この記事のポイント
- Adobe Fireflyは高品質なAI画像生成と直感的なUIを提供し、約70億枚以上の画像生成に使用されている
- 著作権に配慮したデータセットを使用しており、商用利用も安心して行える
- PhotoshopやIllustratorなど他のAdobe製品とシームレスに連携し、効率的なワークフローを実現
- 無料プランと有料プランがあり、月間の生成クレジット数や機能に違いがある
- コミュニティギャラリー機能により、他のユーザーの作品を参考にしたり編集したりすることが可能
監修者プロフィール
坂本 将磨
Microsoft AIパートナー、LinkX Japan代表。東京工業大学大学院で技術経営修士取得、研究領域:自然言語処理、金融工学。NHK放送技術研究所でAI、ブロックチェーン研究に従事。学会発表、国際ジャーナル投稿、経営情報学会全国研究発表大会にて優秀賞受賞。シンガポールでのIT、Web3事業の創業と経営を経て、LinkX Japan株式会社を創業。
AIを活用した画像生成が注目される中、Adobe Fireflyは高品質な出力と豊富な編集機能で話題を集めています。
本記事では、Adobe Fireflyの特徴や使い方、料金体系について詳しく解説。AIによる画像生成と編集の可能性を探りながら、クリエイターにとってのAdobe Fireflyの魅力に迫ります。
著作権に配慮した安心の利用が可能な点や、他のAdobe製品との連携の利点なども併せてご紹介します。
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目次
Adobe Fireflyとは
「Adobe Firely」の使用画面
「Adobe Firefly」は、2023年3月の公開から現在にかけて、約70億枚以上の画像生成に使われています。
このツールは、指定された画面内でテキストを入力すると、そのテキスト内容に合わせたビジュアルを自動で作成してくれます。
「Text to Image」と呼ばれるような、この手の画像生成AIは、Adobe Firefly以外にも、数多く存在しておりそこで生成される画像のクオリティも基本的にはどれも高いと言えます。
では、「Adobe Firefly」がなぜ今話題になっているのでしょうか。その強みを見ていきましょう。
Adobe Fireflyの主要機能
ここでは、Adobe Fireflyが多くのクリエイターから支持される理由を、その特徴的な強みに着目して解説します。
高品質な画像生成と直感的なUI
ある人は、その搭載された機能の質の高さだと言うでしょう。他のAdobe製品と同様に、「Adobe Firefly」は、UIUXから出力する画像に至るまで、とても質が高いです。
「Adobe Firefly」が求められる理由を、そういった全般的なクオリティの高さに求めることはできるでしょう。
プロンプト:石畳の小道とせせらぎの小川の脇にある春の森にある美しい居心地の良いファンタジーストーンコテージ。石垣。遠くに山々。魔法のような音色と感触、超リアル。
上記画像は「Adobe Firefly」を使って生成した画像です。画像下の「プロンプト」を入力することで生成しています。
これだけでかなり質の高いビジュアルを作成することに成功していますが、「Adobe Firefly」では、この作成した画像をワンタッチで編集を行うことができます。
Adobe Firefly操作画面
上記画像に向かって左側の部分で編集を行うことができます。
下にスクロールしていくことで、搭載されている複数の編集ツールを確認できます。
5つの項目からなるオプション群
その編集ツールは、計5つあり、このような機能は他の画像生成AIには存在しないということはありませんが、「Adobe Firefly」では、ビジュアルのリッチさやオプションの独自性が目立っています。
商用利用を可能にする著作権対策
なぜ「Adobe Firefly」か、という問いを巡って、「Adobe Firefly」の特徴を述べてきましたが、またある人はその信頼性にあるのではないかと言うかもしれません。
一般的に、AIが画像生成を行うためには、事前に大量のデータを学習しておく必要があります。実際の画像生成時には、その大量のデータを土台にして、入力されたテキストに一致するビジュアルが生成されています。
ここで問題となるのが、学習するデータの著作権です。
例えば、「Midjourney」や「DALL-E」、「Stable Diffusion」などの画像生成AIはインターネット上で収集した画像で構成されたデータセットで学習しています。
しかし、インターネット上には、誰でも使えるフリー画像だけでなくクリエイターの創作物も含まれます。
そのため、著作権侵害として訴訟されるケースも多々あります。
一方、「Adobe Firefly」を通じた画像生成には、オープンライセンスのコンテンツや著作権切れのコンテンツ、さらにはアドビが運営するストックサービス「Adobe Stock」が使われています。
そのため、Adobeは商用利用されても問題ないということを発表しています。
このことはユーザーが他でもない「Adobe Firefly」を使用する大きな理由となっているのではないでしょうか。
Adobe製品との連携
また、「Adobe Firefly」は、Adobe Photoshop、Adobe Express、Adobe Illustrator、Adobe Substance 3Dなど、アドビのユーザーが毎日使用するワークフローに直接統合することができます。
Adobe製品の中でワークフローを完結させることで、作業効率やクオリティの向上が見込めるでしょう。
このように、様々な側面から「Adobe Firefly」が注目されていることがわかります。
Adobe Fireflyの使い方
「Adobe Firefly」は、Web上で使用する場合と、PhotoshopやIllustratorといった既存のAdobe製品の中で、1機能として使うパターンがあります。
この記事ではWeb上で使用するケースをご紹介いたします。
ブラウザでの使い方
以下のURLにアクセスしてログインすることで、Web版「Adobe Firefly」を利用することができます。
「無料」でも最大25枚まで画像生成をすることができますが、それ以上の生成をしたい場合は有料ユーザーになる必要があります。(詳細については後述をご確認ください。)
Adobe Adobe Firefly
Adobe Firefly ホーム画面
上記画像が、ログイン後のホーム画面です。ホーム画面の中心では、プロンプト例と、それによって生成される画像が、数パターンにわたって表示されています。
この画面上の、右側にある「生成」ボタンを選択してみましょう。そうすれば、編集画面へと遷移することができます。
使い方を説明していくにあたって試しに、「頭部が猫で、胴体が魚」の画像を作ってみます。
完成形は、以下に示すような可愛らしいイラストです。この画像は、無料で使える画像生成AI「StableDiffusionオンライン」で作成しました。(https://stablediffusionweb.com/ja)
StableDiffusionオンラインで作成した画像
まず最初に、「頭部が猫で、胴体が魚」とそのまま入力してみると、このような結果になってしまいました。
プロンプト:「頭部が猫で、胴体が魚」
「頭部が猫で、胴体が魚」というプロンプトで出力された画像の一覧
どうやら「頭部が猫で、胴体が魚」では目指すところの画像を出力することはできませんでした。どれもちぐはぐな形で猫と魚があり得ない状態の中に居合わせてしまっています。
なぜこのようなことが起こったのでしょうか。要因の一つとして考えられるのは、AIにとっての探索範囲が広すぎるということです。
「猫」「頭部」「猫の頭部」「胴体」「魚」とよういったキーワードで構成されるプロンプトは、AIにとって抽象的すぎるようです。
そのため、欲しい画像を獲得するために、プロンプトをより具体的にしていく必要があります。
次は、「真っ白の背景。鯖の頭の部分が猫になっていて、尾びれの部分が猫の尻尾になっている画像」というプロンプトを入力してみました。
プロンプト:真っ白の背景。鯖の頭の部分が猫になっていて、尾びれの部分が猫の尻尾になっている画像
先ほどよりは近づきました。しかし、それでもまだ修正したいポイントはあります。
例えば、右下の画像に注目してみるとして、猫の前足は必要ありませんし、絵のテイストも、写真よりになっています。
生成塗りつぶし機能
ここで、上記の修正点を解決するために、「Adobe Firefly」のもう一つの機能「生成塗りつぶし」を活用してみましょう。
下画像のように、画像付近にカーソルを合わせると、「編集」ボタンが表示されます。その編集の中から「生成塗りつぶし」を選択することができます。
生成塗りつぶしを選択
「生成塗りつぶし」という言葉通り、この機能を使えば、画像を塗りつぶすことができます。
そして、部分的に塗りつぶした範囲で、また別のプロンプトを入力することができるのです。
生成塗りつぶしを使って変更したい部分を塗りつぶす
今回は前足部分が邪魔だったので、猫の表情部分だけのこして、あとは全て塗りつぶします。
そして、塗りつぶしたあとに、プロンプトの欄に「鯖の腹、デジタルイラスト」と入力しました。
生成塗りつぶしによって顔と尾びれ以外を塗りつぶす
生成塗りつぶしによって以下のような画像ができあがりました。
完全再現ということにはなりませんが、テイストや形が近づきました。
生成塗りつぶしの結果
このように「Adobe Firefly」ではテキストから画像を生成した上で、様々な編集を加えることができます。
その一つが「生成塗りつぶし」です。この他にも「背景を生成」「類似を生成」「ディテールを向上」といった便利な機能が使えます。
コミュニティギャラリー
「Adobe Firefly」では、ご自身で画像を作り出すだけでなく、「Adobe Firefly」のユーザーのコミュニティ内で画像をシェアすることができます。
例えば、ホーム画面上の下を見ていくと、画像がたくさん並んでいることがわかります。
Adobe Firefly ホーム画面上のキャプチャ
Adobe Firefly「コミュニティギャラリー」と名付けられているこのページ上で、任意の画像を選択すれば、その画像の編集画面へと遷移します。
つまり、自分ではない誰かの作成した画像をアレンジすることができてしまえるのです。
例えば、右下の「プールに浮かぶサングラスをかけた犬」の画像を選択すると、以下のような編集画面になります。
Adobe Firefly 編集画面のキャプチャ
Adobe Fireflyここでは、この犬の画像がどのようなプロンプトや編集条件によって作成されているのかが一目瞭然となっています。
そのため、プロンプトの学習にもなります。
試しに少しだけアレンジしてみましょう。「ヨークシャテリア」の部分を「ブルドッグ」に変更してみました。
Adobe Firefly 編集画面
このような機能により、自分の頭に浮かんでいたビジュアル以外のビジュアルを中心に、画像を作成することが可能になります。
創作に行き詰まった時にはコミュニティギャラリーを見ることで自身の創作のタネを見つけるきっかけになるかもしれません。
Adobe Fireflyの料金体系
Adobe Fireflyには、無料プランとプレミアムプランの2つの主要な料金プランがあります。
また、Creative Cloudの単体プランやコンプリートプランの一部としてもFireflyを利用できます。
プラン | 料金 | 生成クレジット | 透かしなし | アプリ |
---|---|---|---|---|
Firefly無料プラン | 0円/月 | 毎月25 | - | Firefly |
Fireflyプレミアムプラン | 680円/月 | 毎月100 | ○ | Firefly |
Creative Cloud単体プラン | 1,180円/月〜 | 毎月最大500 | ○ | 対象アプリのいずれかひとつ |
Creative Cloudコンプリートプラン | 7,780円/月 | 毎月1,000 | ○ | 20以上のデスクトップアプリとモバイルアプリ |
1. Adobe Firefly無料プラン
- 料金:0円/月
- 毎月25の生成クレジットが含まれる
- 月間利用上限に達した場合は、クレジットがリセットされるまで待つか、有料プランへの加入が必要
2. Adobe Fireflyプレミアムプラン
- 料金:680円/月
- 毎月100の生成クレジットが提供される
- ダウンロードした画像に透かしが入らない
- 月間利用上限に達した場合、1日あたり2回まで生成可能(2024年1月17日から適用)
3. Creative Cloud単体プラン
- 基本価格:1,180円/月〜
- 毎月最大500の生成クレジットが含まれる
- 透かしなしのFirefly画像をダウンロード可能
- 月間利用上限に達した場合、生成速度が遅くなる
Creative Cloud単体プランの対象アプリ
4. Creative Cloudコンプリートプラン
- 料金:7,780円/月
- FireflyやAdobe Expressプレミアムを含む20以上のCreative Cloudアプリを利用可能
- 毎月1,000の生成クレジットが提供される
- 月間利用上限に達した場合、生成速度が遅くなる
Creative Cloudコンプリートプランの対象アプリ
まとめ
本記事では、最新のAI駆動クリエイティブツール「Adobe Firefly」の特徴や使い方、料金体系について詳しく解説しました。
Adobe Fireflyは、高品質な画像生成と豊富な編集機能を兼ね備えた革新的なツールであり、著作権に配慮した安心の商用利用が可能です。
また、他のAdobe製品とのシームレスな連携により、クリエイターのワークフローを大きく改善する可能性を秘めています。
無料プランとプレミアムプランから選択でき、利用目的に合わせた柔軟な活用が可能です。
Adobe Fireflyは、AIとクリエイティビティの融合により、これからのクリエイティブシーンに大きな変革をもたらすツールとして注目を集めています。