この記事のポイント
- ChatGPTのデータ分析機能が強化され、Google DriveやOneDriveとの直接連携が可能に
- ユーザーは、クラウドストレージ上のファイルを直接ChatGPTにアップロードして分析可能
- アップロードされたデータからインタラクティブなテーブルとグラフを生成し、効率的な分析を実現
- OpenAIはユーザーデータのセキュリティとプライバシーに最大限の注意を払う
- 新機能は近日中に、ChatGPT Plus、Team、Enterprise向けの最新モデル「GPT-4o」で利用可能
監修者プロフィール
坂本 将磨
Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。
OpenAIは、ChatGPTのデータ分析機能を大幅に強化し、Google DriveやMicrosoft OneDriveとの直接連携を可能にしました。
ユーザーは、これらのクラウドストレージサービスに保存されているファイルを直接ChatGPTにアップロードし、インタラクティブなテーブルやグラフを操作しながら効率的にデータを分析できるようになります。
セキュリティとプライバシーにも細心の注意が払われており、安心してデータ分析を行うことができます。
Google DriveとMicrosoft OneDriveから直接ファイルをアップロード
ChatGPTは、クラウドストレージサービスであるGoogle DriveとMicrosoft OneDriveと直接連携できるようになりました。
ユーザーは、これらのサービスに保存されているスプレッドシート、ドキュメント、プレゼンテーションファイルを、ChatGPTに直接アップロードして分析することができます。
この機能により、ファイルをいちいちダウンロードしてアップロードする手間が省け、データ分析のワークフローが大幅に改善されます。
インタラクティブなテーブルとグラフ操作で分析作業を効率化
ChatGPTにデータをアップロードすると、全画面表示が可能なインタラクティブなテーブルが生成されます。ユーザーは、このテーブルを操作しながらリアルタイムでデータを分析することができます。
特定のセルをクリックしてフォローアップの質問をしたり、ChatGPTが提案するプロンプトを選択して分析を深堀りしたりすることが可能です。
また、ChatGPTでは、棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ、散布図などのグラフを会話の中で直接操作できるようになりました。グラフの要素にカーソルを合わせたり、色を変更したりするなど、きめ細かなカスタマイズが可能です。
作成したグラフは、ワンクリックでダウンロードし、プレゼンテーションやドキュメントに埋め込むことができます。
セキュリティとプライバシーに細心の注意を払う
OpenAIは、ユーザーのデータを保護するために、セキュリティとプライバシーに最大限の注意を払っています。ChatGPT TeamおよびEntripriseプランのユーザーデータは、機械学習のトレーニングに使用されることはありません。
また、ChatGPT Enterpriseでは、SAML SSOやデータ暗号化など、エンタープライズレベルのセキュリティ機能を提供しています。
新しいデータ分析機能は、今後数週間のうちに、ChatGPT Plus、Team、Enterpriseユーザー向けの最新モデル「GPT-4o」で利用できるようになる予定です。
ChatGPTのデータ分析機能の強化は、ビジネスユーザーや研究者の生産性を大幅に向上させ、データドリブンな意思決定を促進するでしょう。
OpenAIは、今後もChatGPTの機能拡張に尽力し、ユーザーにより高度で使いやすいAIツールを提供していくとしています。
出典:OpenAI