例

  • 小規模チーム(5〜10名)

    • Businessプランを契約し、特定リポジトリでのみCodex CLIを有効化
    • Slashコマンドや「AGENTS.md」を整備し、「このプロジェクトではこう使う」を明文化
  • 中〜大規模組織

    • Enterprise/Eduプランを前提に、SSO/監査ログ/DLP(情報漏洩防止)の要件を設計
    • Codex CLI・IDE拡張・API/Webhook・MCPサーバを組み合わせて、社内向けAI開発基盤として提供する

Codex CLIのよくあるつまずきとトラブルシューティング

ログインできない・認証まわりのエラー

よくあるパターンとして、次のようなものがあります。

  • 「codex」コマンドが見つからない

    • PATHにnpmのグローバルディレクトリやHomebrewのインストールパスが通っていない
    • 「which codex」や「npm root -g」でインストール先を確認
  • サインイン画面が開かない/エラーになる

    • 社内プロキシやVPNでOpenAIのドメインにアクセスできない
    • ブラウザベースの認証がブロックされている
  • APIキー認証で401エラーが出る

    • 古いAPIキーを使っている
    • 権限が付与されていないキーを指定している

このあたりは、まず「codex --help」や「codex login --help」を参照しつつ、ネットワーク・権限を確認するのが第一ステップです。

レートリミット・利用上限に引っかかるとき

  • 一定時間内に大量のリクエストを投げている
  • 長時間タスクを何本も並列で走らせている
  • チーム内の複数人が同一アカウントで利用している

といった場合に、レートリミットや利用上限に到達しやすくなります。

対処としては、

  • タスクの優先度づけと実行数の調整
  • 必要に応じたプラン変更やクレジット追加
  • 組織アカウントを前提とした利用設計

などを検討することになります。

コマンド実行で環境が壊れないようにするチェックポイント

Codex CLIに慣れないうちは、次のようなチェックを徹底すると安心です。

  • 作業前に必ずGitブランチを切る
  • 「git status」で差分を確認しながら小さくマージする
  • 本番環境に直接つながったコンテキストでは使わない
  • 危険なコマンドは必ずExecPolicyで「deny」または「ask」にしておく

人間がやるときと同じ慎重さを、設定で再現する」というイメージで運用設計すると、トラブルを避けやすくなります。

モデル挙動が不安定なときの切り替え&プロンプト調整

  • 高負荷時にレスポンスが遅くなる
  • タスクの途中でタイムアウトする
  • 差分提案の品質にばらつきがある

といった場合は、

  • モデルを一段軽いもの(「gpt-5.1-codex-mini」や「gpt-5-codex-mini」など)に切り替える
  • タスクを細かく分割し、「1コミット=1ゴール」に寄せる
  • 「apply_patch」ベースの編集を優先するよう依頼する

などの工夫で安定させることができます。

Codex CLIに関するFAQ(よくある質問)

Q1. Codex CLIとCodexのIDE拡張はどう使い分ければいいですか?

  • Codex CLI

    • ターミナル中心の開発者
    • CIやスクリプトと連携したいユースケース
    • インフラ系・サーバサイドのタスクが多い場合
  • Codex IDE拡張

    • VS CodeやJetBrains系IDEでの開発がメイン
    • ファイル編集をエディタ操作と一体で行いたい場合
    • オートコンプリートやインライン提案も重視したい場合

両方同じアカウントで利用できるため、**「重めのタスクはCLI、日常の編集はIDE」**といった併用が現実的です。

Q2. Codex CLIは無料で使えますか?

現時点では、Codex CLI自体のバイナリは無料で入手できますが、実際にエージェントとして動かすにはChatGPTの有料プラン or APIクレジットが必要です。
「完全無料で長時間使える」というものではない点に注意してください。

Q3. 社内のソースコードをCodexに渡しても大丈夫ですか?

  • ChatGPT Business/Enterpriseでは、データ利用ポリシーやログ保持期間が企業向けに設計されています。
  • とはいえ、契約上の取り決め・法務チェックは必須です。
  • あわせて、サンドボックスやExecPolicyにより、「どこまでCodexにアクセスさせるか」を技術的にも制御するのが望ましいです。

Q4. Claude CodeやCursorから乗り換えるべきでしょうか?

どれか1つに統一する必要はなく、プロジェクトやチームの性質に応じて併用するのが現実的です。
既にClaude CodeやCursorが定着しているチームであれば、

  • 既存のワークフローを壊さない範囲でCodex CLIをPoC導入
  • 特定のユースケース(CIへの組み込み、大規模リファクタリングなど)だけCodex CLIを使う

といった段階的な導入を検討するとよいでしょう。

Codex CLIと他ツールの比較:Claude Code・Cursor

エージェント型コーディングツールとしては、Codex CLIのほかにClaude CodeCursorなどの選択肢があります。ここではCLI中心の観点から、大まかな比較と使い分けの考え方を示します。

機能比較表:対応タスク・長時間タスク・開発スタイルの違い

ツール 主戦場 得意分野 特徴的なモード/機能
Codex CLI ターミナル(CLI) リポジトリ横断タスク、CI連携、スクリプト的自動化 サンドボックス、ExecPolicy、「codex exec」、MCP連携
Claude Code CLI+Web+IDE 設計フェーズ、仕様すり合わせ、Plan Modeでのタスク分解 Plan Mode、長文コンテキスト、自然言語ベースの設計支援
Cursor エディタ(IDE) 日々の編集、補完、局所的なエージェント作業 エディタ統合、オートコンプリート、複数エージェント切り替え

UI/UXと開発ワークフローの違い(CLI中心 vs IDE中心)

  • Codex CLI

    • ターミナルでGitやテストを日常的に叩くスタイルと相性が良い
    • CIやスクリプトに組み込みやすく、「開発フローの一部として自動化」しやすい
  • Claude Code

    • CLI版はCodex CLIに近いが、Web UIやIDE拡張も含めた体験が強力
    • Plan Modeで「まず設計を出してから実装」というワークフローを明示的に回しやすい
  • Cursor

    • エディタでファイルを開きながら、その場でエージェントに相談できるUX
    • ローカルコンテキスト(開いているタブ)を前提にした「近距離戦」が強み

料金・プラン・導入しやすさの違い

  • Codex CLI

    • ChatGPT有料プランまたはOpenAI APIクレジットで利用
    • 既にOpenAIスタックを使っているチームには導入しやすい
  • Claude Code

    • Claude Pro/MaxやClaude Code向けライセンスを通じて利用
    • すでにClaudeをドキュメント要約・会話用途で使っているチームには自然な拡張
  • Cursor

    • 無料枠+有料サブスクリプション
    • VS Code系エディタからの乗り換えコストが低い

どう使い分けるか(併用パターンも含めて)

現実的には、「どれか1つだけ」ではなく、次のような併用パターンが多くなります。

  • 日常の細かい実装はCursor、設計と大規模リファクタリングはCodex CLI+Claude Code
  • 設計案や仕様書作成はClaude CodeのPlan Mode、実装とCI自動化はCodex CLI
  • フロントエンド寄りの作業はCursor、バックエンド/インフラ寄りの作業はCodex CLI

自チームの開発スタイル(CLI中心かIDE中心か、設計フェーズをどれだけ重視するか)に応じて、「第一選択ツール」と「補完ツール」を決めるイメージです。

Codex CLIのまとめ──Codex CLIを「相棒エージェント」として育てる次のステップ

本記事では、Codex CLIをテーマに以下のポイントを整理しました。

  • Codex CLIは、GPT-5.x-Codex系モデルを活用したエージェント型AIコーディングツールであり、リポジトリ全体を理解しながら自律的に作業してくれること
  • 利用にはChatGPT有料プランまたはOpenAI APIクレジットが必要であり、個人・チーム・企業でそれぞれ現実的な導入パターンが存在すること
  • 「config.toml」・サンドボックス・ExecPolicy・Slashコマンドなどを適切に設定することで、安全かつ効率的に「AIペアプロ」を動かせる基盤になること
  • Claude CodeやCursorと比較したときの、Codex CLIの得意領域と使い分けの考え方

最後に、これからCodex CLIを試す読者への「次の一手」をまとめておきます。

  1. 小さなリポジトリでまず動かす

    • 個人のサンプルプロジェクトや検証用リポジトリで「codex」を起動し、バグ修正や軽微なリファクタリングから試す
  2. 「config.toml」とサンドボックスを固める

    • 「workspace-write+on-request」を基本に、安全側の設定から始め、徐々に自律性を高めていく
  3. チーム固有のSlashコマンド/「AGENTS.md」を整備する

    • 「このプロジェクトでのリファクタリング手順」「レビュー方針」などをテンプレート化し、Codexをチーム文化に組み込む
  4. CIや定例タスクへの組み込みを検討する

    • リリースノート生成や依存ライブラリのアップデートチェックなど、非対話的に回せるタスクを「codex exec」で自動化してみる

Codex CLIは、単なる「便利なAIツール」ではなく、開発プロセス自体を刷新しうるエージェント基盤です。
最初は小さく試しつつ、「どのタスクをどこまで任せるか」をチームで議論しながら、自分たちの開発スタイルに合ったCodex CLIの使い方を育てていくのがおすすめです。

監修者
坂本 将磨

坂本 将磨

Microsoft MVP・AIパートナー。LinkX Japan株式会社 代表取締役。東京工業大学大学院にて自然言語処理・金融工学を研究。NHK放送技術研究所でAI・ブロックチェーンの研究開発に従事し、国際学会・ジャーナルでの発表多数。経営情報学会 優秀賞受賞。シンガポールでWeb3企業を創業後、現在は企業向けAI導入・DX推進を支援。

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