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スマートホーム開発を加速するGoogleの新API

この記事のポイント

  • この記事はGoogleの新しいHome APIについて紹介しています。
  • 開発者はこのAPIを使って、AndroidおよびiOSで動作するスマートホームアプリケーションを容易に開発できるようになります。
  • ユーザーはプライバシー保護機能を通じて、自分のデバイスへのアクセスを明示的に管理することができます。
  • 600万台を超えるデバイスに対応し、Matterインフラストラクチャを利用したハブネットワークを通じてデバイスを遠隔操作できます。
  • ADTやLGの例を挙げ、新たなスマートホーム体験を創出する可能性が示されています。

監修者プロフィール

坂本 将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

スマートホームの開発がこれまでになく容易になる可能性を秘めたGoogleの新APIが注目を集めています。
従来のスマートホーム体験をさらに豊かにするこのAPIにより、開発者はGoogleのハブやMatterインフラストラクチャを用いて、AndroidとiOS両方のプラットフォームで機能するアプリケーションを開発できるようになるのです。

ユーザーのプライバシーとセキュリティを重視しつつ、600万を超えるデバイスやMatter対応デバイスへのアクセスが可能となり、多岐にわたるアプリでスマートホームとの連携が期待できます。

この記事では、画期的なGoogleのHome APIの概要と、それが如何にしてスマートホーム開発の新たな地平を切り開く可能性を秘めているかを、詳しく解説していきます。

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Google Home開発者向け新API発表

2024年、Googleはスマートホームの世界で開発者がより簡単にアプリを作れるようにするため、新しいHome APIを発表しました。


これにより、GoogleのハブやMatterインフラストラクチャを活用して、AndroidとiOSの両方で機能する革新的なスマートホーム体験を作り出すことが可能です。

開発者は誰でもGoogle Homeと連携する経験を構築でき、これはフィットネスアプリや配達アプリなど、スマートホームと直接関係がないアプリにも適用されます。

https://youtu.be/D7fEDizrqCs?si=6IIXfC6FB_gwX2TC

スマートホーム開発を容易に

GoogleはHome APIを通じて、開発者がスマートホームデバイスのためのアプリを簡単に作れるようにしました。

このAPIでは、プライバシーとセキュリティが重視されており、ユーザーは自分のデバイスへのアクセスを明示的に許可する必要があります。
また、Google Homeアプリから簡単にアクセスを取り消すこともできます。

デバイスと構造のAPIは、スマートホーム体験を作るための基礎を提供し、新しいCommissioning APIを使えば、新しいMatterファブリックを作らずにMatterデバイスを簡単にセットアップできます。

commisioning API
Commisioning API

600万台超のデバイス連携可能

Google Home APIを使用すると、開発者は600万台を超えるデバイスにアクセスして操作することができます。

これには、Matter対応の電球やNest Learning Thermostatなどが含まれ、家にいる時はもちろん、外出中でもこれらのデバイスを管理できます。

Google Homeのハブネットワークを使用して、ユーザーが在宅中でも外出中でもMatterデバイスをリモートで操作できるようになりました。

Device APIとStructure API
Device API と Structure API

新しいスマートホーム体験全ての詳しい内容

Google Home APIは、さまざまなアプリの開発者がスマートホーム体験を豊かにするために使用できます。

例えば、ADTは「Trusted Neighbor」という新しいサービスを通じて、ユーザーが信頼できる隣人、友人、ヘルパーに安全かつ一時的に自宅へのアクセスを簡単に許可できるようになります。
LGは、LG TVをGoogle Homeのハブとして使用できるようにし、Home APIを使用して作成されたアプリからデバイスをシームレスに制御できます。

LG
LGTVのスマート制御

Google Pixelは、就寝モードをデジタルと物理の世界で橋渡しし、スクリーンを暗くするだけでなく、自動的にベッドルームのライトを暗くしたり、シェードを下ろしたり、玄関のドアをロックすることができます。

これらはすべてHome APIの始まりに過ぎません。

Google PixelのIoT
Google PixelによるIoT化

出典:Google

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監修者

坂本 将磨

Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。

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